iPhoneをハイレゾ化してみた
手っ取り早いのはハイレゾ対応ウォークマン
DACがでかすぎる
2年くらい前に「ハイレゾというものを聴いてみたい」と思い、iPhoneで聴くにはどうすればよいか調べたところ、DACという装置とハイレゾ対応イヤホンが必要だと分かりました。
ところがその頃いくつかのWebサイトで紹介されていたDACはiPhoneを2つ折りにしたくらいの大きさで、こんなに大きなものを付けることが邪魔くさいのと、お世辞にもハイレゾを聴くための携帯性が良くないと思ったので断念。
他の方法はないか調べたところ、ハイレゾ対応ウォークマンならDACは別途用意しないくてもよいし、ハイレゾ対応イヤホンも付いてくるのでコスパ的にもいいと思って以下の機種を購入しました(39,000円)。ついでに音楽ファイルを置いておく場所としてサンディスクのmicroSD 128GBも買いました(3,072円)。
「ほうほう、これがハイレゾというものか」なんて思いながら使っていたのですが、購入したハイレゾ対応ウォークマンのバッテリーの持ちが悪すぎます。2~3時間聴いてそのまま寝て、次の日は使わずそのまま放置。翌日聴こうとしたらバッテリー切れになっているという状態。Amazon.co.jpのレビューでもバッテリーが持たないというのを散見します。あと買ってから気づいたのですが、Androidが使われています。
Androidには「ARROWS X LTE F-05D」というスマホで無茶苦茶嫌な思いをしており(バッテリーをフル充電してそのまま放置していたら3時間後にはバッテリー切れになったり、その他いろいろ)、本当かどうか分かりませんが「Androidはバッテリーの持ちが悪い」と思うようになり、これ以降Androidは避けていました。
Android以外の部分でもバッテリーの持ちを悪くしているのかもしれませんが、このハイレゾ対応ウォークマンはとにかくこまめに充電しなければ使えないという、ものぐさな私には使いづらいものでした。
余談
このハイレゾ対応ウォークマンの後継機として以下のものが発売されていました。
最初からAmazon Musicにも対応しているようです。ですがバッテリーの持ちが悪いというAmazon.co.jpのレビューで1件見つけましたし、このハイレゾ対応ウォークマンにはイヤホンが付いてこないので別途ハイレゾ対応イヤホン(ヘッドホン)またはハイレゾ対応ワイヤレスイヤホン(LDAC対応の奴)が必要になります(もちろんmicroSDカードも別途必要)。なのでハイレゾ対応ウォークマンで視聴しようと思ったら以前よりお金がかかるようになったようです。
DACが小さくなったのでiPhone 15 Proでハイレゾを聴いてみようと思った
先日ふと「今、iPhoneでハイレゾ聴こうと思ったらどうなっているんだろう?」と思い、調べてみたらDACがUSB-C - 3.5 mmの変換アダプタ並に小さくなっていたので、これならいけると思いました。
調べていくと、ハイレゾ対応の再生アプリも必要らしく、App Storeで検索したら「NePLAYER」というのが最初の方に出てきたのと評価も比較的高かったのでこれにしました。「NePLAYER Lite(アプリ内課金)」と「NePLAYER(2,200円)」の2種類がありどちらにすればいいか分からなかったのですが、Liteが付いてない方が性能的にいいと思って「NePLAYER(2,200円)」を購入しました。
購入してから分かったのですが、Liteのあるなしで以下のような違いがありました(気になるところだけピックアップ)。
NePLAYER
・32bit/768kHzまで対応(FLAC、ALACは32bit/384kHzまで対応)
・DSD 1bit/11.2MHz
・DLNA対応(24bit/192kHz。DSDは不可)
NePLAYER Lite
・32bit/768kHzまで対応(FLAC、ALACは32bit/384kHzまで対応)
・DSD 1bit/11.2MHz
NePLAYERの説明書きを見ると下記のDACに対応しているとあり、このDACが対応している音楽ファイルが32bit/384kHz(PCM) 5.6MHz(DSD)までとなっていたので下記のDACとハイレゾ対応イヤホンを購入しました。
NePLAYERを起動した状態でiPhoneに上記のDACを接続すると、以下のようなメッセージが表示されます。
いくつかの音楽ファイルを再生してみた
iPhoneに接続してNePLAYERで再生してみたときのスクリーンショットは以下の通り。画面左側は再生時のもの。アルバムアートをタップすると画面右側のように再生曲情報や接続機器情報が表示されます。
ピークメーターの上段は音楽ファイル、下段はおそらくDACの出力情報だと思います。またハイレゾだと青色で表示されます。
他の音楽ファイルを再生したときのスクリーンショットを以下に掲載します。
ALACはApple Lossless Audio Codecの略です。iTunesでCDを取り込むときに選べますし、foobar2000などのソフトでFLACなどから変換することで得ることが出来ます(余談ですが、24bit/192kHzの音楽ファイルをALACに変換しましたが、iTunesは24bit/192kHzの音楽ファイルを取り込むことはできませんでした。あとiTunesはFLACを取り込むことができません。ALACに変換する必要があります)。
DSDにも対応しています。
Apple純正の「USB-C - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」を接続してハイレゾ再生すると以下のようにDACはOtherと表示され、48kHzより上はカットされるようです。
バッファローのハイレゾ対応DAC(24bit/96kHzまで対応)を接続した場合、DACはOtherとなりますが、以下のように96kHzまで出ています。
しかし24bit/192kHzのファイルを再生すると以下のように96kHzより上はカットされるようです。
Bluetoothを使ってiPod Pro(第1世代)で視聴した場合は以下の通り48kHzより上はカットのようです(そもそもiPhoneのBluetoothはハイレゾに対応してません。ソニーが開発したLDACにも対応してません。FLACがあるのにALACを作ったように、Apple独自の規格を作ってそれでハイレゾに対応させるのではないかと勝手に思っています)。
で、音はどうなのよ
iPhoneでハイレゾを聞けるようになりましたが、悲しいことに年を重ねるにつれ耳の聞こえ具合が悪くなっていき、2年前にハイレゾ対応ウォークマンで聞いたときほど「おおっ」という感じはありませんでした。ちなみに先日モスキート音を聞いたところ、12kHzまでしか聞くことができませんでした。なので昔ほど聞こえは良くなってないので音質については若い人の方がハッキリと違いが分かるのではないかと思います。
それよりもイヤホンのメーカーや種類の違い(例えばBOSEなら重低音重視とか)、ノイズキャンセリングの有無の方が今の私には分かりやすいです(BOSEのイヤホンはハイレゾ対応ではありませんが以下のものを使っています)。
結局ハイレゾはその人の耳の良さ次第なのかなと思います。それよりも先ほど書いたようにイヤホンのメーカーや種類の違いの方が分かりやすいように思います。
自分の耳の聞こえ具合と、あとは懐具合と相談してiPhoneでハイレゾ化するなり、ハイレゾ対応ウォークマンを買うなりすればよいと思います(ハイレゾ対応ウォークマンは安くても4万円+ハイレゾ対応イヤホン代。高いのだと(本体だけで?)40万円するものもありますが、私にも音質の違いが分かるかは分かりません)。
おまけ
ハイレゾ対応イヤホンには以下のような有名メーカーでも安いものがありますが、どれだけのモノなのかは謎です。
もちろん以下のような不自然な中華製(自称?)ハイレゾ対応イヤホンもありますのでご注意を。