映画【CLOSE】を見終えて

※ネタバレありです。お気をつけて・・・

少し前に、NHKあさイチで紹介されていた映画

「CLOSE」。
サブタイトルに 「永遠を壊したのは僕」の文字。

上っ面だけで表現するなら

《少年の、思春期。その強烈な記憶と懺悔》
とでも書けるかな・・・

しかし、わたしが どうしても言葉に残したいと
思わずにはいられないほど、この映画には
 《真実》 が詰まっていた。

レオ(主人公)が なくしてしまったのは
幼馴染のレミ。
レミは、レオが生きていくための身体の《半分》
だったんだと思った。
身体の半分を失ってしまったレオは
その存在価値を自分の中に追い求める

喪失感
悲しみ
寄る辺なき心と身体

劇中、レミに対するレオの言葉はほぼ 
ない
だから
印象的に心に響いたのが
たった一言

「会いたい」

半身のような存在だったレミを失った悲しみが
成熟前の少年にふさわしく、単純でありながらも
意味深い言葉に変化して
私たちの心に届けられた。

そして、なんといっても
レミの母親の悲しみ が
この映画で際立っていたように感じられた。

映画の終盤
レオはレミの母親に会いに行く
送ってくれている車中で
レオは真実を告げる

「僕のせい」

ハンドルを握るレミの母親。
ながい時間を沈黙が流れ

(ここから先、目が離せなかった…)

やがて
懺悔と、圧倒的に押しつぶそうとしてくる後悔で
レオは涙でおかしくなりそうになった

そんなレオを
レミの母親は抱きしめる

母が抱きしめたのは

レオ?
レミ?

レオの涙で
レオの悲しみを理解し
レオの告白で
レオも苦しんでいたことを理解した

では
母の愛は 海のように大きいんだろうか
違う
母の愛は揺るがないものなんだろうな

息子を失った一家は
レオの視界から消え去った

揺るがない母の愛がそれを示すように。

ラストシーンはレオの視線

本当に印象的なまなざしの少年でした。

何を物語っていたのかな…
半身を失っても それでも
生きていくんですよね。
そんな決意のようなまなざしでした。


印象に残る映画でした。

らんこ☆彡


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