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『タカラ~ムの本棚』店主・タカラ~ムの本を読んだり読まなかったりな日常(2021/12/4~2021/12/10)

12月4日(土)

朝4時半起床。6時半頃まで二度寝して、「さあ散歩に」と思ったがそういえばモンちゃんは手術で入院しているからいないんだった。なんとなく物足りなさを感じつつ朝食。

昨日オンラインショップに出した「翻訳編吟9」だが、初日に5冊が売れていた。昨日のうちに注文していただいた分を梱包して発送準備。出かけた途中で郵便局に寄って発送してしまおう。

午後2時に動物病院に迎えに行くことになっているので、午前中にいつもどおり買い出しに出ることにする。10時過ぎに家を出てスーパーを2軒回って1週間分の食材を購入。お昼になったので今日は焼き肉店に入る。

昼食を終えたのが午後1時を少し回ったくらい。まだ時間には早いので、郵便局に寄って荷物を発送してから、日用品を購入するためホームセンターに行く。母が買い物をしている間に持参していた「残月記」を読了。表題作のラストに思わず胸が熱くなり涙がこみ上げてきた。これはもう傑作としか言いようがない。9年待った甲斐があったと思う。

ひととおりの買い物を終えて動物病院へ。午後2時より10分ほど早く着いたのでしばらく車で待機。そのうちに先生と看護師さんが到着したので、手術の結果と今後の生活について話を聞く。

まず先生が「内臓とか見ても大丈夫」と聞くので何かと思えば、摘出した子宮を見せてくれるらしい。Y字の形の子宮は外見は病気とは思えないほどきれい。先生が手際よく子宮を切り開いて内部を見せてくれた。もともと溜まっていた膿は身体の外に流れ出ているので、子宮の中にはほとんど残っていなかった。少しだけ残っていた程度。これが、膿が外に出ずに悪化させてしまった場合、子宮がパンパンに膨れてしまうこともあるらしい。そこから別の病気を併発したりして命に関わることもある。モンちゃんは自力で膿を身体の外に出して、飼い主に身体の異常を伝えることができたので早期発見で対処できた。

看護師さんがケージからモンちゃんを連れてきてくれる。点滴用の針を抜いている間もこちらを見て尻尾を振っている。手術後なので当面はエリザベスカラーが必要になるのかと思い先生に聞くと、「傷を舐める程度なら別に問題ないから付けなくてもいいかな」と言いながら傷口を確認している。するとすぐに「あ、ダメだわ、この子自分で糸抜いちゃう」と言って、お腹の傷を見せてくれた。「ほら、ここのところ2ヶ所糸取れちゃってる。これは自分で歯で引っ掛けて抜いちゃったんだと思う」とのこと。そういうわけでエリザベスカラーの装着が決定。しかし、これが結構大変だった。なにせ身体が小さいので、首が抜けないようにしっかりと付けてやる必要があるのだが、本人はそんなもの付けられたくないので暴れる。先生からは「大変だったら、何か別の方法で傷に触れないようにしてあげてください」と言われて帰宅。

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家に帰ってもエリザベスカラーが気になるモンちゃん。首を振ってみたり前足で引っ掻いてみたりで落ち着かない。あと、カラーを付けているのでアチコチにぶつかってしまう。水を飲もうとケージに入ってぶつけ、母や私の後を追っかけてくる途中で壁にぶつけ、といった具合。これはエリザベスカラーをずっと付けているのは無理そうだと、別の方法を思案する。結果、いつも着せている洋服を後ろ足側から着せて、首を出すところから尻尾を出すようにしてみる。これなら傷をしっかりと覆えるので舐めたり糸を抜いてしまう心配もない。ただ洋服を逆から着せただけではすぐに脱げてしまうので、これを脱げないように抑える方法を考えないといけない。とまあ、あれこれと試行錯誤して、どうにか脱げなさそうな方法にたどり着く。これで様子をみてみよう。

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「残月記」を読み終わったので、次は稲見一良「セント・メリーのリボン」(新潮社)を読むことにする。これは、先日本棚を整理していて見つけた本で、奥付けを見ると初版は1993年とあった。ほぼ30年前の作品。ハードボイルド短編集ということになる。1990年代は、こういう男らしさを全面に出したようなハードボイルド小説がけっこう読まれていたような記憶がある。最近は歴史小説作家になっているが、北方謙三もハードボイルド作家だし、他には志水辰夫、船戸与一、逢坂剛あたりが代表的な作家だろうか。チャンドラーやハメットのようなハードボイルドではなく、バイオレンス寄りのハードボイルド。

ということで就寝読書は「セント・メリーのリボン」

12月5日(日)

朝4時半起床。休日なので6時過ぎまで二度寝して、モンちゃんを散歩に連れていく。戻って朝食。

手術も無事終わって、モンちゃんはとても元気。傷に触らないように着せていた服は、寄る寝ている間に脱げてしまったらしい。着せ方をもう少し工夫する必要がありそう。

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今日は特に予定もないので終日家に引きこもる。とにかくダラダラする日。11月中旬から、私の白内障手術とモンちゃんの子宮蓄膿症の手術が連続でけっこう疲れていたので、何もしない1日を過ごす。

就寝読書は「セント・メリーのリボン」

12月6日(月)

朝4時半起床。6時からテレワーク。6時半過ぎに散歩に行って、朝食を済ませてからテレワークの続き。黙々と資料作成をして、オンラインセミナーを30分ほど視聴して終了。

仕事を終わらせてから、「翻訳編吟9」の発送作業。梱包してクリックポストで郵便局に持ち込む。これでオンラインショップ販売分は完売。あとは、今月中旬以降に間借りしている2店舗で販売する予定。

就寝読書は「セント・メリーのリボン」

12月7日(火)

朝4時半起床。6時からテレワーク。6時半過ぎに散歩に行って、朝食を済ませてからテレワークを再開。

午後に予定されていたオンライン会議が明日に延期になったので、今日は終日資料作成とオンラインセミナー。少し早めに業務終了させる。

先日読み終わった小田雅久仁「残月記」のレビューをブログにアップ。この作品のすごさはなる早で言葉で書き起こしておく必要があると思った。近々直木賞の候補作が発表されると思うが、「残月記」が候補に入っていてもおかしくないと思う。

就寝読書は「セント・メリーのリボン」

12月8日(水)

朝4時半起床。すごい風と雨の音が聞こえる。6時からテレワーク。雨なので散歩には行けない。朝食を済ませてからテレワークを再開。

午前と午後にオンライン会議が1本ずつ。今日はそれで1日終わる感じ。

就寝読書は「セント・メリーのリボン」

12月9日(木)

誕生日の朝。いつもと変わらず午前4時半に起床し、しばらくベッドでスマホをみたり本を読んだりして、6時からテレワークを開始する。6時半にはモンちゃんの散歩に行って、戻ってから朝食。テレワークを再開。

午前中は特に打ち合わせ等もなく資料作成や情報の調査、オンライン研修コンテンツの視聴などをこなす。午後にオンライン会議1本。プロジェクトの対応方法などについて担当メンバーで確認し割り振りとスケジュールを決める。年末ということで慌ただしい。

夕食は、誕生日ということもあり外食にする。しゃぶしゃぶとお寿司、少しだけビールを飲む。帰宅して入浴して就寝。

就寝読書は「セント・メリーのリボン」

12月10日(金)

朝4時半起床。6時からテレワーク。6時半過ぎに散歩に行ってから朝食。テレワークの続き。

午前中に前日までに届いていたいくつかの問い合わせメールに回答。資料の作成などして過ごす。午後に電話での問い合わせに対応。新規の導入を検討しているオンラインコミュニケーションツールのトライアルに関しての調整。というか、この件はマネージャーレベルで担当者調整のアサインするはずだったのでは? 結局また調整が進まないまま私が対応することになるのか? こういうなし崩し的に「他にできる人いないからよろしく」と割り振られる仕事が多すぎないか? 午後はさらにオンライン会議があって、もう1件電話連絡があって(これも「他に頼める人いないからよろしく」系の話だった)終了。

間借り本屋に設置して配布している海外文学を紹介するフリーブックレット「BOOKMARK」の最新19号が届いた。テーマは「分厚い本特集 Fat but/and Fun」。分厚いけど面白い、分厚いから面白い本が16作品紹介されている。事前にTwitterでテーマのチラ見せを見たときに「今回は“鈍器本”特集なのか!」と思って、日本翻訳大賞を受賞した「人形」とか「JR」とか、「2666」あたりを想像していたんだけど、そこまでの鈍器ではなかった。いわゆる大長編小説は、いつかしっかり読みたいと思いつつ手を付けられないままでいるものも多い。今回の特集でまた読みたい本が増える。

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「セント・メリーのリボン」を読了。5編の短編が収録されていて、どれも男臭いハードボイルド作品。1993年刊行の作品なので、時代的な背景が感じられる。こういう男らしさを全面に出してくるタイプの作品は、最近はほとんど見かけないし、あっても受け入れられないかもしれない。本を読んでいると、そういう時代的な流れを感じることが多く、現在だけをリアルタイムで見ているだけではわからない時代の空気感のようなものを感じ取ることができる。それが読書の醍醐味なんだろうと思う。そういう意味では、最近の作品だけでなく、古典作品やちょっと古い平成初期とか昭和の作品とかもあらためて読んでみることも大切だなと思う。

さて、明日はモンちゃんの抜糸もあるし、夜は2年ぶりに開催の日本翻訳大賞授賞式がある。久しぶりに大人数が参加するイベント。どんな話が聞けるか楽しみだ。


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