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お酒ってなんで合法なのかなあ、
こんにちは。
平井は現役大学生。
そりゃお酒だって飲むし、タバコも吸ってギャンブルもする。
タバコは吸い始めた自分が悪い。
百害あって一利なしとはよく言ったものだ。
全くもってその通りである。
ギャンブルも行き続ける自分が悪い。
たった一瞬の快楽の為だけに貴重な時間を費やし、たった1日でバイト代が全て無くなったことが何度もある。
今挙げたこの二つは、真面目に生活をしていれば関わる機会がないはずなのだ。
自分から「始めよう」という明確な意思がなければ依存することはない。
ところがお酒、こいつはどうだ。
いくら真面目に生活していようと絶対に関わってくるのがこいつの悪いところだ。
タバコ、ギャンブルは自分から歩み寄らない限り関わることはない。
お酒。今回の問題はこいつだ。
成人をすると必ずと言ってもいいほど、友人、
なんなら家族にまで強要され飲まされる。
そして、これから社会人になる上で、飲み会がある企業はたくさんあって、嫌でも飲まなければならない機会がたくさんあるだろう。
そう、他の二つと違いお酒は自分で拒んでも、向こうから勝手に纏わりついてくるような非常に厄介な存在なのである。
なぜ、平井がここまでお酒に憤慨しているかというと、簡単な話
記憶飛ばして知らん女の部屋で目覚めた。
その日は、酷く酔っていた。
古い友人と懐かしい話に華を咲かせながら、レモンサワーメガジョッキを何杯も流し込んでいく。
この世には二種類の人間がいる、
酒が強い人間と弱い人間だ。
要は戦える人間か戦えない人間である。
平井は昔から断然後者だった。
1杯飲んだだけでカービィのように全身真っ赤になるし、数杯飲むとすぐ足元が覚束なくなる。
そんな平井だが、変なところで負けず嫌いが出てしまう。
「ナメられたくない」
この気持ちを強く胸に刻み込み、戦える人間である友人に食らい付いた結果ゲロまみれになり、
まるでベトベターのような状態にされて帰された。
問題はここからだ、歩けなくなったベトベター平井を友人が介抱しながらタクシーに乗せたらしい。
「らしい」
そう、時すでにここから平井の記憶はない。
そして目が覚める。午前7:53
テレビではZIPが終わりかけていた。
知らない匂い。知らないベッド。知らない天井。
そしておまけに知らない茶髪の女の子が平井の膝を枕にして寝ている。
背筋が凍る。
完全にやらかしてしまっている。
5分くらい完全にフリーズしながら、ZIPで桝太一がカブトムシの話をしているのを聴いていた。
徐々に脳が目覚めていき、決死の覚悟で女の子を起こす。
女の子「おはよう、大丈夫?」
大丈夫なわけないだろ。アホかこいつ。
平井「おはようございます。とりあえず大丈夫です。聞きたいことたくさんあるんですけど、とりあえず謝っていいですか?」
ここで、女の子が誰かわからないこと
昨夜の記憶がまるでないことを正直に話した。
すると、彼女は笑いながら許してくれた。
1個上の先輩だった。
昨晩、家の最寄り駅から5〜6個先の駅前で、
体育座りのような格好で丸まっていたゲロまみれの平井を介抱してくれて、寝床まで提供してくれたそうだ。
恥ずかしすぎる。そして感謝しかない。
どうやら平井は酔って道で寝るとビスケット・オリバのように丸まって寝るらしい。
さらに、彼女が言うにはどうやら平井はやらかしてはいなかった。
ホッとしすぎて「ホッ」って声出た。
どうやら彼女はただの通りすがりの「良い人」だったようだ。
そこから軽く謝礼を渡し、その家を後にする。
時刻は午前9:00。セブンイレブンで買ったアイスコーヒーを片手に帰路につく。
ああ、なんて素敵な日だ
頭の中をMrs.GREEN APPLEが駆け巡る。
日本っていい国だ。
今日は、愛国心が強まった日。
それと同時に二度とお酒なんて飲まない。
そう固く誓える日になった。
それから2日後、スマホのサブ端末を彼女の家に忘れて取りに行くことになるのはまた別の機会に話そうと思う。
あの日のZIPでカブトムシの話をしていた、少し背の高い桝太一は生涯忘れることはないでしょう。
それでは