
フランスのプロ野球視聴方法
と言ってもトップリーグである「ディビジョン-1」のセナート・テンプライアーズというチームが自軍の試合をYoutubeで配信しているだけなのだが。
なんだか日本の独立リーグよりも質素な感じで、閑静な田園風景の中での野球というものが新鮮に映る。
驚いたのが試合によっては1,000近い再生数がある事と、ちゃんと複数のカメラを使って状況がわかるようになっており、ピクチャー・イン・ピクチャーなどと小洒落たテクニックを使って走者の状況を別に映したりしている事。
ところでフランスにプロ野球なんてあるのかよという突っ込みが入っているところかと思うが、以前寺村直樹という日本人投手がツイッター(現X)でリーグ内のクラブと「契約」したとツイートしていたくらいだからやはりプロなのではないだろうか。
て言うか、欧州のスポーツクラブは殊更「うちはプロです」「うちはアマです」という事を標榜していないのではないかと察する。選手に報酬は払っているが、それで食えている選手とそうでない選手がいるというだけの事かと。
世界野球マニアなら読んでおきたい『野球の世界情勢』(石原豊一)という本に書いてあったが、オランダのトップリーグである「フーフト・クラッセ」(夫婦と暮らせ?)では、有力選手は報酬を得ており、代表に選ばれると協会からも報酬が出て、それでようやく「食える」レベルであるという。そうでない選手は月10万程度の報酬で、他に仕事をしながら野球をするセミプロのようなものだったり、報酬を出さない実質アマチュアのクラブもある。つまり一つのリーグや一つのクラブにプロ、セミプロ、アマが同居しているような感じなのでリーグ内の実力格差が大きく、そこはちゃんとすみ分けるべきではないかと日本人の感覚では思う。
選手は十分な報酬を得られるよう努力し、クラブは十分な報酬を払えるよう努力する。その過程で「プロと呼べるね」「呼べないね」と周囲が評価しているのであって、やはり殊更プロアマを標榜してはいないのではないかと。
フランスとオランダの違いはあるが、欧州スポーツの「プロさ加減」については大体思った通りであり、サッカーのトップリーグとて、選手に十分な報酬を払えるクラブが集まってのプロリーグであって、はじめに「プロ」ありきではないのだろう。「プロかアマか」にやたら食いつく日本人の感覚は、当事者には奇異に映るのかもしれない。
これも本当はシーズン中に紹介しないといけなかった気がするが、以下、印象を。

野球中継らしいアングル。もう少し前に出て欲しいところ。

野球は牧歌的でも、都会的でもあると思わせる風景。ピクチャー・イン・ピクチャーで走者の様子を伝えるなど結構凝っている。

イニングの合間にCM、というかチームのPR映像のようなものを流している。