遊戯王デッキ紹介『巳本廻収』
どうも、出涸らしです。
嘘です、豚骨です。
春麗な季節になかなかなりませんね。
寒過ぎて冬眠気味ですが、眠い眼を無理矢理開けてデッキ紹介といきましょう。
デッキレシピ
『ナーガ』の効果の連続発動を狙う『リブロマンサー』×『溟界』デッキです。
事の発端
遊戯王プレイヤーであれば一度は使ってみたいモンスターTOP10には入るであろうモンスター、『ナーガ』を使ってみたいな〜から始まりました。
効果は単純明快、『フィールドから直接デッキに戻ったら』レベル3以下のモンスターをリクルートできます。
25年という長い遊戯王の歴史の中でも唯一、自身がデッキに戻った時にのみ発動する効果を持っています。
こんなに訳の分からない面白いカード、使うしか無いじゃない。
じゃあこのカードを使おうと思った時にどう使ったら面白いだろうな〜と考えた結果、1ターンに複数回使えたら面白そうだなと考えました。
では1ターンに複数回発動を狙うにはどうするかを今度は考える事にしました。
『トロイメア・ユニコーン』や『夢現の寝姫-ネムレリア・レアリゼ』などで一々戻すのは割に合いません。
ならば常駐でデッキにカードを戻す方法が必要になります。
まあそんな都合の良いカード、存在するはずがないか。
本当に遊戯王の歴史は長いですね。
『輪廻転生』は儀式召喚でリリースしたモンスターをチェーンブロックを組まずにデッキに戻します。
墓地を経由せずに直接デッキに戻すため、『ナーガ』の効果を問題無く起動できます。
でもこれだけだと『ナーガ』に加えて儀式魔法+儀式モンスターが必要になり、余計に消費が嵩んでしまいます。
なので今回はパーツは出た当時から買い集めていたものの、使う機会を完全に失っていた『リブロマンサー』達の力を借りる事にしました。
『リブロマンサー・ライジング』の②の儀式召喚効果はターン1が存在していない為、『輪廻転生』が存在していれば『ナーガ』の効果発動を複数回狙い易くなります。
『ライジング』でサーチ可能な『リブロマンサー・ミスティガール』のおかげで、『ナーガ』1体だけを素材に儀式召喚する事ができます。
しかし当たり前ですが、『輪廻転生』で『ナーガ』はデッキに戻せますが、複数回使う場合その『ナーガ』を再度場に出力する必要があります。
なので『ブラックマンバ』を『ナーガ』の効果でリクルートし、その効果で『ナーガ』を墓地に再装填します。
そして『溟界の大蛟』で『ブラックマンバ』と『ナーガ』を入れ替えて場に再出力、『ライジング』で再び儀式召喚をすれば再度『ナーガ』の効果を狙えます。
とりあえずふんわりデッキの方向性が見えてきたので、これをベースにデッキを組む事にしました。
デッキベース
上記のコンボを到達する為に、ある程度爬虫類族に触れるようにデッキを組み上げて行きます。
しかも毎ターン『ナーガ』を蘇生するための『大蛟』も必要になる、となれば答えはシンプルですね。
爬虫類周りの安定したサポートができる『溟界』をデッキベースに組み上げる事にしました。
今回は初動の設定として『溟界の黄昏-カース』→『溟界の滓-ナイア』→『黎溟界闢』をサーチしての展開を想定しています。
『ナイア』にアクセスする為の『溟界の滓-ヌル』を始めとする『溟界』関連パーツもしっかり搭載し、『キングレムリン』を安定してX召喚する事で初手の安定性を高めて行きます。
そして『黎溟界闢』を使用した後は、初期手札に何を握っているかによって、『リブロマンサー』のアクセスルートか『輪廻転生』のアクセスルートか分岐して行きます。
①『リブロマンサー』のアクセス
まずはこのデッキにおけるオーソドックスな動きになる、『リブロマンサー』関連のアクセスから解説して行きます。
『リブロマンサー』は儀式モンスターを見せることで展開することができる為、兎にも角にも儀式モンスターはまず必要になります。
『リブロマンサー』モンスター自体は『リブロマンサー・ライジング』の発動時効果処理で場に同名が存在しない『リブロマンサー』モンスターをサーチが出来ます。
上記のことから
・儀式モンスターのアクセス
・『リブロマンサー・ライジング』のアクセス
この2つを同時に素早くこなす必要性があります。
そこで今回は『メレオロジック・アグリゲーター』をX召喚し、その効果で『虹光の宣告者』を墓地に送り、儀式モンスターの準備をします。
『アグリゲーター』の効果で『虹光の宣告者』を『アグリゲーター』に格納する事で、合計2体分の儀式モンスターにアクセスできます。
『アグリゲーター』をX召喚する相方として『光の王 マルデル』を採用する事で、特殊召喚した時に『ローンファイア・ブロッサム』をサーチし、次のターン以降に『ネコーン』を出力する事で『リブロマンサー・ライジング』にアクセスすることができます。
そして『マルデル』を含めた『アグリゲーター』のX召喚自体は『魔螂ディアボランティス』を非チューナー2体を素材にすれば比較的簡単に用意できます。
②『輪廻転生』のアクセス
ここでこのデッキのキーカードである『輪廻転生』について改めて確認していきます。
テキストはシンプルであればシンプルである程強いとは言いますが、シンプル過ぎるが故に使い勝手の悪さも勿論あります。
このカードは遊戯王で最もサーチのし難い永続魔法で、正直『解門』ギミックで回収するには割に合わないカードとも言えます。
では『キャッチコピー』などで引き込むかと言われたらこれもまた微妙。
ゴリゴリの展開デッキには罠の遅さが足を引っ張る可能性がある為、見送る事に。
ではドローギミックで引き込むかとなればまた微妙…と、あーでもないこーでもないとクダを巻きながらリモートデュエルをしていく最中で、最終的にフォロワーさんの意見も取り込み自分の中での落とし所を見つけました。
『アカシック・マジシャン』のリンク先に『ジ・アライバル・サイバース@イグニスター』を出す事で、『アカシック』の効果でデッキの上から6枚を捲るガチャ形式にしました。
この形式の良いところは『当たっても当たらなくてもデッキの上からカードを6枚も墓地に落とせる』事にあります。
このデッキのベースが『溟界』を主軸にしてる為、墓地のカードをそのままリソースに還元することが出来ます。
仮に『ナーガ』でリクルートして強いモンスターが墓地へ落ちてしまっても、『溟界神-ネフェルアビス』が墓地に落ちていれば実質『ナーガ』でのリクルート代わりになります。
ほんまか?
では肝心のこの形式をどう形成するかに話をシフトしていきます。
と言ってもこれも実にシンプルで、『黎溟界闢』と
『キングレムリン』を用意することで到達することが出来ます。
『キングレムリン』も『溟界』や『リブロマンサー・ライジング』からサーチ可能な『リブロマンサー・ファイア』で『リブロマンサー・マジガール』をサーチするだけで容易に準備することができます。
『ナーガ』でリクルートしたいモンスター達
恐らくこの記事を読んでいる人が全員思ってる『ナーガ』で何を持ってくるか、そろそろ語っていくとしましょう。
まず前提条件として、このデッキを組む過程で得た私の持論を挙げていきます。
様々な種族をサポートするテーマやカテゴリの登場や、極端に高まった展開力で多様化された現代遊戯王でわざわざ『ナーガ』でモンスターをリクルートする必要はありません。
散々デッキギミックを書き連ねておいて何を言ってるかと思われますが、実際に多様化した現代遊戯王であれば、大抵のことはなんでも出来るようになっているのは事実であると考えています。
それこそこのデッキで見てもわざわざ『ナーガ』を使うのではなく『ベアトリーチェ』で『ネフェルアビス』+蘇生したいモンスターを墓地に送っておいて『ネフェルアビス』を蘇生すればそれで事足りてしまいます。
では何故わざわざ『輪廻転生』で『ナーガ』を戻す七面倒臭いことをするのか?
何でもできるようになった現代遊戯王だからこそ、新たな可能性を模索できるのでは無いかとも思えるからです。
このデッキのコンボは特筆強いコンボでも無ければ、代替不可能なコンボでもありません。
けれどこのコンボを開発する事で、将来新たな遊戯王の可能性に辿り着けるのでは無いかと考えています。
この可能性こそが自分の中にある美学であり、デッキにおける美しさに直結していくのでは無いかなと私は考えています。
(閑話休題)
だいぶ話が飛んだので軌道修正しましょう。
まあ要するに普通に使ってもまあまあ強く見えるリクルート先を用意したよってことです。
上記のことを踏まえた上で、このデッキで『ナーガ』からリクルートするモンスターについて解説していきます。
①『ジャイアント・メサイア』
『ジャイアント・メサイア』は『蕾禍』の縛り適用下でも出力する事が可能なモンスターで、『ナーガ』のリクルート先で単体活躍が可能なモンスターです。
手札に来たとしても相手の攻撃に対する防御札兼除去札で運用する事ができるのもこのカードの強みですね。
初動で高確率で墓地に『魔螂ディアボランティス』が墓地に眠っている為、それを自身の効果で装備する事で『完全態・グレート・インセクト』に変換する事ができます。
全体除去も『リブロマンサー・ライジング』が手軽に用意できるため非常に使いやすいです。
②『プロパ・ガンダケ』
『プロパ・ガンダケ』は自身の場に該当種族のモンスターが存在する場合、『ガンダケ』を含めた全てのモンスターを該当種族に変更し、自分の場のモンスターは『ガンダケ』と同じ種族の相手の場のモンスター効果の対象にならなくなります。
この該当種族には蕾禍族に該当する植物族・昆虫族が存在する為、全てのモンスターを植物族・昆虫族に統一出来ます。
擬似的に自分の場モンスターに対象耐性を付与できる以外に、蕾禍Lモンスター共通効果である『場の昆虫族・植物族・爬虫類族』をデッキの一番下に戻して蘇生する効果があらゆるモンスターに対して発動する事ができます。
対象耐性を付与した上でデカい打点が並ぶのは素直に強そうな気がしますよね。
③『パラサイト・フュージョナー』
かつてはこのカードを主軸にデッキを組んでいましたが、ここでは『ナーガ』のリクルート先として抜擢されました。
『ナーガ』以外でも『ネフェルアビス』の蘇生効果 で釣り上げるだけでも凄く強いから便利ですよね。
基本的に『パラサイト・フュージョナー』から出てくるモンスターは1種類のみで、『烈日の騎士ガイアブレイズ』名称で出せる『熾天の騎士ガイアプロミネンス』に設定してます。
このデッキは『リブロマンサー・ファイア』を初めとして『パワーコード・トーカー』や『蕾禍ノ鎖蛇巳』など蘇生して美味しい炎属性モンスターがそこそこに居る為、フィニッシャーとしての性能を果たしてくれます。
特に『パワーコード・トーカー』を『ガイアプロミネンス』の隣に出力すれば、追撃しつつ4,600打点で相手を殴りつける事ができる為、そのままゲームエンドまで持っていく事ができます。
その他採用カード
メインデッキ
『リブロマンサー・ファイアスターター』
『ナーガ』1体で儀式召喚できる為採用。
『ガイアプロミネンス』でも蘇生できたり、『アカシック・マジシャン』をL召喚する際に使ったりと割と重宝してる。
『リブロマンサー・エージェント』
『リブロマンサー』の中での数少ない起動効果持ちで、維持できれば使い終わった『ミスティガール』などを拾えて再出力できたりするのが便利。
『蕾禍ノ鎧岩竜』
『キングレムリン』でサーチ可能な爬虫類族でかつ特殊召喚しやすい為採用。
コストが必要とはいえ、バウンス持ちが弱いわけがない。
『幸魂』
手数を増やせるレベル4として採用。
序盤はランク4要員として、中盤はリリースコストとしてとても優秀。
『リブロマンサー・オリジン』
3枚目以降の『リブロマンサー・ライジング』として採用。
このデッキにおける貴重なバック除去としても運用してます。
『Gボーイ』を採用していない為、基本的には初動札の嵩増し役。
『漆黒の太陽』
②の効果のみの運用想定で採用。
特に『蕾禍』Lの墓地蘇生効果に反応すれば打点が素晴らしいことになるのが魅力的。
『一撃必殺!居合いドロー』
リソース回収カードとして採用。
デュエルの中盤以降に『キングレムリン』や『ナーガ』のリクルート先がデッキ内から居なくなる事も良くある為、そこのケア役として搭載しています。
他のデッキ回復系とは違い、デッキに戻した後にドローをしない為、『ナーガ』のリクルート先を回収後に引くリスクが殆ど無いのが利点。
EXデッキ
『大儺主水』
『ミスティガール』の使い回し役として採用。
ここは定期的に3枚目の『キングレムリン』と行ったり来たりしてるので実質自由枠みたいな雰囲気もあります。
ただ1枚挿しておく事で破壊耐性系に対する解答札としても運用できるのが悩みどころさん。
デッキ名由来
デッキ名は『見本回収』を捩って『巳本廻収』と名付けました。
捩ってとは言いますが『見本』と『回収』という単語はそれぞれ意味があるのに、『見本回収』となったら急に造語感出てくるの凄いですよね。
今回のデッキ名はマジで深い意味は無いのであっさり目に流しておきましょう。
後書き
というわけで『第6回AAオフ』参加されていた方や運営スタッフの皆様、お疲れ様でした。
今回紹介したデッキはAAオフで持って行った新デッキでした。
元々このデッキの構想自体は去年くらいからあったのですが、あまりにコンボの現実性がなかったり、『ナーガ』でわざわざリクルートする必要性があまり無かったりで実際に組もうという考えに至らなかったデッキの一つでもあります。
しかし最新弾で『蕾禍』が登場した事で『ワンチャンあるかもしれねぇな…?』と思い、今回形として仕上がったのがこのデッキになります。
まあ結果的に『蕾禍』要素は薄味になりましたが。
『ナーガ』を使ったデッキは数多くあると思いますが、『ナーガ』を絡めた儀式召喚デッキは唯一性を極められたのかなと自分の中で満足しています。
というわけで今回はここまで。
記憶の劣化が始まる前に備忘録を書き進めておきましょう。
それでは、Bye.