『ゲゲゲのゲーテ』

11月30日が「ゲゲゲ忌」なので、『ゲゲゲのゲーテ』(双葉社)を。戦場にまでエッカーマンの三巻本をもっていたったというほどの人間ゲーテ好きがわかる。ゲーテが関心をもったものを摂取することで、器を大きくしたことも。

BC級戦犯として巣鴨プリズンに水木の兄(武良宗平)が入っていて、それを心配する母親あての手紙が掲載されている。そこにゲーテが引用されているのが印象的である。水木のラバウル体験とそこから生まれる反戦意識は知られるが、他方で兄が巣鴨プリズンに入っていたことが戦争に対する意識を形成した面もありそうだ。


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