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らむらどぅプロデュース第2回公演の情報公開&宣伝

 ご無沙汰しております。観劇おじさん兼プロデューサーです。アッ、自分で名乗っておいてまだちょっと恥ずかしい…。トップの写真は王子小劇場新年会の時の姿です。手の皴すごいな。

 さて、4/2~4/12の期間にX(旧Twitter)のらむらどぅプロデュース公式アカウント(作りましたようやく)より、次回プロデュース公演でメインとなる4組8名の出演者の皆様をご紹介させていただきました。謎に包まれた次回プロデュース公演、その全貌が徐々に明らかになっていく空気を出し始めました。実際はまだ7ヶ月あるので小出しにしていかないと間が持たないんですけど。

 しかしながら本日4月14日はなんとおじさん生誕40周年の記念日でとても気分がよいので、皆様のために特別に、キーワードである「双子」と演じていただく4組8名の出演者に焦点を当てながら第2回公演のコンセプトについて語りたいと思います。

 あ、その前にひとつだけ、宣言しておいた方がいいなと思ったことを思い出したので書きます。大変ご好評いただいた前回公演「推しのためなら死ねる!!」と今回の公演は、座組の顔ぶれに共通点はありますが全く別のテイストになると確信しています。何が言いたいかと言いますと「前回がすごく好みだったから次も観に行こう!」と考えているお客様が想定/期待するものをお出しできないかもしれない、ということです。

 でもごめんなさい、弊団体のコンセプトは「らむらどぅが観たいものを創る」なんです。取り扱う題材もほぼ思いつきみたいなもので、その時その時で全然違うものが出来上がって当然です。そのため、連続性を表す第〇回公演という表現を使用せず、実現したい内容や規模感に合わせてfeat.とかmeetsのような単語を付与して音楽のセッションみたいな感覚で座組を組む形をとっています。誤解のないようはっきりさせておきたい事として、私が観たいと思うもののクオリティアップに関して余念はまったくありません。次に皆様にお出しするのは前回と似たような作品ではないかもしれませんが、同じくらいかそれ以上の面白さを提供できるよう尽力する次第です。

 以上、トリガーワーニングではないけどワーニングでした。それでは本編をお楽しみください。

何故双子なのか

 双子が出てくる話はきっとたくさんあると思います。今ぱっと思いついたのはハリーポッター。ウィーズリー家の双子は実の両親も見間違えるほど似ている設定ですが、双子という要素自体にフォーカスしている話でなければ1つのストーリーに双子は1組いれば要素としては十分な気がします。あちこちで見間違えや勘違いを起こしてもあんまり意味ないですからね。

そこで私閃きました。

双子が1組より多く出てくる話はそれなりにレアなんじゃないか?
双子が沢山、それこそ4組くらい出てくる話なんて超絶レアなのでは?

何故レアリティが高い方がいいのかなんて野暮なことは聞かないでください

 第1回公演時の「保険金が推しに入る保険商品が存在する世界」という設定もとても気に入っているんですが、私自身の希〇念慮から捻りだされた都合の良すぎる世界だったなと、今改めて振り返えってみて思います。 対してこの双子4組をメインに据える話というのは、設定ではなく舞台装置として私がやってみたいものを主軸にするという意味において前回とはかなり毛色が違うものになるなと考えました。

 私が人生で初めて双子に出会ったのは小学校2年生の時でした。その双子は一卵性双生児だったんですが、髪型を同じにしたらほぼ瓜二つで、見分けがちゃんとついているクラスメイトはすごいなぁといつも感心していました。自分には弟がいるんですが、母親似の私に対して弟は父親似で全然顔が違うので、身近に自分にそっくりな人間がいるという感覚にある種のあこがれを持っていたように思います。

 フィクションで出てくる双子は大体不思議な共通点があったり以心伝心したりと、対立しがちな兄弟姉妹に比べてニコイチな感じで扱われることが多い印象ですが、実際の双子はどうなんだろう?もちろん、周りが似ているものとして扱っているだけで完全に同じ人間なわけはないけれど、その扱いに対してわざわざ反論するのは時間の無駄だと感じるくらいニコイチ扱いを受けているのかなぁ?とか、非双子としては想像の域を出ないことばかり考えてしまいます。そもそも双子と一括りに出来るほど双子というものに多様性がないとも考えられないので、じゃあ色々な双子が出てくる話を作ったら面白いのではないか?というアイデアが今回の企画の骨子になりました。

双子って何処にいるの? 

一人でも双子とかそういうとんちではない

 舞台で双子を出す場合、実際の双子の役者さんを連れてくることも不可能ではないですが、今回のような4組の双子を出したい場合はかなり無理があります。先のハリーポッターの場合だと、実写映画版は本物の一卵性双生児の役者さんが双子役を演じてらっしゃいますね。すごい。

 実の双子が4組用意できないなら、似ている二人を4組集めたらいいんだ。ここまでは単純です。そこで一つの疑問にぶつかりました。「似ていることの基準」って何でしょうか?

 そもそも双子にも一卵性と二卵性がいて、外見が似ているということだけが双子の特徴ではない。じゃあ「似ている」という言葉でカバーできる範囲は実質無限なんじゃないか、と考えました。あ!無限って言葉も結構好きです、無限コンボとか。ゲーマーなので(諸説あり)。まぁそう考えないと双子4組8人も見つけるの大変ですからね。実のところ、最初の1組は思いもよらないタイミングで見つかって、他の組を探そうという切っ掛けになったのですが、そのお二人の似ているところは「声」でした。

シミズアスナさん・米田ひかりさんペア

(左)シミズアスナさん (右)米田ひかりさん

 時を遡ること16か月ほど前、前回公演のBチームの稽古場を見学させてもらっていた時のこと。突然Aチームのシミズアスナさんの声が聞こえてきて「えっ?Bの稽古なのにアスナさん来てる???」とびっくりして部屋の中を見回したんですが当然いるわけもなく、怪奇現象に首をかしげていたら不意に声の持ち主に気付いたんです。それが米田ひかりさんでした。自分の中ではそっくりすぎて挙動不審になるほどだったのですが、この話を他の誰にしても同意は得られませんでした。よく言われるんです、「似ている」と感じる感覚が人とズレてるって。あれ?

 1組目が見つかってアイデアに過ぎなかった双子が沢山出てくる芝居が実際に出来るのではと漫然と考え始めたことで、似ている役者を探す日々が始まりました。四六時中とはいかないまでも、ふとした拍子に「この人、誰かに似ているかも?」と思案にふけるタイミングが増えていき、喰辛坊(現 )でお好み焼きを食べていた時についに閃きます。

魁ウェンズデーさん・藤真廉さんペア

(左)魁ウェンズデーさん (右)藤真廉さん

 藤真さんは第1回公演に出演いただく前から度々舞台で拝見していて、魁さんは2022年に推しが出演していたAURYN『トゥイードル』で推しの双子役(!)として出演されていた時に初めて拝見したんですが、ハッと閃くその瞬間まではお二人が似ていることを全然意識していませんでした。公演終わって少ししてから喰辛坊で食事しながら店長の辰海さんに双子が出てくる芝居の構想話しているときに急に閃いたんだったと思います。
 お二人ともcool&beautyなお顔立ちですが、外見だけでは普通の人からしたら「似ている」判定は出ないかもしれません。でも似てるんです。最初はやや面長な感じと髪型のせいかなと思ったんですがそれだけではなくて、いざ蓋を開けると意外とコミカルというか、とっても感情表現が豊かな一面がある(と私が感じた)んです。アレです、ギャップです。熱き氷のヒルダみたいな。私結構ギャップに弱いんです。いいですよねーギャップ。

熱き氷のヒルダさん

 続いて3組目、時系列的には少し前後します。あれは第1回公演の6日目、2023年2月14日のことでした。以前箱推ししていた某劇団の元劇団員さんが当日制作のお手伝いに来てくださると聞いて「すっごい似てる人、座組にいるよなぁ・・・」って思ったんです。これはズレてない、絶対似てるって確信がありました。雰囲気というか纏っているオーラというか、イケメンなsilhouetteが(伏線回収)似てるんです。伝わりますかね・・・?

佐藤直彰さん・中三川雄介さんペア

(左)佐藤直彰さん (右)中三川雄介さん

 この件に関しては当日直接お二人に伝えて、実際に横に並んでもらったりしました。うん、似てる。そしてなんという偶然か、誕生日が一緒

 これはもう間違いなく運命だと思いました。確定演出です。ほどなくして「あの時のお話し、こんな形になりそうなんです」とご連絡させていただき今に至ります。横に並んでいただいてよかったです。

 さてこれで3組が出揃いましたので、最後のペアです。これは自信あります。なんたって当の私が60分間間違え続けてたんです。いや、訂正します。他の双子も私の中ではしっかり自信を持ってお勧めできる双子です。でも、双子の片方をもう片方と間違えるって最高に双子エピソードじゃないかなって思うんです。

波多野伶奈さん・村上弦さんペア

(左)波多野伶奈さん (右)村上弦さん

 事件は2023年3月に座・高円寺にて開催された視点『SHARE'S』という企画で拝見した劇団MUの『変な穴(2023)』という演目で起きました。その日は1日で4団体の公演、計240分を観たんですが、当日パンフレットを全く見ていなかった+その日の最後の演目でかなり疲れがたまっていたというのが見間違えた原因だったのではないかなと思います。舞台上に出て来た波多野さんを見て「あぁ、この役者さん観たことあるはず…そうだ!2022年3月のやみ・あがりシアターのマリーバードランドに出ていた村上弦さんだ!」と盛大な勘違いをしたまま、終演後に再確認するまで60分間お芝居を堪能しました。どうして…。

 波多野さんを舞台上で拝見したことがなかったのかというとそういうわけでもなく、2022年の9月に肋骨蜜柑同好会『田瓶奇譚集』で拝見しており、どうして見間違えたのか今思い返しても皆目見当がつきません。強いて言うなら、髪型がめちゃくちゃ似てたはず。はず…。でも、見間違えるくらい似ているなら双子役に適任じゃないか!とかなりポジティブに捉えなおしました。お二人の情報公開時の反応も「やっぱりね」という空気が漂っていたので、ペアであることの違和感はなかったのかなとホッとしました。

※ここまで書いて、公式アカウントの情報公開順になっていないことに気付いてしまったんですが、構成組み直すと修正箇所が膨大な数出そうなのでこのままにします許して※

双子が出ないと成り立たない

 双子は揃いました。しかしながら今回の企画の性質上、双子が4組8人出てくれないと前提が崩れてしまうわけで、この時点で8名全員のスケジュールを確実に抑える必要が生じていました。そのために私が無い知恵を絞って考え出した作戦、それは「滅茶苦茶先の予定にしたらきっとスケジュール調整できるはず!」というしょーもないものでした。

 実際この作戦は功を奏し、公演予定時期の1年半前にお声がけをして見事8名の皆様全員のスケジュールを確保するに至りました。本当によかった。第1回公演の後で人生の目標が無くなってしまった私にとっても、かなり先の未来に楽しい予定が出来ることは精神衛生上喜ばしいことでした。40歳子供部屋おじさんの生きるモチベーションなんて趣味にお金を使うことくらいしかないですから(要出典)。

双子を観るには

 せっかく普段はほぼ書かない文字を4800文字も書いたので、まだまだ先の話ですが公演情報も載せておきます。


らむらどぅプロデュース meets 久保磨介
『うみのかたわれ』

脚本・演出 久保磨介

ふたりには仲良くしていて欲しいけど、
でもわたしには関係ないよね

大きく割れた二つの、
そのどちらでも無い小さな欠片たちの物語
“当事者じゃない”ことのおなはし

2024/11/28(木)~12/2(月)
全9ステージ
於:王子小劇場

出演 シミズアスナ
   米田ひかり(KNOT)
   魁ウェンズデー
   藤真廉(怪奇月蝕キヲテラエ)
   佐藤直彰(金曜の夜の集会)
   中三川雄介
   波多野伶奈
   村上弦(猿博打)
   
   有栖川姫子
   安藤岳
   加藤睦望(やみ・あがりシアター)
   川上献心(劇団風情)
   さんなぎ
   夏アンナ
   藤本康平


 年始の情報公開時6行しかなかった情報が15行も増えました。250%増量。

 そして更に追加情報。双子以外の出演者様について、5月6日~12日に追加で発表を予定しております。双子に寄せ過ぎた結果、双子と双子でない出演者様を分ける事態になってしまい恐縮です。

 チケット予約の情報やフライヤーなどはまだまだ先になると思いますが、去年のうちからずっとワクワクしていた企画の情報をどんどん出していきたい気持ちでいっぱいです。じゃないと王様の耳はロバの耳になっちゃう。最近の小さいお子さんは王様の耳はロバの耳って読むんですかね?

 これ以上文字書いてると今日言っちゃいけないことまで書きそうになるくらい楽しいので、この辺で失礼します。今後ともよろしくお願いいたします。

※2024/5/12 出演者情報公開にともない追記済み

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