高山市に野球場建設へ、高校や社会人の公式戦に対応 来年度着工
いわゆる観光都市は野球と縁遠く、ちゃんとした硬式野球場はない、という認識があった。ここで言う観光都市とは、函館とか金沢とか京都のような主要都市とはまた違う、「観光がメイン」の小さい都市の事で、関東なら日光とか鎌倉とか箱根あたりか。これらの都市には(町もあるが)観客を入れて高校生以上の硬式野球ができる公設の野球場はない。
観光都市は「非日常」を味わう場所なので、野球場などという思いっきり「日常」を感じさせる俗な空間とは相いれない、と言うのが間接的な理由だと私は思っており、高山市もその仲間に入るが、昔から野球場はある。そこが変わってるな、と前から思っていた。ちなみに同じ観光都市である郡上市にも野球場はある。
この中山公園野球場で、社会人野球の「高山市長杯」という冠大会をやっているくらい観光地と野球が隣り合っているのをユニークな光景だなどと思ってるのはたぶん世界で私だけだろう。
その、飛騨高山の渋い雰囲気を壊さない程度に渋かった野球場を2ランクほど上のスタジアムに建て替えるという。話は前から聞いてはいたが現実に動き出すとなると他所の事ながら緊張する(?)。今まで「観光エリア」に遠慮しながら小ぢんまりとやってきたのがいきなり自己主張をはじめるような。
イメージ画が大雑把でいまいち伝わらないが、エントランスの、屋根を支える支柱らしきものが中々主張をしている感じがする。近年、水戸市民球場が同じようにこれまで蔦に覆われていた屋根の支柱を白く浮かび上がらせた事で全体が大きく見えるようになり、大分雰囲気が変わった。
この支柱にいっそ木材を使ったら(仕上げ材でOK)、飛騨高山っぽくて良い気がする。そこにアルファベットで「Nakayama park Baseball Stadium」と表記されていると「高輪ゲートウェイ」みたいなモダンな感じで良いと思う。
実は観光エリアとは全然違う場所にあるこの球場だが、野球を観に来た人が「あ、ここ飛騨高山なんだよな」と、飛騨高山らしさを連想し、観光エリアに行きたくなってしまうような効果が野球場にあっても良いのではないかと。