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今の職場は、いろんな世代の個性が乱立する、まさに戦国時代!

いまの時代、生まれた年代によって、様々な世代の呼び名があります。例えば、「Z世代」「ゆとり世代」「さとり世代」「団塊の世代」「団塊ジュニア世代」などなど。

それぞれの世代によって、考え方や生き方、仕事に対する考えの違いがあって、大勢の人数、様々な世代が混在する職場においては、それが時として、対立の種になることがあります。

私は2年前まで、700以上の病床を抱える大規模総合病院でヘッドナースとして働いていましたが、スタッフの世代間の争いを、いくつも目にしてきました。

実際に現場で働いていて、その争いの渦中にいるスタッフも大変ですが、それを仲裁する管理者も、もっと大変です。

そこで、私がヘッドナース時代に経験した、世代の違いが原因で起こった争い事をいくつか紹介します。もちろん、世代の問題だけではなく、その人の性格など、個性が原因になることもあると思いますが、今回はあえて、世代の特徴に焦点を当てて、振り返って、紹介します。

「Z世代」の考えていることが分からない

近年になって、特によく遭遇したのは、新人看護師とそれを指導する先輩看護師の対立です。

新人を指導する先輩看護師から、必ず聞かれるフレーズがあります。
それは。

『新人の考えていることがさっぱりわからない』

という言葉です。

そして、新人看護師に目を向け、新人もさぞ悩んでいるだろう、と思って話を聞くと、意外と多く返ってくる言葉が、

『大丈夫で~す』

という軽い言葉。この争いにおいては、意外と、新人看護師のほうが、ダメージが少ないように思います。

もちろん、新人看護師たちも、新しい環境で、緊張しながら、仕事に向かっていると思いますが、良い意味でも、悪い意味でも、人への関心が弱いので、先輩が一生懸命あなたに伝えている、ということに気付かず、指導された内容が、響いていないのかもしれません。

そして、そのことが、なおさら先輩看護師にとっては、腹が立つようです。

イライラしている先輩看護師たちをなだめるのは、本当に大変でした。

自分の信念を押し付ける「団塊ジュニア世代」とそれをうざいと思う「ゆとり世代」

次は、看護を天職として、プライベートを犠牲にしてまで、仕事に邁進し、まもなく退職を迎える「団塊ジュニア世代」と自分のペースを優先に仕事をする「ゆとり世代」の対立です。

40代後半から50代のスタッフは、仕事第一。看護を天職と思って、熱く看護を語ります。仕事に対する考え方も、プライベートよりも仕事優先。多少の体調不良があっても、無理して出勤します。

それに対して、いわゆる「ゆとり世代」のスタッフは、仕事よりもプライベートが優先。少しの頭痛、倦怠感を感じると、すぐに仕事を休みます。

普段の仕事の場において、この二つの世代間の争いで目につくのは、「団塊ジュニア世代」のスタッフの話を面倒くさそうに聞いている「ゆとり世代」の姿です。

「団塊ジュニア世代」のスタッフが話す内容は、決して間違った内容ではないのですが、話に熱がこもりすぎて、「ゆとり世代」のスタッフが引いてしまうことが多かったですね。

意外な世代内争い

争い事は、世代間に限ったものではありません。

意外にも、世代内でのいざこざもたくさん見てきました。

「Z世代」内の争い

Z世代のスタッフは、人への関心が薄い印象があります。それゆえ、同期同士での連携をあまり好まない印象があります。

それゆえ、同期で協力して何かを成し遂げる、とはならず、それぞれがそれぞれのやりたいことをやる。

目に見える争いというよりは、協調の逆と言ったほうがよいかもしれません。

「団塊ジュニア世代」内の争い

これは、深刻な事態を招くことがあります。

なぜかというと、「団塊ジュニア世代」の人たちは自己主張が強いので、一度、火花を散らすと、大惨事になります。

周りのスタッフが引くくらいの、言い争いを、普通にナースステーションでやります。

私も、何度かその場に立ち会ったことがありますが、本当に大変です。

でも、不思議なことに、その言い争いをして、数分後には、普通にお互い、仕事の話をしていることがあります。

要するに、彼女たちにとって、その言い争いは、外からみれば、言い争いに見えますが、ディスカッションの延長であるということです。

それぐらいの熱量をもって、ディスカッションができるパワーに、ある意味で、憧れたこともありましたが、それが、いつもあると、職場の雰囲気は悪くなりましたね。

どの世代にもいい人は必ずいる!

ここまで、世代間のもめごとを中心に書いてきましたが、どの世代においても、人間として素晴らしいスタッフは必ずいました。

人間性豊かな人というのは、世代には限らないということです。

いろんな人がいてこその組織で、またそれが、組織のいいところなのかもしれません。

管理者を経験して良かったと思うこと

私はナースの世界で管理者を経験させていただいて、本当に良かったと思っています。

看護は非常に専門性の高い領域です。それゆえ、視野も狭くなりがちですが、管理の視点に立つことで、いかに物事を俯瞰的にみなければならないか、その重要性に気付くことできました。

看護に限ったことではありませんが、人を相手にする仕事は、自分自身をいろんな立場に置き換えて、多角的にみることが大事になります。

「〇〇世代」だから、と言って、物事を片付けるのは簡単ですが、その世代の人たちの特徴を捉えて、いろんな世代の人たちが共生していく社会を作っていくことが、これから求められている課題ではないかと思います。

求めらえる相互理解

いつの時代も、「争い」を終わらせることができる唯一の方法は、相互理解にもとづく「共生」だと思います。

様々な特徴を持った世代が存在する現代だからこそ、相互理解は重要なキーワードだと、私は考えます。

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