12月14日にお勧めしたい京都散策
毎年12月14日は京都では山科において「義士まつり」が開催され、大いに盛り上がる。これは大石蔵内助を中心とした赤穂浪士が主君、浅野内匠頭長矩の仇討ちに成功した日に合わせてこの日が選ばれている。開始は10時に毘沙門堂前から始まり、15時に大石神社境内で終了という比較的長い行事となる。
この日のお勧めの散策コースは、地下鉄東西線の椥辻駅をお昼13時前後にスタートし、大石神社へ向かうコース。新十条通を西へ向かうのが基本だが、途中、南側に位置する中臣遺跡や坂上田村麻呂の墓には寄りたい。その後、時間を見ながら可能ならば、北側の折上稲荷神社(伏見稲荷大社の奥之院)に参拝してもいいだろう。
とにかく14時過ぎに岩屋寺(門前が大石蔵内助の隠棲地)でスタンバイしておくと、毘沙門堂からスタートしていた赤穂浪士の行列が参道を上がってくる。個人的にはこのシーンが一番絵になると思う。そして行列はここで15分程休憩をとる。例年ならここで甘酒も振舞われるはずだ。参拝者もいただけるのが嬉しい。
それらを見た後に、先に裏道で大石神社へ移動し、同じく大石神社の参道から上がってくる行列を見て、境内に集まって討ち入り成功の勝鬨を上げるところがハイライトだ。
15時過ぎに大石神社を出ると、新十条通を戻るのだが、行きに寄れていなかったら帰りに折上稲荷神社へいってもいいし、その北側奥には花山稲荷神社があり、こちらには大石蔵内助が断食して沈思黙考した「断食石」や同志との血判をとった「血判石」、また奉納したとされる鳥居も本殿裏に残されている。
これらに立ち寄ると16時前後に椥辻駅に帰れるだろう。コロナ禍でこの2年中止となっているこのお祭り、来年の12月14日は水曜日と平日だが、復活すれば久しぶりに山科が盛り上がるに違いない。