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インドネシアでアジア版甲子園 高校野球の熱狂拡大を

 元プロ野球巨人投手の柴田章吾氏(35)が代表理事を務める一般社団法人NB.ACADEMYは20日、インドネシアのジャカルタで12月に開催される野球の「第1回アジア甲子園大会2024」の概要を発表した。 
 同大会は日本の高校野球の熱狂と感動をアジア全域に広める国際大会として構想され、異文化交流も目的。インドネシア国内の14歳から18歳までの選手で構成する8チームが出場予定で、将来はインドネシア以外での開催も検討されている。
 中学時代に難病のベーチェット病と戦いながら、愛知・愛工大名電高の一員として夏の甲子園に出場した経験のある柴田氏は「楽しいプロジェクトにわくわくしている。インドネシアはアジアでも元気のある国。うれしく思う」と語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a31011f53884e73f0bd1f883fb347e9720532305

 アジアは魑魅魍魎としている。中国はプロリーグらしいものがはじまったり休止したりでどうしたいのかよくわからない。しかし日本の甲子園があちらでは結構人気のコンテンツだという。台湾で野球が盛んなのだから野球との微妙な距離感は民族的な問題ではなさそうだ。インド周りはクリケット文化圏で、野球が付け入る隙がなさそうだが、野球は同じフォーマットの競技なのでこれも理解はできるだろう。
 感触がまったくないのが東南アジアで、かってフィリピンがアマチュアでは日本を脅かす存在だった、というくらいしか印象がない。

 インドネシアは九州アジアリーグに佐賀を本拠地とする「インドネシア人のチーム」が加盟した、という事だがこれがインドネシアでのプロリーグ設立にどうつながるのかはわからない。2018年アジア大会を開催したインドネシアでははじめて本格的に行われた野球の試合で1,700人収容のスタジアムに満員の観衆が集まり、富裕層を中心に野球の認知度は高まっているらしい。そんな風に断片的な野球との関わりが露わになっている状況ではある。

 野球未開の地に野球を広める、というと、元高校球児的な人が一人で頑張っているかと思えば、いきなりMLBが主導してコケたり、とかく極端だったりする。しかし中東に発足した「ベースボール・ユナイテッド」を見るまでもなく、やはり大きな力が必要で、「NB.ACADEMY」の活動も、そんな「力」に認められる事が、インドネシアに「プロ野球」が発足するまでのもっとも現実的なシナリオではないかと思う。中途半端に野球と関わった事がなく、これから成長する、野球に興味を持つ人が増えつつある人口が多い国、というと確かに魅力的だ。

 究極的には、CPBLに沖縄、香港(さすがにないか)、フィリピン、インドネシアのチームが加わり「APBL」(もちろんAsiaのA)に発展し、KBOやLMPと肩を並べるようなリーグになったら面白いと思う。

 野球の世界情勢に関して、これは読んでおきたい。


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