漏ってきた柔らかい雨粒(詩)

漏ってきた柔らかい雨粒によって少し音を立てたスネア

それに合わせてハイハットを踏んだあなたの横顔に見とれる


ちょっと酔いが回っているあなたに近づきたくて

側にあったギター手に取って

指板の上、あなたの気を惹く音を探してた


それを聴いた瞬間、私を見て、近づいてきた

思惑通り


だけどたどたどしくしか弾けない

私はレモンの輪切りを浮かべたコーラを唐突に差し出して

あなたの気を誤魔化した


誤魔化しは長くは続かない

その予測は多分当たっている


だけどまだもう少し一緒に居たいだけ


次の時点が来たら今度はさり気なく耳に髪をかける予定


『漏ってきた柔らかい雨粒』

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ran
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