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【西武】今オフFA市場の参加見送り 潮崎スカウトディレクター「今のところ動きはありません」

 西武潮崎哲也スカウトディレクター(55)が18日、今オフのFA市場に参加しない意向を明かした。

 今オフは阪神の大山や原口、ソフトバンク甲斐らが国内FA権を行使。カーミニークで行われたチームの秋季キャンプの手締めに参加した同スカウトディレクターは「当初考えてたところはあったんですけども。今のところ動きはありません。外国人ですね、あとは。(FA市場には参加)しないと思います」と話した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0523d8941774c15054197a8ed136e8e734cf1336

 打てる選手を獲らないと、とはファンの誰もが思っていたところなので、落胆しているファンが多いようだ。

 私もその一人だが、FA不参戦の表明があまりにもあっさりしているので、西武なりに考えがあるのかな?とも思った。ファンは「金がないのなら身売りしろ」の大合唱だが、お金のない球団があれだけ設備投資(具体的にはスタジアム、練習場、寮のリニューアルの事)をするだろうか。野球ファンは補強以外の事に優先的にお金を使うことを嫌い、補強にも、補強以外の事にも湯水のようにお金を使わない球団や親会社には「身売りしろ」という独特な金銭感覚を持っている。

 西武のお金の使い方を見ているとお金がないというよりは「ケチ」、良く言えば「シビア」である気がする。

 思うに、FA市場にあり、かつ西武の補強ポイントに合う選手が、西武が想定した金額に見合わないところまで高騰する事が判明したのではないかと。

 まず阪神の原口文仁選手だが、今の西武のメンツと同レベルの選手を獲得するのにそんなにお金をかける必要があるだろうか。本人には悪いが、原口クラスの選手を自前で育てられなかったらもう何をやってもダメな気がするのだが。

 西武の立場ではっきり欲しい、必要だと思えるのは同じく阪神の大山悠輔選手くらいだが、彼の金額もおそらく実績を大幅に上回るレベルに高騰していそうな気がする。FA選手の常ではあるが、この時期になると対象となる選手が、実績以上の称賛を浴び、あらん限りの美辞麗句で称えられるのを「え?」という思いで見守るのが風物詩になっている。

 で、獲得した選手が「その選手なりの」成績を残し、それがチームの好成績につながればファンは納得するので表向きは万事OKだが、案外「金額に見合ってないな」というのがフロントの本音かもしれない。

 よく選手が「他球団の評価も聞いてみたい」と言うが、その「評価」は構造的に、実績以上のものになるようにできていて、決して純然たる「評価」ではないのだよと言いたいところだが、これは言っても仕方のない事だろう。

 西武が仮に巨人やソフトバンク並みの金満だったとしても、あまり湯水のように節操なくお金を使って欲しいとは思わない(なぜか自分のフトコロとシンクロしてしまうのだ)。的を外さないと言うか、プロらしい投資をして欲しいので、FAと言えどシビアに見るのは悪い事ではない。大山に関してだけはもう少し頑張ってみてよというのが本音ではあるが。

[追記]
 直後の報道で、撤退理由はやはり異常な金額の高騰だったとの事。やっぱり「そこまでの金額に見合った活躍ができる選手なのか」という話になったらしい。勝てば満足するファンと違って彼らは「当事者」であり、獲得した選手が金額に見合った仕事をしなければチーム成績の如何にかかわらず責任を問われる。そういう立場も理解してあげよう。


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