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清水らくは
2018年12月24日 11:53
12月24日。地球は特別な日だろうな、とロヴァは思った。地球にまだ暦があるかはわからないけれど。 いつも通りの、固形食を食べる。こちらはまだまだ、切れそうにない。 窓のない部屋。船の真ん中の食堂には、彼女しかいない。咀嚼音が続く。誰も入ってこない。 この船には、生きた人間は彼女しかいないのだ。「ジングルベルージングルベルー……この音、合ってるのかな?」 独り言のリズムすら、怪しくなって