【ヤクルト】ドラ2・松本健吾がプロ初登板初完封 72年ぶり快挙「気づいたら9回になっていた」
ドラフト直後の大会で観た時は内容がそれほど良くなかったので「変化球のコントロールは良いんだな」という感想だけだったが、その「コントロールの良さ」が凄い武器らしい。
自分の贔屓チームの「プロ初登板完封」の直近というと、すぐに思い出したのが芝草宇宙(91年・日ハム・対ロッテ)だった。スポーツニュースのインタビューで解説者に「ワインドアップで投げるのやめないでね」と言われていたのを覚えている。その後ワインドアップどころかサイドスローになったのだが。
しかし調べてみると、01年に同じ日ハムの中村隼人(対オリックス)も達成しているのだ。凄い事なのになぜ覚えていなかったのか。中村隼人が十分印象に残る選手で、「太ももの太さが競輪選手並み」とか言ってたのは覚えているが、日ハムにとってあまりに弱いシーズンだったので関心が薄れていたのだろうか。
それにしても、確率で言えばノーヒットノーランよりも凄い事なのに自分の贔屓チームだけで2度あったというのは驚く。直近では広島のクリス・ジョンソン(2015年・対ヤクルト)がいたが、彼は十分プロ経験者なので直近は大場翔太(08年・ソフトバンク・対楽天)と考えられる。その大場が結局プロで大成できなかった事から「不吉」と思うファンもいるようだ。
では過去の達成者29人のうち、偉大と言える選手、あるいはひとかどのプロ野球選手として私が名前を記憶している選手を挙げると、
藤村富美男、石丸進一、白木義一郎、村山実、森安敏明、高橋善正、新見敏、槙原寛己、野村弘樹、芝草宇宙、チェコ、ジョンソン
だとすると、初登板完封を達成した投手がひとかどのプロ野球選手になれる確率は .413 なのだろうか?
だとしても全然悪い数字ではない。ファンは「凄い記録を達成した投手なのだから」と、その投手に凄い期待をするだろうから、 .413 という数字を不吉に感じるのかもしれないが、「初登板完封を達成しなかった投手」がひとかどのプロ野球選手になる確率、というものを考えて欲しい。 .413 どころではない。
なので私は松本投手に普通に期待する。エースと呼べる投手が不在で久しいヤクルトなので、もうどうぞ遠慮なくという感じなのだ。