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中村武志氏 韓国が導入したAIによるロボット審判「高校野球こそ導入すべき」と主張した理由

 韓国シリーズで7年ぶりの優勝を飾ったKIAタイガースでバッテリーコーチを務める中日OBの中村武志氏(57)が、YouTube「野球いっかん!」に出演。韓国が導入したAIによる投球のアウト、ボールの判定「自動投球判定システム」について語った。
 中村氏は導入当初こそ戸惑いはあったが「個人差がない分、AIの方がいい」と肯定的だった。
 韓国野球委員会(KBO)が「自動投球判定システム」の185試合分の判定を精査した結果、5万5026投球のうち判断ミスはわずか21件、99.9%の正確性が証明された。
 中村氏は高さに関しては打席の構えではなく、その選手の身長でストライクゾーンが決まるので「慣れないと大変。時間がかかる」と指摘したが、「1年やって違和感はなくなった」と話した。
 中村氏は高校野球のようなトーナメントでこそ導入すべきと主張。「(誤審による)悔いが残りにくい」とAI審判のメリットを解説した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/753f4321e4c188ad647d536cee4c43dd290bcd5d

 特にストライク、ボールの判定は、実際には存在しない「ライン」を基準に行うのだから元々人間には無理があるというか。それでも信頼関係でここまでやってきたというのが正直なところだろう。ましてやストライクゾーンは「立体空間」であり、それをかすめたかどうかを肉眼で判定するなど、今までよくやってきたよなと思う。

 本来人間には判定し難い分野こそAIの出番だと思うので、固定されたスクリメージラインを基準に判定するストライク、ボールに関しては基本的にはこの流れを支持すべきだと思う。

 しかし大事な判定がオートメーション化されるとなると、「相手チームに有利に設定されたりしないだろうな」という疑念が方々から必ず起こる。審判でさえ同じボールをストライクともボールとも言った経験があると思う。いわんや観客をや。

 特に野球ファンという人種には、東京ドームでは、巨人の攻撃の時だけ「送風機」が作動し、風を起こす事でホームランを出やすくしているなどという話を本気で信じている人もいる。そんな世界で「AI判定」は信頼を勝ち取る事ができるのだろうか。

 それはともかく、本来人間には難しい判定をAIが行い、その信頼性を担保するという部分は人間の仕事である、という方向に進むのは合理的ではあると思う。

 と言いつつ、AIが高精度で判定をしてくれる傍ら、いかにその信頼性、公平性を担保するかという方法論に関しては、AIより確実に阿呆な人間の脳みそでは思いつかない。マジシャンがマジックの前に、観客に「空っぽですよ」と箱の中を見せるようにいかないものだろうか。

 今思いついたのが、現場において「ストライクゾーンを可視化する」という技術的な方法論だが、実現できたとして、選手にとっては鬱陶しそうだ(笑)。結局人間が判定している事が「信頼性、公平性を担保」していたのだという結論になるわけだが、何ともはや。

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