新県営球場「ボールパークに」青森県が方針、2025年度にも基本計画
岩手県の新県営球場「きたぎんボールパーク」が名前の通り「ボールパーク」を謳っているように、近年建設される野球場は良く「ボールパーク」を意識する傾向があるのだが、左右非対称だからボールパークだとか、フィールドシート的なものがあるからボールパークだとか、何かボールパークという言葉の意味が誤解されているというか、十分理解されていないような気がする。
ではお前は理解しているのかと言わると、確信はないのだが、野球場単体を指してボールパークであるとかないとか言うのではなく、野球場を中心とした一帯(そんなに広くなくて良い)が「パーク」として楽しめる場所、を言うのではないかと思っている。
その意味ではボールパークという言葉が何か独り歩きをしているような気はするが、それぞれの感性で「楽しめる要素」を追求して行けば良いのではないかとも思う。
不満に感じるのは「ボールパーク」は増えるのに「球団」は増えない事か。だからどの「ボールパーク構想」も、比較的近隣の球団に時たま主催試合をやってもらう前提の、やや遠慮したものに落ち着いてしまうのだと思う。もし球団設立とセットの「構想」であれば、そのレベルでは明らかにもの足りないわけだから。
地元のファンが地元のボールパークに寄せる信頼というか安心感の根拠は、「主」(球団)とセットである事だと思う。今のところ、行政にだけ「ボールパークを造ろう」という機運があって、地元民の熱量が足りていないように見える。
どういう事かと言うと、今年ファームに参戦した新潟と静岡の新球団にしても、NPBにとって「エクスパンションを見据えたものではない」ものであれ、地元のファンが常に球場を満員にするくらいの熱量を見せれば、まず中央のメディアが放っておかないし、中央のメディアが放っておかなければNPBだって無視はできない筈なのだ。
行政がやる、やらない。親会社になる企業がある、ない、ではなく、地元民の情熱とワンセットの「ボールパーク構想」だからこそ誇りも愛着も持てるのではないか。仮にNPBがダメでも何か道は拓ける筈で、そのポテンシャルを示せるのは行政ではなく市民しかいないと思うのだ。