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期せずして胡蝶蘭と出会う【胡蝶蘭その1】
縁あって胡蝶蘭を水耕栽培で育てています。
胡蝶蘭や植物との暮らしのもろもろを綴ってみたいと思います。
少し前まで私が働いていた職場では定期的に「お祝いの胡蝶蘭」が届く環境でした。
いわゆる5本立ちや3本立ちの、それは立派な胡蝶蘭です。しかも何鉢もいただくものですから、圧巻の華やかさでした。
胡蝶蘭は適切に管理をしていれば、2〜3ヶ月くらい花が咲きます。徐々に花が終わり、やがて針金で曲げられた花茎部分の方が目立ってくる頃、胡蝶蘭の「場を華やかに彩る仕事」は終わります。
贈答品の胡蝶蘭の鉢は大人がやっと持てるくらいの重さです。大きいものだと高さも1メートル近いです。
つまり、胡蝶蘭は花が終わったとたんに、場所をとる邪魔なもの・・になってしまうのです。運良くその場に植物好きな人でもいなければ。
胡蝶蘭を育てるなんていうとなんだか、お金持ちのマダムがティーの合間に温室でお花に話しかけているようなイメージ。
超敷居が高いです。
「ま、花も長く咲いたしね。」という中途半端な満足感もあいまって、ここで胡蝶蘭はゴミ箱行きとなります。
職場ですからシビアです。
ある時、ゴミ箱行きになろうとしている株の葉っぱの緑を見ていて、「生きてる・・。」と思いました。緑色は濃くつやつやでめちゃくちゃ元気に生きています。
「これ、もうゴミですよね?」と職場の人にしつこく確認して連れて帰ることにしました。
マダムな温室はないけれど何とかなるかもしれない!
こうして我が家に胡蝶蘭第一号がやってきたのでした。
告白すれば、私もいくつかの胡蝶蘭の株をゴミとして出しました。
普通ゴミ?生ゴミ?とか迷いながら。
今思えばぶん殴ってやりたいですが、時は戻りません。今そばにあるいのちを大事にしたいと思います。