見出し画像

Honey Psychedelic Machine

今でこそエレキギターの世界においてギター、エフェクター、アンプなど切っても切れない存在ですが。
時代背景として本国日本では1960年代高度成長期の時代にエフェクターはそこまで種類もない時代でないまだ、電気楽器と言う認識だったかと思います。
海外では1962年に世界初のエフェクターMAESTRO FZ-1(ファズ)が登場したくらいでしたが、エフェクターの黎明期においては日本では先駆的なメーカーが登場してきました!

※写真はFZ-1Aになります。

1967年にAce toneが世界初歪みエフェクターFuzz FM-1を、1968年には元Teiscoのスタッフにより独立しハニー株式会社を立ち上げ世界初のアッパー・オクターヴファズHoney Baby Crying 、special fuzzを発表ののち、1968年にシンエイ社がジミー・ヘンドリックスの使用で有名なShin-Ei Uni-Vibeを発表しました。
(Uni-Vibeは1970年代まで作られていたようです。)

*Honey Baby crying
ACETONE FM-1

ただ、Shin-EiがUni Vibeを発表する前に時を同じくしてHoneyではある複合エフェクトが誕生していました。それがHoney Psychedelic Machine です。


Honey Psychedelic Machine 1968年製


このPsychedelic Machine は生産台数が僅か300台前後だったと噂されていますが、設計したのは、Uni-Vibeの産みの親、三枝文夫氏が制作しました。

三枝氏はTeisco社〜Honey社でフリーのエンジニアとして活躍し京王技研(現在のKorg)へ入社しシンセサイザーの研究と開発などをされてきており、現在ではVOX MVシリーズや、Nutubeを使用したエフェクターなどの設計をしており日本を代表するエンジニアの一人です。
ここまでは大体にはなりますが、日本のエフェクターの歴史を簡単に紹介させていただきました。

他にも、いくつか記載したい記述はありますが、
長くなるた今回は割愛させていただきます。

サウンド!音色はまさにサイケデリック!!

このPsychedelic MachineはUni-Vibe(モジュレーション)+Baby crying(オクターヴ・ファズ)の回路が入っています。
厳密に言えば、モジュレーション部分はUni-Vibeと微妙に異なっていますが、Uni-Vibeのそれに似てはいます。
仕様としてはTremolo(トレモロ)、Vibrato(フェイザー)、Duet(コーラス)と3種類から選択します。

上記の3種類を単独で使用する事もできますが、Fuzzをミックスして使う事も可能です。
現代のエフェクターでも似たような効果はありそうですが、それとも違う感じです。
特にミックスした感じが、サイケデリックです!
Baby Cryingのアッパーなオクターヴファズにウネリが加わる感じは狂気的であり、どこか儚い感じがします。
三枝氏はPsychedelic Machine の開発のコンセプトはモスクワ放送の音声に現れるフェーディング効果の再現でした。
当時こういう視点で制作した方はいないんでないでしょうか?独創的過ぎます!
現代では考えられない発想です!
長くなりましたがサウンドに関してはまたどこかのタイミングで続きを紹介できればと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?