【詩】夜の役目
街に釘を打ち込む
深く深く刻まれていく
今年という傷
光と音楽で印をつける
夜が回ってはまる
子供たちは飛ぶ
できるだけ疲れるように
翼が動かなくなって
眠りに落ちる
来年もこの星にいてもらう
契約と引き換えに贈り物が届く
深い穴を掘っている
墓にするための
深くて細い穴
いずれ歴史そのものの
骸を突き落とすだろう
子供たちにだけは存在する
未来という名の領土から
できるだけ石を拾う
とがった石を拾う
翼の横に贈り物を置いて
夜の役目を終える
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