「バイナリーオプションを試験的にやる」とは
今日社内で僕の後ろの席にいる別のチームの課長とメンバー数名が投資についての話をしていた。
僕は普段お金の話はInstagramやnoteを通じてしか発信しない。
その課長が熱心に話をしていたので自分の仕事をしながら耳を傾けていた。
そんな中でバイナリーオプションというワードが出てきた。
バイナリーオプションはやったことは無いが簡単に言うと【未来の数字が今より上か下か当てるゲーム】。
当てれば懐にインセンティブが入り、
外したら賭けたお金がゼロになる、
つまりゼロサムゲームだ。
課長の配下の若手の女の子が言った。
「私、バイナリーやってみる事にしました。なんかインスタでバイナリーの運用をしてる人がいてその人に任せて勝ったら自分の所にも入ってくるみたいな内容です。」
「いや、それはやめた方が良い」と後ろを振り向き声を大にしてその子に言いたかったが、その子がこう続けた。
「6万払ってその人に運用任せるみたいな感じなんですけど、なんか怪しいなーって思って。でもたかが6万ならもしゼロになっても勉強代として良いかなーと思って。だからとりあえず試験的にやってみることにしました。」
それに続いてその子の後輩の2年目の男の子が
「6万ならまぁ良いっすね〜!勉強代ってところには。何十万とかなら別ですけど。もし勝てば増える訳だし!」と続けた。
試験的にってなんだ?
たかが6万ってなんだ?
6万は大金じゃないのか?
6万稼ぐのに時給換算して雇われの身で何時間分だ?
勉強代?そんな勉強ググれば0円で出てくる『ポンジスキーム』って。
と、まあ思うことは多々あったが初めて騙されてる側のリアルな声を生で見て少しカルチャーショックを受けた。
この若手の女の子の「試験的にやる」という発言はプライドが高い人や見栄を張りがちな人によく表れるものだと思っている。
もし損をしても事前にこの発言を周囲に発していた事で「試験的にやってみた訳で本気だった訳ではない」という免罪符が出来上がり、「あの人は損をした可哀想な人」というレッテルを貼られなくなる。リスクヘッジの発言だ。
心の内はきっとこうだろう。
「お金を稼ぎたいけど色んな方法がありすぎてよく分からない。バイナリーは2択で簡単そうだし、儲けてるっていう記事とかネットでよく見るからやってみようかな。難しそうだからインスタDM来た代行やってる人にお金預けて勝てたらラッキー。50%の確率だしワンチャンあるでしょ。」
僕は冒頭で言った通りバイナリーはやった事はないが、10代の頃に登録しようとしてやりかけた事はあったのと賭博に滅茶苦茶ハマっていた時期があったのでこの子の気持ちは分かる。
でもあなたがやっていることは投資でもなければ、投機でもない、謂わば詐欺に遭っているという事だというのをこのnoteを間接的に見て知ってくれたらと思い書いた。
短期的に稼ごうとするからFXや株のデイトレードに手を出して投資ではなく投機をして負ける事になる。僕がそうだったように。
よく分からない所にお金出さないで自分の良く知ってるスタバとかApple、Googleとかにお金出して株買って企業の応援しようぜ。
『ポンジスキーム』
1920年代アメリカでチャールズ・ポンジという詐欺師が暗躍していた。
国際返信切手のスキームで90日で40%の利回りが得られると言ってお金を集めた。
しかし集めたお金は運用には回さずタコ足配当の繰り返し。
最初から破綻前提で出資を募っていた為捕まる。
写真は六本木の麺屋武蔵 虎嘯(こしょう)
スープがサラサラ系オイリーな平打ち麺のつけ麺だった。
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