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日本ハム・新庄監督が7回制に言及「9回見たいですか?」「3ケ月もしたら慣れますよ」スピードアップの話題に私見

 日本ハム・新庄剛志監督が20日、都内ホテルで行われた12球団監督会議に出席し、報道陣の取材に対応した。
 会議の場での発言ではないものの、試合のスピードアップに関して報道陣から問われた新庄監督は「7回にしてほしい。そしたら7回を全力でいけるピッチャーをつぎ込んで。だから全部が解決するんじゃないかなと思いますけど。やっぱり9回見たいですか?7回、8回で良くないですか?7回にしたらしたで慣れますよ」と問いかけた。
 アマチュアの大会では7回制でやっていることなどについて質問されると、「そうなんだ。僕がファンとして球場に行ったら7回がいいかな。ライブの3時間は見たくないもんね。聞くのも飽きるし」と私見を述べた。
 9回への思い入れについては「ないないないない。ないし」ときっぱり。「だって7回の裏が9回の裏に変わるだけでしょう。新しいシステムになったら3ケ月もしたら慣れますよ」とうなずいた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b9ebb4adcc3807f62d4abf598a1e0d2e5616db12

 是非はともかく、試合をやっている当事者から「9回見たいですか?」などと言われると興ざめする。「9回やりたくないんですか?」と逆に問いたくなる。八、九回に逆転して勝った試合もあっただろうに。逆もしかりだが。

 以前の記事で述べたように、試合時間の短縮が目的であれば7イニングではなく6イニング制を導入すべきと思う。理由はその記事に書いたが、ざっくり言うと、「野球は3の倍数で推移しないと歪が出る」という話。特にプロ野球には規定打席というものがあり、7イニング制ではどう規定しても打順による1試合当たりの必須打席数の違いを吸収できない。

 当記事のコメント欄を見ても、6イニング制を提唱する人はいない(全部目を通していないが)。たぶん「9イニングやる野球が本格的でレベルが高くて偉い」という思想が根底にあるのだとおもう。そういう思想だと、6イニングでは「そんなのソフトボールより短いじゃん」となり、だから7イニングなどと中途半端な結論になる。「9イニングだから本格的で偉い」という思想だとそういう案しか出てこない。まずその考えを改めてからこの問題に取りくむべきだろう。

 6イニング制のメリットとしては以前の記事で述べたが、導入すれば同時にピッチクロックなど、時間でプレイヤーを直接縛るルールも撤廃でき、プレイヤーは一挙手一投足にて時間を意識せずにプレイに集中できる。

 それでもプロ野球で短縮イニングを導入して欲しいとは思わないが(導入前と導入後の記録を比較しにくくなる)、アメリカには7イニング制の独立リーグもあるように、日本でも大学や独立(つまりリーグ戦をやっている組織)でそういう組織は増えて良いとは思う。それでも7イニングは中途半端なので止めて欲しいところだが。

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