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なかなかいいね、この音階練習
ある動画をみてこの音階練習はすごくいいなと思ったので取り上げてみます。その前にバイオリン音階教本のおさらいですが、有名なものに以下がありますが、他にもたくさんあります。ヴィオラ音階教本は種類が少ないのですけどね。
→バイオリンの先生についたらまずやる本がこれ。アマチュアではこれだけで十分と考えられる。2オクターブ、3オクターブは暗譜で全部の調が弾けるようにするのが上達の近道。
→音大生、プロの必修科目。受験に必要。かなり本気で目指す人でないかぎり必要ないかも。中身も濃厚でなかなか大変です。
→スケールの虎の穴、ハイフェッツ先生のご指導本。カールフレッシュよりは楽かも。四度重音スケール練習があるのがユニーク。
→音程の取り方を重視したスケール本。量がものすごい。その割にはバリエーションが少ない。もう少しコンパクトにまとめてくれればなあと思ったりもして。
→ アカデミアミュージックによったときに1000円でセールされていたので購入。薄くても内容がとてもよい。音程の取り方がかなり詳しくかいてある。偶数ポジションによる音階が特に参考になる。半音階、ハーモニックス音階もあるのでアマオケでやっている人にはおすすめしたい。
→今は亡き玉木先生の書いたスケール本。ジャズでいうところのモードで弾いてみようよという考え方の本。発想はとてもいいのですが、指番号が書いていないのが不親切かな。バイオリンの運指はいろいろバリエーションがあるのだけれども最初はその基本形を習得したいところ。ということで意外に上級者向けの音階教本だと思います。
長くなりましたがここからが本題
Youtubeの動画でみてこの練習いいなと思ったのがこの動画です。
ポジション移動をしながら音階練習ができるという画期的な練習方法ですね。ある意味、革命的音階練習を拡張した音階練習ともいえるけれども、オーケストラ曲ではすごく有効ですね。しかも暗譜しやすいというもの素晴らしい。ある音系ごとにファーストポジションをセカンドポジション、サードポジションへと移動していくのですが、実際やってみると結構難しい。この先生は解説しながら演奏していることもあり、音程が悪い部分もあるのだけれども、これを正確にとれればかなり上達しますね。
私も真似してやってみたのですが、2度ごとにポジション移動するとこうも音程が取りにくくなるとは驚きでした。初心者からご自分の能力に合わせて使えるけども、上級者でも正確に音程を取る意味においてムズカシイ練習になっていますね。これを完璧に弾くのはプロの先生でもなかなか大変ではないでしょうか。宮大工さん、寿司職人、うなぎ職人のような熟達した基礎技術を養う練習ですね。
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動画を見て思ったのですが、この練習は音程をしっかりとらないとまったく意味がないので最初は連続して弾くのはやめて、ポジション移動先を開放弦を使って細かくチェックしながらゆっくりと弾く必要があると思います。バイオリンの場合、ピアノと違って音域が高くなると二度の幅が徐々にせまくなっていくのでその感覚を馴染ませるのが寛容かと。
参考:
バイオリン応援団☆いちろうたさんの作成したオリジナル楽譜はこちらのリンクです。
https://www.reservestock.jp/inquiry/5...
せっかくよい練習なのだから、各弦ともに7thポジションまで拡張した方がより実践的な練習になると思いまして、楽譜を作ってみました。7ポジは結構大変なので最初は5ポジまでで練習して、徐々に拡張していくのがいいかも。7thポジションまでできるとオーケストラ曲はほぼカバーできますね。
こちらはビオラ用。音程が正確に取れるようにアレンジしてみました6ポジションは小指が短い人にはつらいので最初は5ポジまででよいかも。各ポジションの出だしは開放弦の完全四度、完全五度、長三度、短三度で合わましょう。チューナーを見ながら音程をとるような愚行は、下手になる練習になるのでご注意を。これくらいなら完全暗譜で臨みたいところです。
あと一拍あたりの音数を増やすとトリルの練習にもなりますし、クロイツェル教本のバリエーションを参考にするといろいろ練習パターンがつくれますね。
![](https://assets.st-note.com/img/1714962331244-4iuAJtxwnx.jpg?width=1200)
補足 開放弦を使った音程の取り方について
バイオリンの音程はチューナーでとっては絶対ダメな理由がわからない方はこの動画をみるとわかりやすいです。バイオリンの音程とピアノの音程はまったく違うことがわかります。海外のレッスン動画だとこの音程の取り方は常識のようなんですが日本人の先生の動画でここまで詳しく説明してくれているのは珍しいです。