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野球ものの名文・名セリフ(19)

「私は、北朝鮮で野球を観たら、あんたのことを思い出す。そやから…あんたは、いつかどこかで、一匹だけ群れからはぐれて飛んでるトンボを見かけたら、うちが会いにきたと思って。そのときだけ、ほんの少しだけ、うちのことを思い出して。あとは…」

増山実『勇者たちへの伝言 いつの日か来た道』

 貧しかった若いころ、ヤケになって窃盗を犯しそうになった忠秋をすんでのところで助けた安子の言葉。二人は阪急ブレーブスを縁に絆を深めていくが、安子は北朝鮮帰国事業の犠牲となってしまう。

 作中にバルボン、高井保弘が登場しインタビューに応えている。


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