43【富士の笠雲の奇跡】
6月24日 帰宅して
ルウに今日のことを話す
もうほぼほぼ気持ちは
固まっていた
というかもう
答えのない問いを
考え続けることに疲れてた
25日、型取りしていた詰め物を
入れに最後の歯医者に行き、
民泊にガゼボと
BBQができるようデッキと
BBQコンロを設置して
こちらも準備完了!
26日は山梨のユウ(大学4年の次女)に
会いにことにした
早朝、ルウと車に乗り込み
朝の首都高を走る
日曜の都会の朝は気持ちいい
まだみんな眠ってる街は静かだ
そのまま中央道を走っていると
天空に不思議な雲を見つける
あれ何?
UFOみたいやな。。
すごいね
まるで三角の宇宙船が
3層になってるような雲
神秘的
なんだろう
しばらく走ると
なんと!
その雲の下に
富士山が現れた
あの雲は富士山にかかる笠雲だった!
今まで何十回も
富士山を眺め
富士山に登ってきたけど
一回も見たことなかった
神秘的な雲
気になって調べてみると
今のムウにピッタリすぎる言葉
「恐れを持たず行動してOK」
笠雲が晴れたら
今までの鎧を脱ぎ捨てて
新しい自分に生まれ変われるよ!
次のステージに向かう準備ができてる
ってことだよ
と
そうなのね
富士山もムウ を励ましてくれるのね
わかった
わかったよ
いま向かってる方向を信じて
もう、迷わず、恐れず進むよ
と心が落ち着いた
自然に背中を押されるってこと
あるんやね
ありがたいな
と感激しながら都留インターへ
久しぶりのユウの家に着いた
心の中で
ユウ、パパは頑張るよ
頑張ってくるよ
と伝えながら。
ユウはあと少しで
教員採用試験の試験日
だからこの旅は
ユウを応援する旅だ
途中のスタバで買った
朝ごはんをみんなで食べて
富士山麓の浅間神社へ
ここはとーーっても気持ちのいい場所
いっぱいエネルギーに満たされて
山中湖のレストランで昼食を食べ
ユウはズーーと
試験勉強で頑張り続けてきたから
今日は、一日、お風呂でゆっくりしなー
と近くの温泉に送り届け
ムウとルウは帰路に着いた
ほんの数時間の滞在だったけど
めっちゃ満たされて
心から励ますこともできて
手術をすることも伝えられた
ユウ自身が人生の帰路に立ってるからと
ユウにはまだ本当のことは話してないけど
きっと、勘のいい彼女はわかってる
お互いに努めて明るく振る舞って
お互いにお互いを思いながら
暗黙の了解をし合ってる
これでいいよね
今はこれでいいよね
バイバイするときに
ルウが泣き出すもんやから
なんか変な感じになっちゃって
余計にバレバレでヒヤヒヤしたけど
まぁ仕方ないか。。。笑
翌朝、ウォーキングを終え
シャワーをした時
ルウが発見!!
お清めで置いていた粗塩が
なんと富士山の笠雲とおんなじ
状態になっていたのさーーー
ムウ〜
これ、見てー
これはすごいねー
アリエル?
これは凄すぎる?
なんでこのタイミングで?
やっぱりね
全部、決まってる
ムウたちは
自分で生きてるつもりになってるけど
本当は全部、全部決まってる
こうしていろんなものに
見守られて、励まされて
ムウたちは生きさせてもらってる
生かされてるんだーー
と改めてこの世界の
素晴らしさを実感したあと
U先生にメールを入れた
U先生
滝川です。
先日はお時間いただきありがとうございました。
先生の話から再度、じっくり週末検討をしまして
従来の予定通り、
7月1日に
胃の上部と食道を切除しリンパ節もとった後、
胃温存回結腸再建術での手術でお願いするという結論に達しました。
先生のおっしゃるように がん なので
やはり、術後のことよりも
生きる可能性を高めることにまずは全力をつくす(つくしていただく)
ことがいまの自分には最善との判断です。
いろいろ、悩んで右往左往してすいませんでした。
ただ、この時間があったおかげで腹も決まり、
金曜日を迎える心構えができました。
あとは、病院のチームの方々とU先生、O先生に
お任せするしかないですが
なにとぞよろしくお願いします。
先生に言われて以来、 好きなものを食べ、
心身ともに健康に保つようにしています。
入院も手術もはじめてのことなので緊張してきましたが
あとは、気持ちを前向きに明るくいきたいとおもっています。
O先生にもお騒がししましたがよろしくお願いしますと
お伝えいただければ幸いです。
引き続きどうぞよろしくお願いします。
お返事は不要です。
滝川
その夜 U先生から返事がきた
滝川さま
遅くにすいません
今、メールを確認しました。
予定通りの術式で準備します。
手術の説明を6/30 15:00~ 用意しますので、
ご家族の方に来院していただいてください
虎の門病院 U
これで決まり
もう迷わない
もうこれでどうなったとしても
ムウはムウの運命を受け入れる
十分にジタバタしたし
十分に自分自身を感じた
できる限りのことをしたし
ムウは自分の恐れと向き合い
乗り越えてはないけど
それがそこにあっていいんだと思えた
そして
運命はムウ の意識が握りしめてる手を
振り解いてムウ の命を活かしてくれる
そう思えた今を
今のこの状態を
ムウは受け入れる
受け入れるよ
あーあ
長かったけど
必要な道のり
ムウは生きるよ
教訓
:自然はいつもメッセージをくれてる
:それに気づく目と耳と肌の感覚が大事
:ジタバタは買ってでもしよう