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弱すぎる西武に「ライオンズブルーの呪い」の声…もはやユニフォームを水色に戻すしか?

 5月15日、西武は日本ハムに3-12で敗戦。借金は同日時点で今季最多タイとなる11に膨れ上がり、チームはパ・リーグ最下位とまさに泣きっ面にハチだが、その最下位が定着し始めた4月下旬から「ライオンズブルーの呪い」というフレーズがX(旧ツイッター)に噴出している。
「ライオンズブルーの呪い」とは、球団のユニフォームの基調となる色が紺に変わった2009年以降、ライオンズが日本シリーズで優勝していないことを表わすファンの造語。前年の08年は巨人を下して日本一に輝いたが、この時のユニフォームはまだ水色であり、同ユニフォームに身を包んで日本シリーズに臨む選手や当時の渡辺久信監督の姿を覚えている方も多いことだろう。
「ライオンズブルーの呪い」というフレーズは、10年には早くもツイッターに出現、それ以降も使われ続けている。18年と19年には西武がリーグ優勝したため「呪いが解けた」と解釈するファンはいたものの、クライマックスシリーズでソフトバンクに敗れたため、いまだに呪いは解けていないというのがファンの大多数の「通説」だ。
 また、やはりユニフォームが水色だった、西武の黄金時代とされる1986年から94年(球団公式サイトから)に思いをはせながら《西武はユニフォームを強かった時の明るいライオンズブルーに戻そう》といった投稿もあるほどだ。
「チームカラーたる水色を捨てて以降、日本シリーズに出場すらできていない現状を嘆く表現ですが、何かを捨ててその後優勝できていないことをジンクス的に語っているので、道頓堀にカーネルサンダースを投げ捨てたことで『発生』した、阪神の『カーネルサンダースの呪い』と同じ構造のジンクスと言えるのでは」(スポーツ紙記者)
「カーネルサンダースの呪い」とは、85年に阪神がリーグ優勝に輝き、日本シリーズで西武を破って優勝してから2003年にリーグ優勝するまでの間、17シーズン連続でリーグ優勝と日本シリーズ出場を逃していたことを表わす言説。その西武は09年以降、15シーズン連続で日本シリーズに出場できていないが、「ライオンズブルーの呪い」が解けるのは今年か、それとも……。

https://news.yahoo.co.jp/articles/15921cbb5f48e2392708625e0e6204ce908626b8

 09年に「ライオンズブルー」と帽子のレオマークを廃止し「レジェンドブルー」という名の紺色と「L」を基にした平凡な帽章に変更した時はファンの間で結構な物議を醸し、ネットのコミュニティの雰囲気は悪化し、ファンは分断させられた。
 私はネイビーブルーは好きな色なのでデザイン自体は嫌ではなかったが、史上最強の球団と言われた黄金時代を築いた明るいライオンズブルーとレオマークを「ダサい」「街中で着用できない」と言うファンがいたのには、当時まだファン歴が浅かった私でさえ「よく平気でそんな事が言えるものだ」と呆れたものだった。
「街中で着用できる」というコンセプトは、確かデザインを担当した当事者が言っていたと記憶しているが、ユニホームとは「選手が戦場で」着用する「戦闘服」だ。なぜ「コンセプト」が誇りとか伝統とかポリシーよりも優先するのだろう、と疑問に思った。
 デザイン性は大事だが、スポーツにはどうしても譲れない「ポリシー」的なものがある。ラグビー日本代表の桜のエンブレムを「ダサい」と言った人に当事者が「ポリシー」を語っていた事があったが、そういうもので、それを理解できないデザイナーにはスポーツの意匠には関わらないで欲しいと思う次第。
「レジェンドブルー」の良し悪しについて考えてみる。
 神宮球場に来るヤクルトファンの数が、ここ数年戦績の如何に関わらず増えているのはなぜだろう。誰も触れていない事だが、これは「黄緑色」をチームカラーとして前面に出した事が大きいと思っている。
 蛍光色というのは人を惹きつける。自分もあの中に入りたい、と思わせる求心力があるのだ。コバエは黄色やオレンジ色の物体に好んで留まる。人間をコバエと一緒にするなと言われそうだが、生物には性質があるという話。
 紺色はその逆で、落ち着きがあって品があるのは良いのだが、求心力はない。西武ファンが一斉に紺色の旗を振るシーンを遠目に見ると、全体がくすんで見えてしまう。ライオンズブルーだと、蛍光色ではないが明るくハッとさせられる。紺系統を前面に出すチームは観客動員が低迷しがちに見えるのは気のせいだろうか。この場合低迷とは他チームとの相対的な評価ではなく、そのチームが本来持っている筈のポテンシャルでの相対評価である。
 チームの低迷を「レジェンドブルー」のせいにするのは科学的根拠に欠けるが、ライオンズにとってもはや「縁起の悪い」ものになってしまっているのは事実だろう。「レジェンドブルー」とは、ライオンズブルーと「西鉄の黒」を混ぜた色らしい。なぜそこまで「西鉄」に操を立てるのかわからないが、そうしたいなら混ぜるよりも「組み合わせる」方が良くないだろうか。ひと頃のメッツみたいに。
 基本は、キャップはツバがライオンズブルーで後は黒。アンダーはライオンズブルー。トップはホームが白でビジターは黒。ボトムは白。ラインはライオンズブルーと黒の組み合わせ。獅子の爪がボールを掴むあの秀逸なエンブレムを帽章に持ってくる。帽章はもっともチームの象徴をあてがうべき箇所だ(ホームとビジターで帽章が変わるのは好きではない)。ファンが掲げるのは明るい「ライオンズブルー」。街中で着れないというなら、球場の中だけで着なさい。以上。

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