大切な存在 7話
午前中の授業も終わり、
お昼休み。
〇〇:あっ、お弁当これか
今日は蓮加のお弁当だ。
中身を楽しみにしながらお弁当を開けようとする。
久保:岩本君、一緒に食べてもいい?
〇〇:いいですよ
久保:ありがとう
そう言って2人で食べる。
久保:岩本君のお弁当美味しそうだね
〇〇:これ妹が作ったんですよ
久保:へぇー!すごい!
いつも妹さんが作ってるの?
〇〇:いや、今までは僕が作ってたんですよ
久保:えっ!そうなの!?
〇〇:うん
久保:偉っ!
〇〇:偉くなんかないですよ
久保:いや!偉いよ!
〇〇:そこまで言うなら偉いんですね笑
ふっと微笑む〇〇に一瞬ドキッとする久保。
久保:でも、何で今日は妹さんなの?
〇〇:なんか昨日、今日から家事やる!って言い出したんですよね
久保:へぇ!何でそんなこと言ったんだろう?
〇〇:僕がバイト始めるからですよ
久保:あ、そうなの!?
〇〇:そうなんですよ
久保:え、どこやるの?
〇〇:...言わないでおきます笑
久保:えぇ!なんで!
〇〇:...知ってどうするんですか?
久保:え、もちろんそのバイトに行く!
〇〇:だから嫌なんですよ笑
久保:なんでよー
〇〇:押しかけてくるのはちょっと...
久保:押しかけるって言わないでよー笑
ちょっと覗きに行くだけだよ
〇〇:まぁ、言わないですよ
久保:むぅ...
久保が頬を膨らませてこっちを見てくる。
〇〇:そんなことしても可愛いだけですよ
久保:かっ、かわいい...//
白い肌が一瞬にして赤く染まっていく。
〇〇:?
久保:あっつ...
と言って手をパタパタさせる。
そんな話をしていると、
昼休みももう終わりに近づいていた。
少し長く感じた授業も全て終わり、
放課後になっていた。
久保:岩本君、今日この後予定とかある?
〇〇:あぁ、ごめん。
今日からバイトなんですよね
久保:そうかぁ
〇〇:何かありました?
久保:親睦会的なことやろうかなって
〇〇:そんな全然大丈夫ですよ
久保:ん〜
〇〇:みなさんで楽しんでください
久保:明日!明日ならどう?
〇〇:明日なら空いてますけど...
久保:決まり!明日親睦会やるよ!
〇〇:えぇ〜、いいのに
久保:岩本君もいたほうが楽しいから!
〇〇:ありがとう笑
また〇〇の笑顔にドキッとする久保。
久保:じゃ、じゃあまた明日!
あ!バイト頑張って!
〇〇:うん笑
少し走って教室を出た久保は
少し顔が赤らんでいて、
心臓の音が聞こえるぐらいドキドキしていた。
久保:...ずるいよ...
自分にも聞こえるかどうか分からないぐらいの
声量で呟いた。
〇〇は新しいバイトに向かっていた。
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