強敵と書いて「とも」読む『デスハント』
『さらば友よ』を鑑賞してすっかりチャールズ・ブロンソンにハマってしまい、「次なるブロンソン映画は何にしよう…」とゲオに行ったら見つけた本作。
なんと共演にリー・マーヴィン! デルタフォースに出ていることくらいは知っている。
更にはあのアポロでお馴染みカール・ウェザースも出ていると知り、「これを借りずに帰る訳にはいかない。」と確固たる意志でクーポンを使いレンタル。(82円で借りられたぞ!)
いざ観てみた結果…
面白すぎる!!
ということで、クエストレベルマックスのチャールズ・ブロンソンが標的のモンハン映画『デスハント』についてだ。
街の不良たちが闘犬をしている最中、漢ジョンソン(C・ブロンソン)が「そいつを買うぜ。」とボロボロになった犬を助けに来る。
犬を買われた(無理矢理持って行かれた)ヘイゼンは、イライラして街の警察だが憲兵だが良く分からないミレン(リー・マーヴィン)の元へ「犬を盗まれたんだ!」とチクりに行く。
しかし、ミレンも面倒くさい事はしたくないタイプなので捜査に乗り気ではない。
痺れを切らしたヘイゼンは仲間を連れてジョンソンさん家へカチコミに行くことに。
なんだかんだあってジョンソンさんが助けた犬を撃ち殺してしまうヘイゼンの一味。
その瞬間そいつの頭に弾丸が!
そうジョンソンさんは正当防衛の場合躊躇なく殺しに来るのだ。
ちょっかいかけるだけの予定だったヘイゼンは狼狽し、再びミレンの元へ。
ミレンも死人が出たとなっては捜査に行かざるを得ないので、渋々ジョージ・ワシントン・リンカーン・ブラウンという親のネーミングセンスが終わってる男(カール・ウェザース)と、新任の童貞野郎達を引き連れジョンソンさん家へ行くことになる。
ジョンソンさん家に着き、話し合いで解決しようとするが、ヘイゼンの馬鹿な手下が発砲した瞬間ジョンソンさんも即反撃!
ミレン達は一旦退き、今度は最初から射殺しに行くことに。
対するジョンソンさんも銃身を切り落としたソードオフショットガンとの二丁ショトガン体制。
ついにミレン達の攻撃が始まるが、ジョンソンさんからの射撃が返ってこなくなる。またもや馬鹿な手下が「うひゃひゃ!トドメを刺してやる!」とジョンソンさん家へ家宅訪問。
するとそこにはジョンソンさんの最高級のウェルカムサービスが!!
ジョンソンさんにしてやられたミレン達は夜中ダイナマイトを投げ込んで木っ端微塵にしてやることに。
いざ投げたら家は大爆発!
しかしジョンソンは生きていた!!!
どう考えても生き残れないレベルの大爆発なのに、かすり傷程度で出てきたジョンソンさん。しかもどうやって助かったのか全く描かれていないため、シンプルにチャールズ・ブロンソンはダイナマイト如きじゃ死なないということを伝えたかったのだろう。
当初の「俺を撃ってきた奴だけ殺す」という信念を忘れたかのように容赦なく雑魚の背中にショットガンを撃ち込んでいくジョンソンさん。
見事ミレン達を撃退し、新たな家を探すため国境を越えることを決意する。
その後、雪山を登るジョンソンさんとそれを追うミレンの、漢のプライドを掛けた闘いが繰り広げられる…
雪山での戦いになってからの最大の見所は、お互い双眼鏡で覗き合ってニヤッと笑うところだろう。
賞金の為に追ってくる人や、わざわざ飛行機に乗ってやってくる目立ちたがり屋の人が参戦してくるが、結局はこの二人の闘いだったんだと再確認させられる。
「あいつは俺みたいな奴なんだ。俺にはあいつが分かる。」とジョンソンを自分のように重ねていたミレン、自分をここまで追い詰めたミレンを認めるジョンソン。この二人の友情に近い想いがここでぶつかるのだ。
その後ミレンはジョンソンを見逃し、ジョンソンはアラスカの雄大な土地へ旅立って行く。
私がこの作品を観る前日『さらば友よ』を鑑賞したのだが、『さらば友よ』は漢二人が共に窮地を脱することで言葉に表せない友情が芽生える映画だった。
しかし、『デスハント』は漢二人闘いの中で友情が芽生えお互いの実力を認め合う映画。
2つ共、漢の友情をテーマにした映画という枠組みでは大きな違いは無いと思う。
ブロンソンが中盤以降全然喋らなかったけど、渋い演技が光るすごい映画でした。