表紙2

ノート的境界線群 1号

1.   新作詩 

 「スプレー」

魔法のスプレーを開発しました
誰の心でも冷やしてしまえます
ねえ 作っておいてなんだけれど
あなたは本当にこれが欲しいですか

誰かの心が熱くなっているとき
確かに少しどうにかしたいですが
ねえ 少しだけ見守ったら
それでいいかもしれないですよ 

どうしても どうしてもって
あなたが騒ぐから
これを世界で初めて使われるのは
あなたになってしまいました 

効果がありすぎましたね 
あなたは星を見て
「ねえ、ただの塊なのに」なんて言う
スプレーはどこかにしまいます 

 2.   新作短歌 

 電話ボックスが見つからないスーパースタースマホゲームも調子が悪い 

 3.   旧作詩紹介 

 「隠れた光」

 かつて
 人が
 愛した
 ように
 天使
 君も
 優しく
 なって

 愚かな
 人が
 そうする
 ように
 天使
 君も
 飛ぶのを
 やめて

 瞳の
 奥に
 隠れた
 光
 今から
 だって
 遅くは
 ないよ

 ★高校生の時の作品です。今でも気に入っていて、こういう風にシンプルに表せたらな、と思うのです。当時青いノートをたくさん買ってきて、祖父にもらった万年筆で毎日詩を書いていました。幼い作品も多いのですが、今の私の基礎になった大事なノートです。

 4.   あとがき 

 ずっと「詩的境界線群」というブログに詩を発表しているのですが、最近はなかなか気軽に新作を出せずにいます。また、以前から「きちんとノートで創作したい」と考えていました。そこで、「ノート的境界線群」として、メルマガのような形式で作品を発表していこうと考えました。月に1号は出していきたいです。せっかくなので過去作品もみてもらえれば、ということでブログの作品も紹介しています。かんがえてみるとノートにはほとんど詩を載せていなかったんですよね。やはり、詩が好きです。そんなわけで長続きするよう頑張りますので、よろしくお願いします。  

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清水らくは
大変感謝です!