嫌味を言われるからって、嫌われているわけではない(場合もある)
どちらかと言えば仲もいいし、相手もこちらのことが好き寄りだという実感もあるのだけれど、時々嫌味を言われて「この人は自分のことを好きなのか嫌いなのか」と悩むことがあった。
そもそも、嫌味を言われた対処法として、私は「スルーする」を選んでいた。
しかし、心理学の本を読んだところ、嫌味を言われたとき、この「スルーする」というのは、一番やってはいけない反応だと知った。
理由は、「言われた言葉を自分の中で何度も反芻してしまうから」ということだが、これにはすごく覚えがあった。
(なんであんなこと言ってきたんだろう)(本当は嫌いなのかな)(そんなこと言われなきゃいけない理由ってある?)
なんて、その日の夜はずっと考えてしまう。
そもそも、嫌味を言うのは、ストレス解消の一つであるみたいだ。
自分は価値のある人間だと思いたい→他人に影響力のある人間だと思いたい→自分の言葉に反応されたい→言いやすい相手に嫌味を言う、という流れ。
嫌味というのは、はっきりとした悪口ではないから、もし、言い返されても「そんなつもりはなかった」と言える逃げ道があるから言いやすいのだと思う。
だから、「嫌味を言い返す」「怒る」というのは、「スルーする」に続いて、あまり得策ではないらしい。
一番いいのは、聞き返すこと。
他人の口から改めて聞いて、「あ、これ嫌味っぽいな」と本人に気付かせることもできるし、説明を求められたら、悪口であることを認めないといけないので、言った本人がやりづらい状況になる。
「嫌味を言うこと」がストレス解消法になっている人を変えることは難しい。その癖があることを、本人が自覚していない場合も多い。
そして、そんな人が嫌味を言う相手は、とにかく「言いやすい相手」であること。別に、「嫌いな相手」というわけではない。
こちらが対処できる手としては、相手の「言いやすい相手リストから外れること」だと思う。
嫌味を言われたら即座に「どういうこと?」と聞き返す。やりづらい相手になること。
ストレス解消として嫌味を言うことが癖になっていることに、本人が気が付いてくれたら、それは相手のためにもなると思う。