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復讐デトックス

私が「臨床心理士になりたい」と言った時、応援してくれた人たちがいた。
心強かった。この人たちに合格の報告ができるよう頑張りたいと思った。
その一方で、「できるの?」「向いてないんじゃない?」なんて、否定的なことを言う人たちもいた。


当時好きだったモラハラには「ゆうには向いてないと思う」と言われ、「はぁ、さいですか」と、その場では呆気に取られて何も言い返せなかった。
自覚はないが、私は不機嫌になると目が細くなるらしく(親談)、この後モラハラに「ゆう、眠いの?目が細くなってるよ」などと言われて「(いっけなーい!顔に出ちゃった⭐︎)うん、眠くなったみたい〜」なんて誤魔化した。

こんな奴のどこがよかったんだい?過去の私よ…
まぁこいつは性格的に「言いそう〜」と納得できるが、ブラックな環境の中、様々な苦楽を乗り越えて仲間だと思っていたゼミの同期や先生にまで「あまり向いてないと思う」や「心配」と言われたのには心底驚いた。


単純にショックだったのは勿論だけど、「まだやってもいないことを何故向いてないと決めつけるのか」「お前らは私の何を知っているのか」と、今まで信頼してきた人たちへの疑念がぐつぐつと沸いてきた。「あなたのためを思って言っているんだ」
ほんとかよ。


「そっか…私は向いてないのかな…」なんて、まっっっったく思わなかった。我ながらすごい自信。いや、自信はなかったかも。けど、人の夢に対してケチをつけることがとても許せなかった。黙って応援しろよ馬鹿野郎。


本人が実際に「自分には無理だな、厳しいな」と思った時に、諦めるなり辞めるなりしたらいいわけで、夢を叶えようと努力する本人を前にして第三者が応援以外に口を挟む権利はどこにもないと私は思う。言いたいなら外で言え。

私はねちっこい性格なので、きっとずっとこのことを覚えているし、言った人たちを許さないだろうと思う。忘れたいとも思わない。なぜなら「覚えてろよ、今に見とけ」の反骨精神が、合格に一役買ったとも思うから。もちろん私が頑張ったのが一番だけど。



晴れて臨床心理士になった際、久しぶりにモラハラに連絡した。モラハラに「向いてない」発言をされて以来、復讐の鬼のようになっていた私はこの日をずっと待っていた。
案の定、過去の発言を忘れていたようで、「おめでとう!頑張ったね!」と、アタクシずっと応援してましたよ感を出してきた。
でたー!された方は覚えているけど、した方は忘れているやつー!

「あなたの『向いてない』って言葉に奮い立たせられた側面もあるから感謝してるよ、ありがとう!」
本当は直接言ってやりたかった。過去の私があまりにもかわいそうで、反省してほしかった。一言「ごめんね」と、過去の発言を認めて謝ってほしかった。1人の人間を傷つけたことを認めさせたかった。

私が求めているような返事はなく、大した中身のない返事が来て、このやり取りは終わった。そうだったそうだった。こいつはそういう奴だった。改めて器の小さいやつだなぁと思うと同時に、こんな奴を夢中で追いかけていた過去の自分に想いを馳せた。
少しでもダメージを受けていますように。


復讐は何も生まないが、少しスッキリする。

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