![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/104617446/rectangle_large_type_2_47a444944160b5285dfc725445714f18.jpeg?width=1200)
GWに弦楽器フェアに行ってきた
本日は島村楽器開催の『 弦楽器大展示会 in 秋葉原UDX 2023』に行ってきましたがかなりの盛況でした。今回は日本人製作家の楽器の参加は少なめでしたがその分弓の展示が多かったです。
まずはビオラ弓から見てきたのですが、素晴らしい弓はたくさん展示されていましたが、個人的に購入できる価格でほしいと思える弓はなかったです。
![](https://assets.st-note.com/img/1683114725056-AKWBdTWxg0.jpg?width=1200)
楽器の方はオールドバイオリンですごくお値打ちの楽器があって、鑑定書がついていれば500万円クラスの音色と音量大きめの楽器なんですけども素性がはっきりしないということで格安の価格で売ってましたよ。まあバイオリンをそこそこ弾く人ならたぶんその楽器を簡単に見分けることができるのでその値段帯で狙っているなら掘り出しものでしょうね。ヴィオラを買っていなければ購入していたかも。
![](https://assets.st-note.com/img/1683115147237-01J0wo2Lhw.jpg?width=1200)
さて今回は弓職人の鎌田さんといろいろお話しをさせていただきました。バロック弓には昔から興味があるのですがなかなか購入にいたっておりません。今回展示されていたモーツアルト時代のコピー弓があるのですが、これがなかなかの暖かく広がりのある音色で素敵。モダン弓とバロック弓の音色がなぜ違うのか大きなところは毛の部分を止めている金具があるかどうかで音の傾向がガラリと違うとのことでした。なるほど1本ほしいですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1683115209429-47GnrGpKaO.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1683115244081-xn5BRlJS6y.jpg?width=1200)
それと今回の大目玉は「シュテファン=ペーター・グライナー」氏のバイオリンです。これは凄まじい作品で今回の演奏会で演奏されたガルネリ・デリジェスと同等以上の音色と鳴り具合。黄金色のオーラーがかかっているような音でした。もちろんこのような音を私は出すことができないので凄腕のインストラクターさんに頼んでチャイコフスキーのバイオリン協奏曲などを弾いていただきました。まあ、世界中の名だたるバイオリニストが欲しがる楽器だけのことはありますね。今までいろいろな弦楽器フェアでみてきましたが次元が違うという感じでした。プロ・コンサートで使う楽器としては価格が格安。よく仕入れてこれましたですよね。通常はプロからプロにわたる楽器なので、グライナー氏の死後には億超えかなと思いますけども。
![](https://assets.st-note.com/img/1683189772291-SfNmSvcKs0.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1683189799093-Kbehqg4kVR.jpg?width=1200)
今回の気付き
島村楽器の展示会では毎回凄腕のバイオリニストを呼んでくるのですが、今回の中村 太地さんはガルネリ・デルジェスと周防 亮介さんはグランド・アマティで演奏されていたのですが、これを聴いて楽器を当てる不可能ですね。特に周防さんの弾き方は凄まじく稲妻のようなアマティの音でした。逆に中村さんはすごく甘い音でこちらがアマティの音に感じるくらいでした。結局のところストラド、ガルネリ、アマティの音色を当てることができるというのはマニアの幻想に過ぎず、結局は演奏者の音になるということでしょうね。
それにしても周防さん、この爆音はどのようにして出しているのでしょうね。展示されているバイオリンを弾いてもすごい音がしていたのでみなさま振り向いておられましたよ。
歴史上、空前の爆音なので、聴くと驚愕すると思いますね。以下の熾烈な体力勝負のコンサートがあるので我こそはバイオリン・マニアと思われる方は一度は聴いた方がよいかな思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1683329242057-su0KKH1LLF.jpg?width=1200)
バイオリニストとしては、まちがいなく現役最高峰の技術力はありますね。私が聴いた感じでは、若き日のダニエル・ホープという感じ。轟音系でエッジが効きまくりアクセル全開という感じである意味コンクール弾き。全力で自分を追い込みまくっているので毒気に当てられている感じがして聴いていてかなり疲れます。ムローヴァ様もこの傾向が強いけれども、観客に対する問いかけている部分が結構あるので音楽を介して会話している感じはあるのですが。成長の過程でイザベル・ファーストのような音楽で遊びや会話を聴衆との間でできるような余裕をもてるようになれば、歴史的なバイオリニストになってくるのでしょうが、自分の中に閉じていると難しいでしょうね。聴衆がいてこそのソリスト。とはいえ今度どう成長してくるのか楽しみなバイオリニストではあります。
あとバイオリンの先生とか音大生とかは、この音量の出し方はすごいと思うので技術を盗みにいく良い機会ですね。なんせ、演奏曲目がコンクール用ですからね。狙うなら肩甲骨がみえる座席位置ですね。