楽待運営会社の決算及びビジネスモデル分析。安全であることの愉悦を味わいたい
大津カイジが事情があって楽待コラムに載せられなかったコラムです・・・
今回は編集部に怒られそうな内容です笑
特にオチでは絶対いじってはいけない方をいじります!
日本最大級の企業調査会社の帝愛データバンク(仮名)に所属するコンサル大家の大津がある会社を分析します!
そのターゲットはこの「楽待」の運営会社の株式会社ファーストロジックです。
ファーストロジック社の分析
ファーストロジック社は7月決算ですので、10月25日に有価証券報告書が公開されています。有価証券報告書とは上場企業が必ず公開義務があるものです。
ファーストロジック社は名だたる一流企業と同じく、一部上場企業ですので、HPで公開しています。興味がある方は元データをご覧ください。
その有価証券報告書をもとに分析をしたいと思います!
・ビジネスモデル
大きく4つに分類されます。
①物件掲載サービス
不動産屋から広告料を貰い、楽待に物件を掲載するビジネスです。
具体的な金額を書くと怒られる気がしますので、イメージとして伝えると、大手の一般向け不動産紹介サイトと同レベルになるように料金設定しているそうです。
そのため、競合の●●家より安いそうです。
月●物件~●万円という形式です。
②提案サービス
会員に物件を提案するサービスです。
登録した希望条件に基づいて、会員にメールなどで情報を配信するサービスです。
月額●件までいくらという形式です。
個人情報をきちんと入力して、ログイン頻度や提案への返信率が高いと物件案内のメールが来やすくなるそうです。
③広告掲載サービス
主に楽待に張り付けてあるバナー広告などです。
④一括サービス
管理会社、リフォーム会社、売却査定などを一括でする機能「大家の味方」のことです。
つまり、楽待のお客様は不動産屋で、読者が集まる場所にすることで、広告価値を向上させてより多くの広告収入を得ることが重要になります。
私のようなコラムニストもPV数を稼ぎ、場の活性に貢献するために採用されていると考えてます。
・決算概要
売上 17億6百万円(前年比6.4%減)
営業利益 8億6千5百万円(前年比38.5%)
営業利益率 50.7%(前年比16.3%増)
5年分のハイライトを添付します。
・重要経営数値
楽待が重視する指標をまとめたデータを紹介します。
会員数:16万6千人
掲載物件数:6万2千件
PV数(年間):9635万
5年分のデータも添付します。
会員数増えています!
しかし、物件掲載数、PV数は17年度をピークに減少しています。
会員数は増え続けるもの(実質退会してても消さない、複数アカウント保持者がいるなど)ですので、あまり参考になる数値ではないと考えています。
・その他気になった項目
従業員の状況:
従業員数48名平均年収518万円、平均年齢30.6歳、平均勤続年数3.9 年
業績拡大が続き、新規採用が続いていると推定。
業績を考慮するともう少し出せるのではないかな。
本社(日比谷三井タワー33階)の賃料:年間1.5億円(敷金1.9億円)
自己資本比率:90.2% 有利子負債0の無借金経営
時価総額:78億円 (創業者持ち株比率64.7%)
主要売掛金:
株式会社NSアセットマネジメント:733万円
株式会社インベストメントオンライン:609万円
株式会社メデックス:501万円
株式会社ランドネット:305万円
※売掛金ですので、年間の売上はもっと多いと思います。支払い条件が不明ですのでどれぐらいの期間での売上かはわかりませんが、これらの会社は年間数千万円を楽待に支払っていると思います。
私が経営者なら上記の会社の支払いサイトは短くしたいです。
決算結果からの分析
不動産ブームの勢いに乗り、17年度までは増収増益を達成しておりましたが、今期は減収増益となっています。
増益の原因として、キャンペーンを辞めたことが大きいのかなと思っております。
以前物件価格の1%キャッシュバックなど手厚い還元をやっておりましたが、そういうのを最近あまりやらなかったり、しょぼくなったりしていると感じています。
大盤振る舞いを期待したいです!!
またPV数の減少は、私もコラムニストとして感じています(現在はPV数での評価ではなく、各コラムのPV数は公開されていないですけど)。
いいねの数の付き方なども18年に比べるとかなり減っている印象です。
不動産投資の新規参入者が減り、ある程度の経験がある方が残ったのかなという印象を持ちました。
このコラムも新規の方は少なく、常連が定着してきているように感じます。
今後の楽待の未来予想図
完全に私の予想です。
ビジネスモデルが安定しており、今後も高収益を上げ続けることが出来ると感じています。
しかし、不動産投資市場が今後も拡大する可能性が低いこと、楽待がすでにこの不動産投資関連でのシェアを相当取っていることを踏まえるといま以上の拡大などは難しく、高収益を維持したまま横ばいなのかなというのを予想しています。
ただ、心配なこと大手不動産情報サイトの不動産投資分野への進出です。
一時期、まだここにない出会いを求めているR社が進出を検討したこともあるらしいです。
そういうところが物量戦で値引きやキャンペーンを打ちまくり、進出してくると厳しい状況に陥る可能性があるのかなという懸念をしております。
その時は私もR社のコラムニストに応募したいと思います!
また楽待がさらに拡大する案として、海外で同じようなサイトを作ることなどが望ましいのかなと思いました。
まず第一段階として、既存の日本人会員向けにエリアの拡大で、アメリカの戸建とかフィリピンのコンドが楽待に掲載するとかを考えております。
そこで現地の不動産屋とのコネクションを築き、第二段階として完全に現地富裕層向けにいまと同じビジネスモデルを横展開するのがいいのかなと感じています。楽待が開発したシステムを翻訳すればそのまま使えると思いますので、イケるのではないでしょうか。
まとめ
私の立場を考えるとなかなか鉄骨渡りなコラムになりました笑
もしかしたら、ご指導いただく可能性もあります汗
読者の方々に一番伝えたかったことは、相手のビジネスモデルを理解することが大事ということです。
楽待にしても、不動産屋にしても、コンサル大家にしてもみんな生活しています!
なんらかの収益を上げて生きています。
相手がどうやって収益を上げているのか、その中でどうやって相手と関係を構築したり、サービスをうまく活用していくこと、必要ないなら関わらないことが大事だと思います!
あの有名なサイトで広告出している会社だから安心などということはなく、広告料が欲しいだけなんです!!
ちなみに楽待は不動産会社を審査する機能があり、問題を起こす会社は掲載停止などの措置を取っているそうですので、100%安心してください!
(これで±0だからコラム消さないでください)
またこのコラムを感じて感じたことは、
創業者の保有時価総額です。約50億円あります!
メガ大家なんて比ではない大成功者です。
プラットフォーマーは強いです。
もしかしたら、借金と焼き土下座の恐怖を抱えて不動産投資という鉄骨渡りをする我々を
安全(無借金経営)であることの愉悦を感じて、
ガラスの向こう側で我々を眺めてるかもしれません!!
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