The Great Battle of students

戦局は早くも動いた。

開戦から30分も経たないほどに、玲穣の大軍が板橋城に到着したのである。

玲穣軍はこれまであまり攻め立てられなかった東門と西門をも包囲。

疲弊した尾上と鈴山を数の暴力で圧倒した。

当然、尾上もこれまでのような果敢な戦い方は出来ず、防戦一方。

しかし、それもすでに多くの敵兵を城門に上るのを許してしまっていた。

最早、時間の問題。

尾上らは壊滅か全軍撤退の二択を迫られていた。



だが、鈴山は違かった。

尾上と違い、なんの考えもない無謀な行動。

彼を突き動かすのは最早、男としての威厳のみ。

だが、そうなると男は不思議と強い。

女の前が1番、男の真髄が出るものだ。

彼は城門にはいなかった。

たった数百を率いて向かった先。

堅牢に固められたその防陣。

冨樫の本営であった。

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