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『推し、燃ゆ』を読んで:推し活と自己の境界線を考える

1. はじめに

こんにちは、きゃめろんです!🌺
今日は、宇佐見りんさんの『推し、燃ゆ』を読んだ感想をシェアしたいと思います。この本は、2020年に芥川賞を受賞した作品で、SNSやメディアでも話題になりましたよね。私も「推し活」を楽しむ一人として、タイトルに惹かれて手に取りました。読んでみると、推し活の楽しさだけでなく、その裏にある孤独や葛藤がリアルに描かれていて、心に深く刺さる一冊でした。


2. 『推し、燃ゆ』の概要とあらすじ

『推し、燃ゆ』は、17歳の女子高生・あかりが主人公の物語です。彼女はアイドルの「推し」である真幸くんを心の支えにして日々を生きています。しかし、ある日、真幸くんが暴力事件を起こしてしまい、彼の活動が一時停止に。あかりはその出来事をきっかけに、自分の「推し活」と現実の生活との間で揺れ動き、次第に自分自身の存在意義や孤独と向き合うことになります。

この作品は、推し活を通じて現代の若者が抱える孤独や社会との関係性を描いた物語で、読者に多くの問いを投げかけてきます。


3. 心に響いたポイントと感想

私が特に心に残ったのは、あかりが「推し」を通じて自分の存在意義を見出そうとする姿です。推し活は、現実の辛さや孤独を忘れさせてくれる素晴らしい趣味ですが、あかりのようにそれが自分のアイデンティティの中心になってしまうと、推しがいなくなったときに自分を見失ってしまう危険性もあるのだと感じました。

また、あかりが家族や学校との関係に悩む姿もリアルで、共感できる部分が多かったです。特に、彼女が「推し」を通じて自分の居場所を探している様子は、現代の多くの若者が抱える問題を象徴しているように思いました。

推し活は、SNSの浸透もあって誰もができる身近な趣味活動であり、自分の人生を豊かにしてくれる素晴らしいものであります。一方でそれに依存しすぎると、現実とのバランスを崩してしまう危険性もあります。

スマホとSNSが日常生活と切っても切り離せない関係であることで誰もがアクセスできる身近な趣味であるからこそ、いとも簡単に自分のアイデンティティを喪失させる力があるというをこの小説を通して実感し、正直とても心が抉られました。

ただ、私自身もアニメや漫画のキャラクターを「推し」として応援することが多く、それが楽しいことは事実であるしやめられません(笑) なので、これからは推し活を楽しみつつ、推し活の恐ろしい側面も心に留めておいて自分自身の生活や心のバランスも大切にしていきたいと思います。


4. タイトルに込められた意味を考える

『推し、燃ゆ』というタイトルには、いくつかの意味が込められていると感じました。推しが炎上したという、物語が動き出すきっかけになる出来事を表しているのは勿論だが、「燃ゆ」という今では使われない語尾がわざわざ使われているのには、その他にも意味が込められているからだと感じました。

一つは、「推し活」に熱中する様子を「燃える」という言葉で表現している点です。推しに夢中になることで、日常が輝き、心が燃えるような感覚を持つ人も多いのではないでしょうか。

また、別の角度から考えると、この「燃ゆ」には、燃え尽きる、あるいは燃え上がった後に残る虚無感や喪失感も含まれているように思います。推しが問題を起こしたり、活動を休止したりすることで、推し活に依存していた自分の心が揺らぎ、燃え尽きてしまうような感覚。それは、あかりが物語の中で経験したことそのものです。

「燃ゆ」という語感からは、古語らしさと言いますか、 ’もののあはれ' な、上品な趣深さを感じる一方で、焦点が合わないようなアンニュイさを感じさせる気がします。このタイトルは、そんな推し活の光と影の両面を象徴しているのではないでしょうか。


5. 次に読みたい本

『推し、燃ゆ』を読んでから、現代の若者や社会をテーマにした作品に興味が湧いてきました。次は、綿矢りささんの『蹴りたい背中』を読んでみたいと思っています。この作品も芥川賞を受賞しており、若者の心情をリアルに描いていると聞いているので、今から楽しみです!


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『推し、燃ゆ』は、推し活をしている人もそうでない人も、現代の豊かさと、それ故に生じる独特な生きづらさとを生々しく感じられるはずです。皆さんの感想やおすすめの本もぜひ教えてくださいね!それでは、また次回の投稿でお会いしましょう。

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