【応援】仕事が多すぎてこなせない人📣そうなる理由と抜け出す方法(前編)
【仕事が多すぎて捌(さば)けなくなる背景】
まずは、本人の意識や行動の傾向は一旦、脇において
特定の人に仕事が集中してしまう原因についてです。
① 仕事はできる人に集まる
大企業でも中小企業でも、
またNPOやボランティア活動でも、
学校の部活動や生徒会の活動でも、
組織として人が何かのタスクに向かうとき、
仕事は必ず「できる人」に集まってしまう法則があります。
自然に行っていると、ゴールに向かってどう動くか、
組織に意思があるように、
仕事は不思議と特定の人に吸い寄せられていきます。
効率よく問題なく結果を出すために、できそうな人に集まるのです。
その結果、組織の中で得意な人は一層、経験をつむことによって得意に磨きがかかり、一方でやらない人はずっとできないままということが起こるのです。
② 業務が人にくっついている会社が多い
日本の社会はまだまだ「ジョブ型」ではなく動いています。
同じように「役員会に提出する資料をつくる」と言っても、企業によってお作法や必要な準備はそれぞれ。役員会提出資料に求められる精度や必要条件も変わってきます。
それを超えて「ジョブ」に変えていくだけのパワーを向けておらず、
結果、業務は「明文化されていない」部分を含めて(=ここが大事だったりすることも多い)、Aさんができる、Bさんがやったことがある、というように人に紐づく傾向が強いのが現状です。
このことも、①できる人に仕事が集中する ことに拍車をかけています。
③ 人員を増やしにくい日本企業
では、できる人を育てよう、できる人を他から連れてきて投入しよう!という選択肢があるのですが、終身雇用が定着している日本においては、人を「採用」するのは極めて重要な経営判断。
一度、雇ったら従業員が保護される法や制度もたくさんあるために、経営者の立場になると、簡単に人を雇用(=大きな固定費を抱えることになる)する判断はしづらくなるわけです。
【仕事が多くなりすぎる人の特徴】
少し視座を上げて俯瞰してみましょう。
「仕事が集中」して、さばききれなくなる人には、一定の共通点があります。
①できる人
とても仕事ができる人です。
Goleはどこなのか。
そのために必要な作業は何か。
アクションを細分化する。
一つひとつのアクションに必要な時間を正確に予測する。
何をどの時間に行うのかを決めて、予定表に具体的にはめ込む。
この一連の分解から構築の作業が、すすすっとできる人です。
そして必要なアクションを実行するための
知識、スキルも持っている人。
よって、周囲の人から頼りにされることが多く、仕事が集まってきてしまうわけですね。
②人と【協働】するのが下手な人
この優秀な人をもう少し掘り下げてみます。
優秀とは言っても限界はあります。1日は24時間であることは万人に平等。
毎日のパフォーマンスを大車輪で行うためには、
生身のカラダを維持していく最低必要時間があります。
食事、休息、睡眠などがそれにあたります。
つまり、さばききれなくなる「限界は必ずある」ということです。
そこを超えて、大量の仕事を行っていくためには、別の能力が必要になります。この「別の能力」が不足していたり、何かに邪魔されて発揮できなかったりする時、「さばき切れない」悲劇が起こります。
それが【協働する】力です。
【協働】とは、読んで字のごとく、協力して働くこと。
つまり、一人のスーパーハイスペックの人が頑張るのではなく、複数の人が協力してゴールに向かう働き方です。
自分の仕事が多すぎてさばき切れない、これ以上がんばったらカラダが潰れる!と感じたときは、この協働力をアップすることでしか乗り越えられません。人間、一人でできることは限られている、、、
さて、では「協働力」を伸ばすにはどうしたら良いのか。
自分は「協働力」があるのかどうか。
もっと発揮できるはずの「協働力」が、うまく発揮できていない「今」があるとしたら、何が邪魔をしているのでしょうか。
協働をジャマするもの❶ まちがった責任感
一人でやり遂げなくてはならない!
と思いすぎていませんか?
組織で仕事をするときは「担務」を決めます。この案件は誰が背負うか?
誰がやるかということですね。
自分が背負っている(担当している)案件について、「一人で最初から最後までやり遂げなくてはならない」と思いすぎると、協働ができなくなります。
担当した業務は、最速で最大の成果が出るように行うのが重要です。そのための責任者が自分であるということ。
これは、一人で最初から最後までやらなくてはならないということとは少しちがいます。
一人で「最速で最大の成果」が出せる場合は、それがベスト。周囲も助かるでしょう。でも、どうにも回らない、ちょっと遅れが出てしまうかも、そんなときは、案件の責任者として、周囲にヘルプを出すこと、部分的にサポートをしやすい形でオファーすることが必要です。
風邪をひいてどうにもベッドから起き上がれないときは、担当業務が滞らないように周囲に「サポートしやすい形で助けを頼む」のも重要な「責任」。
僕がやる!と言ったのだから、最後まで僕がやる!
というのは、周囲の幸福に繋がっていないこともままあります。
協働をジャマするもの❷ 承認欲求
さばけない!
もう無理だ!
という声を上げることが、「仕事のできない人」「仕事が遅い人」と思われる恐怖によって阻害されることがあります。
できる人!
頼りになる人!
という「承認」を得たい、その気持ちが強くなりすぎていませんか?
承認欲求は別に悪いものではないとわたしは思います。
自分のお尻を叩いて奮起するエネルギー源になりますし、認められて自信に繋がることもあるでしょう。
でも、「できる人」と思われることが、「最速で最大の成果」より優先してしまうと、それは別の形の利己主義になってしまうかも。
自分が「責任者」であるときに、隣の仲間をヒーローにするつもりで動いたりすると、結果、自分の仕事力も認められて、複数のシアワセものを生み出すことになったりもしますよ。
協働をジャマするもの❸ 自己満足欲求
やり遂げた!と思いたい気持ちが強すぎると、自己満足のために仕事をする形になってしまいます。
いつも、自分が責任者となった仕事には「最速で最大の成果」を出すにはどうしたら良いか、という軸からブレないように自戒しなくてはなりませんね(自戒を込めて)。
では、そうならないために、仕事が回らない!とう状況から抜け出すために、どうするのが良いのか、具体的な方法は?
長くなってしまったので、続きは次回。
次回【抜け出す方法】についてです。
大澤 弘子 日テレHR代表/企業の人材育成を支援しています。
サラリーマン応援📣ライフコーチ
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