ディズニー
シーは、行ったことがない。
ランドは子供の頃に少し。
スパルタのクラシックピアノの気分転換に、音楽家の叔母が教えてくれたディズニーの楽譜は簡単で、夢が溢れる楽しさが溢れた宝石箱。
合間に童話を絵と文で楽しんで、五感で膨らませた創造の世界。
同僚に誘われてもなんとなく断って、恋人か子供に連れていきたい場所へ託す。私の子供が生まれるのか不確定なのに。
ランドで得られるディズニーの魅力と、私が得てきたディズニーの魅力は、少し質が異なっている。
惚れた男の人の、
例えば行きつけの食べ物屋さんと、寝に帰る棲家も、
私からすれば、ランドやシーと比べ物にならないくらい、希少価値がある。
チェーン店でも、惚れた人に連れられて行く時間も同様で。
私は絶対音感を後天的に失った、シュルレアリスムの人。もうあの頃のように、耳で惹かれた旋律を即興で奏でられる未来はない。それは、どんな規制の楽譜よりも、私個人がワクワク出来て、幸せな。
ピアノの習慣をくしくも手放した頃は、旋律が恋しくてタマーシュ・ヴァーシャーリーの奏でるラフマニノフピアノ協奏曲第2番を流し続けた。
のだめとフィギュアの影響で、楽曲が大衆に知られるようになった頃には満了して、タマーシュ・ヴァーシャーリの他の楽曲を好んで聴きまくる。
今は落ち着いて、エリックサティやショパンあたりを気の向くままに。