The Great Battle of students
「大当たりだ!!!」
「雅弓、ちょっと飛ばし過ぎ…!後続がまだ来てないよ……!!!!」
「んなもん待ってられないよ!!ほら!敵も私達に気付いて防衛陣を敷き始めてる!あれが出来上がる前に崩さないと!」
「でも……!」
「きょーか!今がチャンスなの!松田が描いたシナリオの重要なピースを私たちは任されてるの!悔しいけど、今はそれに従うしかない!」
「でも玲穣の軍はボロボロだけど大軍だよ…。私たち寡兵で何とかできる数じゃない!」
「信じるしかないでしょ!アイツを!アイツらを!」
「っっっ……………。わかった……。」
嫌だ。
あと数十メートル。
そしたらもう敵の大軍の中。
敵は見るからにボロボロ。
でも私たちもボロボロ。
結局は数の勝負。
圧倒的不利。
あーーー。
今度こそ死んじゃう。
死んじゃう。死んじゃう。死んじゃう。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。
あーーーーー。
……………。
絶対助けてよね。
別にそんなに話したことないけど。
仲間でしょ。
大切な仲間でしょ!
ここまで城を守り抜いた。
少しくらい優しくしてよ。
強いんだから。誰よりも。
頭いいんだから。誰よりも!
私たちがここに来て後ろを攻めるってことくらい読んでたんでしょ!
だったら助けてよ!一緒に戦ってよ!
私、死にたくないよ。
そりゃあ私の被害妄想よ。
私を助けて!なんて。
釣り合わないことくらいわかってる。
可愛くないし、糸目だし、貧乳だし。
性格も良くないし。
こんな女に惚れられたなんてつくづく迷惑に思ってるだろうなぁって私も思うよ。
でもお願い。
お願い。
私があなたのこと好きだってこと知らないと思うし、こんな女がいるなんてことも眼中に無いと思う。
でも。
助けて。
私の白馬の王子様になって。
痛い女よ。
気持ち悪い女よ。
私は。
でも本当に死にたくないのよ。
そしてあなたに助けて欲しいの。
何も一緒にデート行こうって言ってるわけじゃないの。
仲間として助けて欲しいの。
そしてら私は十分。妄想でいけるから。
来て、お願い。
はぁーー!
こんな状況でもこんな事考えられるのね、私。
ぎゃー!自分でも痛過ぎて共感生羞恥で憤死しそう!
いっそのこと死のうかなー!なーんて。
はぁ。
まぁ、いいや。
今の妄想でお腹いっぱい。
もういいわ。
がむしゃらに戦う。
雅弓と一緒に。
やってやるよ。
やればいいんでしょ!!!
でも、待ってるから。
松田くん。
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