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緊急帰国します。あと理由も

こんにちは〜Noyuriです。

タイトルにもありますが、この度アルゼンチンから離れ、3年目の残り半分を日本で過ごすことになりました。

ミネルバ生は地球を飛び回ってるイメージが強いので「なんで?」「てかそんなこともできるの?」と思われると思います。順を追って説明していきます。

10月中旬あたりから「XXが大学病院に行ってきた」「YYが急に体調が悪くなって救急病院に行ってくる」などという連絡が家族から毎週・2週間に一回のペースで届くようになりました。ミネルバで渡航中に「もしかしたら家族に何かあったりするかも」というのは想定済みだったので、正直1人目や2人目の連絡が来た時にはあまり危機感はありませんでした。もちろん心配はしていましたが、現実的に何かできることもないし物理的にも日本の裏側という1番遠い場所にいることもあってあまり感情的にはなりませんでした。

ところがこれが1人2人にとどまらず3人4人と増えていく中で「これちょっとまずいかも?」と不安になり始めました。個人的に海外であまりホームシックにはならないので、突然「来年行く都市変えます!」とかいう大学からの無茶振りアナウンスが来たりしても帰国するという選択肢はほぼ考えたことがありませんでした。ただ今回は「最悪の場合」という言葉が入る話もちらほら出ており、今まで1番考えたことのなかった「日本へ帰る」という選択肢が初めて浮かび上がってきました。

またこれに加えて自分の本当にやりたいことへの関係性がない課外活動を切り離したいという気持ちもありました。これは自分のマインドセットの問題でもあるので被害者妄想っぽいところもありますが、今学期になって心からモチベが湧く仕事ができないなと感じていました。久しぶりに参加することになった現地企業とのプロジェクトは手違いでもともと募集されていたテーマと違うテーマを参加が決まってから提示されました。元々は「生成AIをマーケティングに活用するには?」というプロジェクトだったのですが、新しく提示されたプロジェクトは「生成AIの自社開発」。生成AIがそもそも興味分野でないことに加え、まして開発経験のない自分がうまく貢献できるはずもなく恥ずかしながらコードに一つも触らずにいました。今思えばそれを言われた時点で辞めればよかったのですが、なんとも言えずにモヤモヤを抱えたまま4ヶ月も引きずってしまった自分の大胆さのなさを痛感しました。

まだ学内バイトも政治政策の研究室という数学とはかけ離れた世界の仕事をしていました。こちらは生成AIと比べるとモチベもあったし、チームも今までのチームワーク系のプロジェクトで1番いいチームでした。政治政策についてここまでhands-onな方法で学べる機会は前にも後にもないと思っています。ただ、もっと勉強したい(そして勉強すべき)数学と比較したときに「ここまで政治政策にコミットする意味ってなんだ?」という疑問が生まれてきました。

これらの状況が全て同時に重なった結果、色々な意味で「自分このままでいいのか?」という問いが浮かび上がって来ました。もちろん世の中全て自分の思い通りに行くなんて思ってないし、時に興味のない仕事や負担と思う仕事を引き受けないといけないことだってあります。大事な人をその場で見送ることができない状況にだってなるかもしれない。ただ、これは「耐え忍ぶことによって学びが生まれる辛さ」なのか「全部一回まっさらな状態に戻して本質を見つめ直すべき辛さ」なのかがわかりませんでした。

不運の連続の中で一つラッキーだったのはこの波が休みの間に来たということ。1週間の休みの間に友人とパタゴニアにハイキング旅行に行くことになっていたので、ネットの繋がらない山の中でじっくり頭の中で考えてみたり、逆に疲れて無心になったり、いいバランスだったなと思います。こういう悩みが出た時にあれこれネットで調べ始める癖が出るのでそれに陥らなくてよかった〜と思ってます。

この先山登りに行っても感動しなくなっちゃうんじゃないかと心配するくらい綺麗で壮大

旅行から帰って自分の気持ちを整理してから、家族や友人と「帰国したいかも」と少しずつシェアし始めました。体調を壊していた家族は全員回復に向かっているからそこまで心配ないと言われましたが、帰ってきてくれたらきてくれたで助かるということになりました。ミネルバの仲のいい友人たちも全員真摯に話を聞いてくれて、わざわざ部屋が違うのに部屋に来てハグしてくれた子もいました。対話を積み重ねていく中で1番カギになったのがルームメイトの言葉で「辛さを耐えることによって何かが生まれる時には自分の中で先にそこから得るものが見えてるけど、一度でもなぜ自分はこれを耐えてるんだろう?と疑問に思う瞬間があるならそれはもう耐える辛さじゃない。離れてちゃんとどう対処するか考えるべき。」と言われました。これを言われて「この状況ってもしかしたら自分が思ってるよりデカいストレスなのかもしれない」と気づき、「これは一旦環境を変えるべきだ」という思いがかたまりました。

ミネルバはスタッフも学生もメンタルヘルスに対する理解度が高く、ギリギリに決めたにも関わらずすぐに手続きを進めてくれました。ミネルバでは「指定された都市に行って生活」の他に「他学年がいる都市にいく」「ミネルバ指定の7都市以外でリモート」の3形態で勉強することができます。リモートの場合学内バイトはしてはいけないポリシーなので生成AIのプロジェクトと政治政策のインターンからは抜けることになります。政治政策の方は抜けるのが惜しいですが、代わりに何か違うことを日本でできたらと考えています。

このままだと4年目が始まる来年9月までしばらく学年のコミュニティを離れることになるので、正直かなり寂しいです。特に最近終業式のようなイベントがあり、「ああ、ここから8ヶ月も離れないとなのか」としみじみ感じてしまいました。友人たちもとても寂しそうにしてくれるのですが、同時にこのままメンタルが良くない状態で勉強するのは良くないのを1番良く知っているので心から応援してくれています。

というわけでアルゼンチン生活はあと3週間ほどで幕を閉じ、1月からは「ミネルバ生 in 日本」というちょっと面白いことになります。それまでは期末で忙しいのですができるだけアルゼンチンを満喫していきたいと思います!そしてこのnoteはちょっと海外要素がなくなってしまうかもしれませんが、逆に日本でミネルバ生をこなしている人はあまりいないので逆カルチャーショックみたいなことも書けたらなと思ってます。

予定は何も決まってないので、また新しいキャンバスに自分の人生をデザインし直すのが楽しみです!

チリの田舎に突如置いてあったこの像みたいに飛んでいけたらな〜

では!




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