見出し画像

高山市に野球場建設へ、高校や社会人の公式戦に対応 来年度着工

 岐阜県高山市は25日、老朽化した中山公園野球場(同市山田町)を取り壊して建設する新球場の概要を発表した。高校野球や社会人野球の公式戦にも対応できるように設計したという。
 太陽の向きを考慮して本塁を北側、投手や二塁を南側に配置。内野は黒土、外野は人工芝を敷き、両翼98メートル、センター122メートル。ナイター照明を備え、ブルペンは一塁側と三塁側のグラウンド外に造る。
 観客席はバックネット裏2階の屋根付き300席を含め約1090席。一塁側、三塁側の各1階には、応援団が使いやすいようベンチタイプの観客席を設ける。芝生スタンドもある。
 各種大会に備え、選手控室、本部室、救護室なども設置。有料試合の実施のため外部からグラウンド内が見えないように外壁を設ける。駐車場は公園エリアで650台程度を確保する。
 2025年度から工事に入り、27年度中の供用開始を予定する。
 田中明市長は25日の定例会見で「硬式、軟式を問わず、幅広い世代が試合や練習ができる環境を整えたい」と話した。
 1976年に完成した現在の球場は、2014年まで全国高校野球選手権岐阜大会で、20年の夏季県高校野球大会で使われた。

https://www.asahi.com/articles/ASSCT4GFGSCTOHGB001M.html

 いわゆる観光都市は野球と縁遠く、ちゃんとした硬式野球場はない、という認識があった。ここで言う観光都市とは、函館とか金沢とか京都のような主要都市とはまた違う、「観光がメイン」の小さい都市の事で、関東なら日光とか鎌倉とか箱根あたりか。これらの都市には(町もあるが)観客を入れて高校生以上の硬式野球ができる公設の野球場はない。

 観光都市は「非日常」を味わう場所なので、野球場などという思いっきり「日常」を感じさせる俗な空間とは相いれない、と言うのが間接的な理由だと私は思っており、高山市もその仲間に入るが、昔から野球場はある。そこが変わってるな、と前から思っていた。ちなみに同じ観光都市である郡上市にも野球場はある。

 この中山公園野球場で、社会人野球の「高山市長杯」という冠大会をやっているくらい観光地と野球が隣り合っているのをユニークな光景だなどと思ってるのはたぶん世界で私だけだろう。

 その、飛騨高山の渋い雰囲気を壊さない程度に渋かった野球場を2ランクほど上のスタジアムに建て替えるという。話は前から聞いてはいたが現実に動き出すとなると他所の事ながら緊張する(?)。今まで「観光エリア」に遠慮しながら小ぢんまりとやってきたのがいきなり自己主張をはじめるような。

 イメージ画が大雑把でいまいち伝わらないが、エントランスの、屋根を支える支柱らしきものが中々主張をしている感じがする。近年、水戸市民球場が同じようにこれまで蔦に覆われていた屋根の支柱を白く浮かび上がらせた事で全体が大きく見えるようになり、大分雰囲気が変わった。

 この支柱にいっそ木材を使ったら(仕上げ材でOK)、飛騨高山っぽくて良い気がする。そこにアルファベットで「Nakayama park Baseball Stadium」と表記されていると「高輪ゲートウェイ」みたいなモダンな感じで良いと思う。

 実は観光エリアとは全然違う場所にあるこの球場だが、野球を観に来た人が「あ、ここ飛騨高山なんだよな」と、飛騨高山らしさを連想し、観光エリアに行きたくなってしまうような効果が野球場にあっても良いのではないかと。

いいなと思ったら応援しよう!