教師11日目~労働環境悪化の弊害~

今日は珍しく、やることが多かった。
コロナで予定がコロコロ変わるとその痛みを受けるのが教務の仕事だ。
カリキュラムの組み直し、行事計画の刷新、時間割の変更などなど。
教師生活20年以上の人が初めて経験すると言っていた在宅勤務がもう間近まで迫るような未曾有の大災害だし、しょうがないね。
まずは健康第1だな。
これによって学校生活に慣れるまで授業や部活が無いという恩恵も多少なりとも受けてるし。
今日のスケジュールはこんな感じ。

8:30~9:00 教科打ち合わせ
9:00~9:50 時間割確認
9:50~11:00 初任研
11:30~14:00 テスト監督表作成
14:00~16:00 時間割調整
16:00~17:00 模擬授業

時間割調整は色々な先生が色々なタイミングで出来上がった物に要望を出してくるから大変だ。
早めに要望〆切を設定して、それから一気に取りかかるのが吉だろうなー。
来年はそーしよ。

今日は教育現場がブラック化した弊害について少し考えてみた。
初任研で教育実習生が年々減っていて、さらに実習生の半分以上は教員にならないという。
さらになんと今年の理科の実習生は0だそうだ。

でも、この事実はよく考えなくても当たり前なことのように感じる。
理科の教師になる人間のほとんどは理系で、理系のほとんどは大学院に進む。
もし大学院に進まなくても、理系人材であればよほどの事がない限り就職先には困らない。
これは、自分自身大学院を出て就職活動をしていたので身に染みて分かる。
理系職なら推薦で入れるし、文系職でも理系人材が求められる。(もちろん、人気企業に行きたいとなれば倍率は高くなるが。)
その中で、教師という職業を選ぶ人間がどれだけ居るだろうか?

残業時間月80時間超えは当たり前、もちろん残業代なし。
土日も部活動で出勤。
校長になれてやっと年収1000万くらい。

良さは子どもの成長を間近で見られることくらいだ。
まさにやりがい搾取でしかない。
実際、年々倍率は下がり今では小学校で3倍を切り、高校でも6倍を切っている。
こうなったが最後。
教職がまだ聖職だった頃の高い倍率を潜り抜けてきた団塊世代のベテランが抜けて、レベルの低い若手が入ってくる。
日々の業務が忙しすぎて勉強する時間もない。
これからの未来を担う人間を育てる現場がこれで良いのだろうか?

今は様々な情報が出回り、公務員や民間企業と比べて就職先を選ぶ時代だ。
どこもかしこも優秀な人材を血眼になって採用しようとしている。
その時代にこんな待遇で胡座をかいて、人材を待っている所に未来はない。
今こそ、根本から改革を行い、公務員や民間企業と比較しても見劣りしないような待遇を用意すべきだと思う。
さらに、日々最先端の教育や科学を学ぶ時間的余裕を与えることで日本の明るい未来を担っていく人間が育っていくのではないかと心の底から思う。

今の教師は小さい頃から教師になりたくて、学校社会にきちんと適応して、教師という道だけを目指してきた人が多すぎる気がする。
自分たちが歩んできた道のりが正しいと信じて、同じような教育をしていく。
同じような人間が再生産されていく。
そこに適応出来ない人間は排除されていく。
そんな実情を感じざるを得ない。
もちろん、教師だけが悪い訳じゃない。
この環境ならそうなっても不思議じゃないし、僕も気を付けて外界との関わりを持ち続けていきたいと思う。
もっと多様な人材が居て良いと思うし、居ないといけないと思う。
色々と比較したうえで教師という職業を選んでくれる人が増えることを祈って、そういう環境を作れるように少しずつ現場を変えていきたいと強く思っている。

そーんな取りとめのない話。
終わり!

PS.
大学院時代の友達はみんな、オンラインで研修をやって、色々学んでディスカッションしてるらしい。
教員の初任者研修はどんどん中止になっている。
時代に取り残されている気がして、焦るなー。

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じぇい
教師の労働の実態について書いています。 忙しいなかでも投稿する励みになりますので、良ければサポートのほどよろしくお願いします! 一緒に教師を今よりもっと魅力ある職業にしていきましょう。