6秒CMも待てないこの時代に!40秒ではなく「6秒で支度しな!」を実践する
時間というものは誰にでも平等に流れる。日本での10秒は、アメリカに行っても10秒だし、彼女の10秒と、彼の10秒もやはり同じ10秒だ。その10秒を長く感じるか、短く感じるかは、個人の感覚による。
この記事を書いている地主です!
その個人の感覚にまさに今、変化が起きている。たとえば、スタジオジブリが1986年に公開した映画に「天空の城ラピュタ」というものがある。この作品の中に空中海賊のドーラ一家のドーラが、主人公のパズーに向かって発する有名なセリフがある。
「40秒で支度しな」
これがそのセリフだ。我々はそのセリフを聞いて「短い」と思うはずだ。長いと感じることはないだろう。たった40秒で支度できるだろうか、と思ってしまうのだ。
6秒も長く感じませんか?
40秒を短く感じた我々だけれど、現代では「6秒」を長く感じる感覚になっている。その原因はYouTubeにある。YouTubeで動画を見ると、冒頭などに6秒ほどのCMが流れる。6秒のCMもあるし、6秒間だけスキップできないCMもある。
そして、我々はその6秒のCMを見ながら思うのだ。
長いな! って
天空の城ラピュタを見ながら、40秒を短く感じた我々が、6秒を長く感じ始めているのだ。これが現代社会に起きた感覚的ではあるが、時間の流れの変化だ。おそらく世界中の人が(YouTubeを見る人に限ると思うけれど)、6秒を長く感じる体になっている。
6秒って長いよね!
40秒で支度しな、の時代から、6秒で支度しな、の時代になっているのだ。6秒を長く感じる我々は、40秒では長く感じ、そのセリフの緊張感が伝わらない。
では、6秒で支度できるのだろうか。我々が長く感じる6秒にはどのような可能性があるのか。それを知りたい。
出かける準備!
支度にはいろいろな要素が含まれるだろう。持って行くものや、自宅ならばガスの元栓を閉めるというのもあるはずだ。しかし、今回は服装だけに注目したい。持ち物は、最悪出かけた先で買えばいい。ガスの元栓も出かけた先から、誰かに電話をして「ガスの元栓閉めたか確認してもらっていい?」とお願いすればいい。
ただ服はそうはいかない。裸で出かけるわけにはいかない。絶対に着なければならない。とりあえず支度といえば「服」なのだ。本当は、ポカポカ陽気なら裸で出かけてもいいじゃないと思うけれど、それをやると逮捕される。服こそが支度のほぼ全てと言える。
ただ着られないの、6秒では!
6秒を長くは感じるけれど、実際に何かをしようとすれば、今回で言えば、服を着ようとすると全然着ることができない。腕を通して、顔を通して、が難しい。これでは支度できない。裸で出かけることになる。我々は6秒にもっと可能性を感じたいのだ。
ペルーの衣装です!
世界に目を向けることにした。上記はペルーで買った衣装だ。おそらく民族衣装的なことだと思う。これを着てペルーを歩いていたら、外国人観光客に一緒に写真を撮ってくれ、と頼まれたこともある。ペルーでは支度するとき、これを着るのだ。
6秒で着ることができます!
腕を通すところはなく、一枚の布の中央に穴が空いているだけ。とても着やすい。6秒で支度できてしまう。長く感じるYouTubeのCMを見ている間に、我々はペルーならば、可能なのだ。
お気に入りの服です!
6秒の可能性を探る!
今回はラムネに投稿されている、ゆるネタを6秒でやってみたいと思う。6秒で支度して、6秒でゆるネタをやるのだ。時間がかかるものは大変だけれど、6秒なら気が向かなくてもできてしまう。
まずは「人がいないところに行く」というもの。コロナの問題もあるから、人がいない場所に行くとリフレッシュできる。ゆるネタにも「濃厚接触とか気にせずリフレッシュ」とある。
6秒で人がいない場所へ!
どこから6秒と数えるか難しいけれど、先ほどペルーの衣装に6秒で着替えた場所が、人がいない場所だった。最初から人がいない場所にいたということだけど、それは考えないものとすれば、6秒で可能なゆるネタだ。
次は「ゆる書写」というゆるネタ。万年筆やガラスペンで気に入った文章を書きとるそうだ。とても6秒ではできることではないけれど、今回は6秒でやってみたいと思う。その前にまずは支度だ。つまりお着替えだ。
カンドゥーラを着ます!
次は中東でよく着られる「カンドゥーラ」。袖もあるし、着にくいような気もするけれど、素材だろうか、6秒で支度することができた。6秒のための服と言ってもいいかもしれない。
カッコいいよね!
6秒で支度が整ったので、次は「書写」。ただ今回は、著作権などが怖いので、書写ではなく、写経にすることにした。どちらも書き写すという点は一緒だ。それを6秒で行う。6秒写経である。
6秒もかからない!
コピペである。写経はお経を別のものに写すという作業。つまりコピペということだ。それを突き詰めた結果、6秒で写経が可能になった。事前にコピーをしておけば、ペーストを押すだけ。6秒でお釣りが来るほどの時間しかかからない。
あっという間に、
できましたよ!
心を込めてコピーして、心を込めてペーストすればそれはもう写経なのだ。6秒で支度して、6秒で写経。タイムイズマネーという現代のスタイルに合っているのではないだろうか。もっとも写経するだけなら、別に6秒でカンドゥーラに支度する必要はないんだけどね。
次は「瞑想する」というもの。この記事が迷走しているという話もあるが、今回のゆるネタは「瞑想」。確かに目を瞑り、心を落ち着けるのは、我々の人生において大切な時間だ。その時間は6秒だ。まずは支度を6秒でしようではないか。
メキシコの衣装に着替えました!
今回はメキシコの衣装をチョイスした。ペルーと同じような仕組みの服なので、6秒で支度することが可能だ。本当は麦わら帽子みたいなものが必要なのだけれど、それがなかったので、笠にした。麦わら帽子はなかったけれど、笠はあったのだ。
メキシコと、
能登の融合!
これを着て行うのが瞑想。6秒瞑想だ。本当の瞑想は6秒ってことはないと思うけれど、考え方なのだ。6秒しかしないからこそ、全てをかけた瞑想ができる。
ボルトは100メートルだからそのスピードなのだ。フルマラソンではそのスピードはでない。そういうことだ。6秒に全てをかける。それに、YouTubeのCMでわかるように6秒は長いのだ。6秒瞑想で十分だろう。
瞑想します!
6秒だけ!
6秒後はこう!
とても有意義な6秒だった。6秒後の私は活発だった。動き回っていた。ジッとしているのが苦手なので、6秒瞑想が丁度いいのかもしれない。せっかく陽気な国の衣装を着ているので、活発に動きたいじゃない。そのための6秒なのだ。6秒瞑想のおかげで、6秒後の私はいつもより活発なのだ。
最後は「ベトナムコーヒーで胃を休める」というゆるネタ。牛乳の代わりに練乳を入れたものがベトナムコーヒーだ。実際にベトナムに行って、ベトナムコーヒーを飲んだこともあるのだけれど、甘かった。驚くほど甘かった。全てが溶けるほど甘かった。
その前に支度します!
最後の支度はベトナムとは全く関係ないエクアドルの衣装。やっぱりペルーやメキシコと同じく一枚の布の中央に顔を出す穴があるだけ。6秒で全然支度できてしまうのだ。ちなみに帽子はエクアドルではなく、ロシアだ。
エクアドルと、
ロシアの融合!
ちなみにこういう感じにもなる!
支度が終わったので、6秒でベトナムコーヒーを作る。ベトナムコーヒーを6秒で作ることができるのか、それは謎だ。ベトナムのカフェでベトナムコーヒーを頼んだ時も、当然6秒以上かかった。果たして6秒ベトナムコーヒーは可能なのだろうか。
可能でした!
ほぼベトナムコーヒーよね!
マックスコーヒーというものがあるのだ。かつては千葉県・茨城県・栃木県でしか販売されていなかったけれど、現在は全国で売られている。そして、マックスコーヒーは練乳が入っているのだ。恐ろしく甘いのだ。
蓋を開けるだけ!
マックスコーヒーはもう完成しているので、蓋を開ければ飲める。6秒でベトナムコーヒーが完成なのだ。問題は6秒では全てを飲むことはできないこと。甘いから一気飲みなどはできないのだ。そもそも私はブラックコーヒー派だし。
とにかく美味しいよ!
一応、練乳を入れてみることにした。6秒で完成するかもしれないから。もちろん豆からコーヒーを入れてさらに練乳では6秒は無理だろう。そこですでに完成されたものに、練乳を足してベトナムコーヒーにする。これなら6秒で可能だろう。だって、6秒は長いのだから。
練乳を、
マックスコーヒーに入れて、
シェイク!
缶やペットボトルの砂糖の入っているコーヒーに練乳を入れれば、ベトナムコーヒーになるけれど、買いに行くと6秒では無理なので、手持ちのマックスコーヒーに練乳を入れた。すでにマックスコーヒーには練乳は入っているけれど。追い練乳だ。
時間としては6秒で完成した。1から自分で作るのでなければ、6秒でベトナムコーヒーだって可能なのだ。我々は6秒という時間の可能性を知ったのではないだろうか。
甘い!!!
追い練乳をしたマックスコーヒーは、マックスを超えた甘さだった。血が身体中を6秒で一周する感じ。甘さの向こう側を見ることができた気がする。
練乳はすごいですな!
6秒は長く短い時間
最近、6秒を長く感じる瞬間が増えた。それは仕事がなくてずっとYouTubeを見ているからだけれど、6秒で何ができるのかを知りたくて、今回この記事を書いた。焦ってやれば、という注釈はつくけれど、割とできることがあった。そして、練乳は甘いと改めて知った。甘いわ、練乳。
ただ数えると40秒は長いよね!
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地主恵亮
1985年福岡生まれ。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。2014年より東京農業大学非常勤講師。著書に「妄想彼女」(鉄人社)、「インスタントリア充」(扶桑社)がある。
https://twitter.com/hitorimono
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