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ザルをかぶり、古い雑誌で時間を潰す幸せな時間のススメ

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忙しい、忙しいと人はよく口にしてしまう。忙しいことは決していいことではないだろう。何かやらないといけないことがたくさんあり、締め切り等に追われることはストレスになる。

それと同じくらい「暇」も問題なのだ。やることがなにもない、締め切りがやってこない、というのもまたストレス。大丈夫なのかな? となってしまうのだ。世間の皆さんは自分のことをもう覚えていないのではないか、と心配になってくる。この状況に多くの人は焦るだろう。

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この記事を書いている暇な地主です

私は一つの真実にたどり着いた。長い道のりだった。右へ左へと曲がりくねった運転しにくい細い道だった。しかし、私はまるでカタツムリのようなスピードでゆっくりとだけれど、確実に歩みを進め、ある真実にたどり着いた。

暇なもんは仕方がない、という真実だ。

暇なんだもん、焦っても仕方がないのだ。この暇がいつまで続くかはわからないけれど、暇なんだから仕方がない。いかにお金をかけず、暇を潰すかでその人の人生レベルが出るのだ。ただ勉強するとかではないの。漠然と暇を潰すのだ。

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そこで、ラムネです!

ラムネというアプリでは、「くだらない特別」をテーマにいろいろな人が、ゆるネタを投稿している。マンネリ化した日常や、落ち込んだ気分を吹き飛ばしてくれる。ちょうどいいのだ。ここに投稿されたゆるネタを実際にやって私の暇を潰そうと思う。

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まずはこれ

子供がザルを被っている写真が投稿されていた。ザルを被るとご機嫌らしい。そう、こういうのがいいのだ。だって普通に暮らしていたら、ザルを被るなんて思いつかない。ザルを被ろうという発想がないのだ。ラムネは投稿型なので、このような自分にはない発想を知ることができる。ぜひやってみようではないか。

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ザルを

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かぶります!

被った段階では特に何も感じなかった。ザルを被っているんだな、という事実だけが頭の上にある状態だ。ただここからなのだ。鏡を見て、自分のザルを被った様子を見ると笑顔になる。なんだ、この変な人は、というのが面白く感じられる。

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笑顔になります!

新しいヒーローになった感じなのだ。アメコミのヒーローも昔のものはどこか古くさく感じる。ただ最近は洗練されている。それなのだ。この状態からきっと洗練されていき、20年後あたりには新ヒーローになっているかもしれない。アベンジャーズに入る可能性もあるのだ。新ヒーロー「ザールー」なのだ。そういうことが瞬時に頭に広がり笑顔になるのだと思う。

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次はこれ!

「ビンテージの漫画雑誌を読んでみる」という投稿だ。古本屋でワンコインで売っていたので、読んでみると、広告部分ですら時代背景がわかり面白いそうだ。なるほど、と思う。

私もこれに似たことをよくやっている。古い雑誌を読むのが好きなのだ。たとえば、1968年に出版された「旅」という雑誌。昭和で言えば昭和43年、日清食品から「出前一丁」が発売された年であり、小学館が「ビッグコミック」を創刊した年だ。

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そんな年の1冊です!

変わりゆく大東京という特集が掲載されている。東京各地の観光スポットの紹介などが写真と共に行われ、中には今では見ることができない風景が広がっている。たとえば、「スペース・タワー」。

浅草の浅草寺の境内北側の隅にそのタワーはあり、カナダの万国博で建設されたものと同じスイス製の観光タワーだそうだ。高さは100メートルほどで、基本的には白く天辺は赤く塗られて美しいとある。

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スペース・タワー

ただこれは、今はもうない。まず1970年にスペース・タワーという名称が「ポニー・タワー」に変わる。さらに1973年に営業をやめ解体されている。今は見ることのできない景色が古い雑誌にはあるのだ。それが面白い。

もちろん旅雑誌だけではない。

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暮しの手帖

この暮しの手帖は1969年のもの。小林製薬が「ブルーレット」を発売し、TBSが「水戸黄門」の放送を始めた年だ。随分と昔だ。そんな時代の暮らしがわかるのが、古い「暮しの手帖」の良い点だろう。かなり辛口のレビューが載っていたりで面白いのだ。

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洗濯機のレビュー

当時の最新と思われる洗濯機のレビューをしている。そして辛口なのだ。「5万以上もするセンタク機で洗いむらができるという奇妙さ」とか、「危い! 高速脱水中にフタが開く フタが開かないのはシャープだけ」とかかなり攻めた見出しが並ぶ。

本当にガーゼを各洗濯機で100回洗ってみたりしている。また洗濯機の個体差があるといけないので、同じ洗濯機を2台ずつ準備して実験している。本気なのだ。なんとなくだけど、今のレビューとは意気込みが違う。悪い点をバンバン書いていくのだ。しかも、なのだ。結論がすごいのだ。

「おすすめできるのは一つもない」

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すごいまとめだ!

今だとまずないようなまとめだ。時代を感じることができて素晴らしい。ステマとはまったく無縁の雑誌魂だ。このようなものを読んでいると興奮して、時間はあっという間に経ってしまう。古い雑誌も古本屋に行けば、ものにもよるけど、かなり安く手に入るので、暇を潰すにはいいと思う。

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最後はこれ

暇を埋める最良は結局寝るだ。「半纏のまま布団に入る」という投稿を見つけた。ふかふかが5割増でいつの間にか寝てしまうらしい。素晴らしいではないか。布団がふかふかというのが、一番幸せな眠りを導いてくれるのだ。

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半纏を着ました!

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半纏のまま布団に入ります!

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ふかふかだな!

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暑いよ!!!

季節をちゃんと考えて着た方がいい。暑いのだ。とても暑いのだ。砂漠で鍋焼きうどんを食べている気分になった。ただふかふかは感じたので、冬にやるのはかなりいいと思う。ただ夏はね、ダメ。だってね、私が寝ていた部屋、30度以上あるの。

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そりゃ、暑いよね!

ということで、ラムネにあったゆるネタを試してみた。どれもなかなかに楽しかった。家にあった古い雑誌を引っ張りだして読んでみるとかなり時間が潰れた。こんな平和な一日もいいかもしれない。他所様の知恵だけど、急にやってくる暇な一日を充実した一日として過ごせるのではないだろうか。ただ、私の場合は次の日も暇なんだけどね! 仕事ください! 割のいいやつを!

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最後は3人の私の写真です!



地主恵亮
1985年福岡生まれ。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。2014年より東京農業大学非常勤講師。著書に「妄想彼女」(鉄人社)、「インスタントリア充」(扶桑社)がある。
https://twitter.com/hitorimono

今回取り上げたゆるネタは「ラムネ」にて掲載中!

↓ゆるネタアプリ「ラムネ」をダウンロード(iOS版のみ※2020年7月現在)

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