企画で飯を食う!プランナーが語る、LEAP。<LEAPバトン05>
Rexメンバーに「LEAPな思考を生み出すための習慣や日頃大切にしていること」を聞いていく企画「LEAPバトン」。
第5回スタート!
Bonjour.
フランス🇫🇷生まれ
フランス🇫🇷で18歳まで育ち
実家はまだフランス🇫🇷の
ルイ(本名)と申します。
親は両方とも日本人なので
血は100%日本人ですが、
中身はフランス🇫🇷人です。
私の遍歴ですが、、、
↓
<フランス🇫🇷>
父が、日本の広告の現場関係の仕事に就いていて、
小学校5年生の頃から「CMを考える人になる(CMプランナーになる)!」と決め、映画や世界のCM監督たちのリールをひたすら見続ける日々。
中学高校では、時々父の現場で、
CM撮影や写真集撮影の雑用や通訳をしていました。
↓
大学から、
<日本🇯🇵>に移り、、、
↓
<TVCM制作会社>
徹夜が当たり前だったクレイジー制作部PM時代。
↓
<広告代理店>
クリエイティブ部のCMプランナーを10年。
小学生が泣いて喜びそうなラインナップの、
ゲーム・おもちゃ・アニメ・お菓子・ジュース・遊園地
などの企業を担当
↓
アニメ会社、Web広告を経て
↓
<Rex>に入り、
プランナーとして2年半くらい経ちました。
副業もやっており、実家に帰るついでに、
年に2回パリで買い付けた服を売るECセレクトショップを運営しております。
こんな私ですが、よろしくお願いします🙇🏻♂️
さて、
「LEAPな思考を生み出すためのわたしだけの習慣・独自メソッド」
ですが、
私は、プランナーとして企画をするとき、
①「LEAP企画」といっても最初は必ず基本から
②2段階ロケット「企画LEAP」と「演出&制作LEAP」
③とにかくインプットをやめない
を、徹底しています。
まず
①「LEAP企画」といっても最初は必ず基本から
「うわー、ふつうじゃん!もうルイの習慣自体がLEAPしてないよー!」
と、読者の皆さんも思うかもしれませんが、
一番大事なので、体験談を元にこの話を書きます。
驚くようなLEAP企画、の「LEAP」に近い言葉で、
歌舞伎の「かぶく」という言葉があります。
並み外れたもの、常軌を逸するもの、といった意味です。
カッコいいですよね、かぶくって!
「みんなは〇〇していたけど、それをあいつは××していたんだよー!かぶくねー!」と、絶対値の評価ではなく、比較した相対的評価として、「かぶく」を使います。
伝統芸能を知った上で、そのフィールドの延長線上だけど、あえて違うことをすると「かぶくね!」って言ってもらえるけど、芸能のこと何も知らないで変な踊りを踊っても「かぶくね!」とは言ってもらえません。
LEAPは、かぶく、と一緒で相対的です。
まずは企画の基本を知って、整理して、
そのフィールドの延長線上でもあえてちょっと違った企画を「LEAP企画」と、呼ぶのかなあと思います。
クライアントの最低限のオーダーをも無視して、
カッコいいから!可愛いから!ぶっ飛んでいるから!LEAPでしょ?と言って、なんでも書くのは論外です。
そんな企画はLEAP企画ではありませんし、
実際クライアントも、その企画に予算をかける気は微塵もないと思います。
甘くないですね><
お前の企画、見ているぞ!by企画警視庁
私も100%企画を通すなんて凄技、できていないですがw
私の方法論は、
<整理>
KPI、KGI、目的、予算、クライアントの目的を達成するために何の武器があるのか、クライアントはどんなトーンや企画が好きなのか?などなど、一旦整理していきます。
企画で遊んでもいいフィールドの線を引いていくイメージです。
(フィールドから出ると、その企業には会っていないアウトな企画)
↓
<基本の「き」企画、を書く>
企画で遊んでもいいフィールドを大体設定したら、
一回、Leapでもなんでもない普通の企画を書きます。
それが基準点の企画、基本の「き」企画です。
↓
<やっとLeap企画>
最後に、その基準点を、なんか一個ズラす。ニ個ズラす。三個ズラす。
・人をズラす→おじいちゃんだったら?猫だったら?
・場所をズラす→学校だったら?海の中だったら?宇宙だったら?
・時をズラす→少し未来の話だったら?戦国時代だったら?パラレルワールドだったら?
などなど、
基本の「き」企画より、
どうやったら、もっとわかりやすいか?もっとおもしろいか?もっとクレバーか?とかを考えます。
企画は、それの繰り返しです。
地味ー!
それと、意外と時間かかるんですよ、これが。泣
でも、楽しいんですよ。
実現できたらどんなにいいだろうと、妄想しまくりです。
(面白い企画を思いついたとき、本気でよだれが出て、ゾーン的かなにかに突入することがあります。)
さて、ここからは体験談なのですが、
制作会社から広告代理店に転職をして、
2ヶ月たったある日、
1年に1回30歳以下で広告のクリエイティビティーを競う
カンヌ国際広告祭の「ヤング クリエイティブ コンペティション ジャパンラウンド」という大会に出ました。
電通、博報堂、ADK、外資広告代理店などの30歳以下のクリエイティブ部が勢揃いで、200名以上集まり、みんな共通のお題を出されて24時間後に企画を提出。
1位は、フランスのカンヌ国際広告祭で日本代表として戦うという大会!
それが「ヤング クリエイティブ コンペティション ジャパンラウンド」です。
その大会で、CMプランナーになって2ヶ月なのに、
いきなり2位でした!
広告代理店に転職して2ヶ月で、
日本の広告クリエイティブで2位!
さすが!
小5からずっとCMのリールを見てきただけはある!
ワハハ!俺は天才だ!!と思いました。
(↑とんだ勘違いですけどね)
本戦は出場するには至らなかったですが、
会社がカンヌ国際広告祭に行かせてくれて、ま・さ・に・有頂天!
カンヌから帰ってきて、意気揚々と、
カッコいい!可愛い!面白い!斬新!
な企画ばかりを、大量に出し続けました!
、、、ですが
クライアントのチョイスに引っ掛かるかどうか、
までも行かなくて、
その前の社内の打ち合わせで、
全ての企画をボツされる始末。
私は「なぜ選ばれない!ヤングカンヌ2位だぞ!」と、
ずっと悩んでしまいました。
さて、もう読者にはお気づきだとは思うのですが、
私の「ブイブイかぶいている企画」は、
ただの「変な踊り企画」だったのです。笑
CMプランナーとしての経験が圧倒的に足りなくて、
いい企画・悪い企画の差もわからず、
各ジョブのクライアントの特殊な事情もわからず、
しかもよりによって、
LEAP(だと思っている)案しか出さない。
、、、最悪です。
クライアントは、自社の事情を話し、
代理店や制作会社に自社に合った広告を作ってもらい、
お金を払う。
代理店や制作会社はちゃんと立てた目的を達成して、クライアントからお金をもらう。
そんな当たり前のビジネス。
なのに、
お金を出しているクライアントが希望しているのに近い案は書かないで、
「どう?俺の斬新な企画!キラーン!」と、
見当違いな案ばかりを持ってきたのです!
そりゃ社内の打ち合わせで、
全案ボツ食らいますよね、、、。
それに気づくのに、3年くらいかかりました、、、。
当時の私は、こじれにこじれて3年以上、、、
恥ずかしい限りです、、、。
その恥ずかしい思い出を忘れずに、
今は戦っている日々です。
(いまでも油断すると、
にょきにょき出てくるので注意が必要です笑)
②2段階ロケット「企画LEAP」と「演出&制作LEAP」
次に、クライアントによりますが、
LEAPをするチャンスは2回あると思っています。
「企画LEAP」
もう企画や体験が斬新で、最初からLEAPしている企画。
この企画が思いついて、クライアントに通れば最高です。
「演出&制作LEAP」
でも、LEAPした企画ではなく、
ふつーーーの企画だけ通る時ってよくありますよね?
そのふつーーー企画が、
企画フェーズから→制作フェーズへと移行する時、
2回目のLeapのチャンス!
基本的には
クライアントも自社の広告を覚えて欲しいもの。
例えば、
ふつーーーのTwitterキャンペーン企画が通った時も、
ターゲットの頭になんか引っかかる部分、
なんか覚えるフックが欲しいはず!
そこで、
Twitterの文体が面白い、とか
Twitterの写真が泣ける、とか、
言いたくなる・クセになる名称をつける、とか
ちょっとした演出で記憶のフックがつくはず!
それが「演出&制作LEAP」!
企画がふつーーーだからと言って、
最後まで諦めてはいけない!
と、毎回自分に言い聞かせて、
私は「LEAPさ、いねがー!」と、
最後まで、うろちょろしています。
LEAPさ、いねがー!!
③とにかくインプットをやめない
最後ですが、
プランナーの永遠の課題、インプット。
インプットが大好き!という人は、
プランナーという職種に向いていると思います。
私も
・国内や海外の広告の事例やCM動画を毎日見る
のはもちろん、
・視聴した映画は数知れず(Filmarksアプリでは約2,000本)映画ソフト200枚以上所有。毎月映画館で新作を視聴。
・読むライフスタイル・ファッション・広告・グッズ・ビジネス雑誌は月に30冊以上。マンガは以前は4,000冊以上所有。
・TV週80番組(アニメ・バラエティ・映画・ドキュメンタリー・ニュース)以上視聴。Netflix、Amazon Prime Video、Huluなども見ます。
・面白そうな展示会、イベント、などの体験に積極的に参加
などなど
常に新しくて刺激的な情報を欲す知識欲が大事だと思います。
(副業も超勉強になってます)
それに、自分の出す企画がLEAPな企画かどうか、
相対的に判断するのに知識が必要なのです。
「ジャーン!LEAPな企画です!」と、
自信満々に出しても、
「いや、実は競合会社の企画で、もう似たようなのあるんだよね、、、」
と、クライアントや他人に言われないようにするためにも、知識が必要なのです。
あとは、
インプットをどう整理するかも、重要なセンスです。
インプットは、ただ順に見て並べるだけだと意味はなく、重要なのは、企画を考えるときにすぐに必要っていうこと。
企画を考えるときに、すぐにヒントやアイデアの種を出せるか!?が重要なポイントです!
インプットをどう整理するかも、重要なセンス
まとめ
①「LEAP企画」っていっても最初は必ず基本から
②2段階ロケット「企画LEAP」と「演出&制作LEAP」
③とにかくインプットをやめない
いかがだったでしょうか?
え???長い???
そうですよね。
おしゃべりなので、長かったですよね。
ここまで読んでくれた読者のみなさんに感謝です!!!
LEAPバトンは、
アートディレクター「今冨さん」にお渡ししたいと思います!
いつも後光が指している優しい今冨さん。
「今冨さんらしいLEAPな企画」ってどんなのかが気になります!
Salut, et à bientôt!
(ではでは、また会う日まで!)
プランナー ルイでした〜
イラスト:たなべあかね
▼LEAPバトンとは
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