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キュートな喜瀬川花魁の魅力。


『わがまま女子 かわいい』

このワードでGoogle検索をかけると、約 5,070,000 件のもの記事が挙がる。(2020/10/29現在)


わがままな女の子を可愛いと思っているのは、わたしだけでは無いのだなぁと思う。

きっと、そういう女子は“アザトカワイイ”に分類されるのだろう。

みーぱんのように♪

(ちなみにわたしは齊藤京子推しだが←)





そんな“アザトカワイイ・ワガママ女子”が古典落語演目にも登場する。

喜瀬川花魁である。


彼女お見立て』『五人廻し』『三枚起請などの演目に登場する、男たちを手玉にとる人気花魁である。

『三枚起請』は(たぶん)まだ拝聴したことが無いのですが、この1〜2ヶ月で『お見立て』は非常によく耳にしました。

『お見立て』はお墓参りの話しなので、春と秋のお彼岸の時にはよく高座にかけれらるのです。

“大嘘つき×お墓参り”の内容で不謹慎だけども、とにかくおもしろい。

【お見立て】《あらすじ》
吉原遊郭で大人気の喜瀬川は、野暮ったい太客の杢兵衛が大キライ。久しぶりにやってきた杢兵衛お大尽からのご指名をなんとか交わそうとします。牛太郎(ボーイ)の喜助に「お大尽のとこ行きたくな〜〜いっ。テキトーなこと言って帰らせといてー。」と無茶振りをします。お大尽は今か今かと喜瀬川が来るのを待ち構えているのですから、喜助は頭を抱えます。「『喜瀬川はあなたのことを想いつつ亡くなりました』とでも言っておけばいいでしょっ!」と喜瀬川。喜助は言われた通りに、ピュアなお大尽に話したところ「んだら、喜瀬川の墓参りに行くべよ!」と張り切ってしまい・・・


お分かりのように喜瀬川は気分屋のワガママ姫なんですよね。相手が太客でも媚びを売らずに客を選ぶ喜瀬川嬢。

「キライったら、キライ!会いたくないったら、会いたくないっ!」

素直なところが良いです♪ とは言えお仕事なんだから、せめて喜助が困らない程度には上手くやろうよ、喜瀬川姫。笑

「わたしが病気になったって言えばいいでしょ!」

「見舞うと言っています」

「実は病院に入院したって言えば良いでしょ!」

「病院まで行くと言っています」

「あぁっ、もうじゃあ、わたしが死んだって言えば良いでしょ!」

「墓参りに行くと言っています」

こんなやり取りが花魁と喜助の間で繰り返されて、ついに、喜助はお大尽を連れて墓参りに行かざるを得なくなるのです。


気の毒な喜助。

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多分、赤が喜瀬川で青がお大尽だと思うっピ!!! ← ちがう。




『五人廻し』に出てくる喜瀬川花魁も相変わらずワガママちゃんなので、喜助もやはりツラい立場のままである。

『五人廻し』は、喜瀬川をご指名の5人の男性が同時に待ちぼうけを喰らうはなし。最後のオチがおもしろいなぁと思うのですが、あまり高座にかけられないのは、噺家さんにもお客さんにも男性が多いからなのでしょうかね?

自分が男性だったらと思うと・・・やっぱりセツナイもん。笑

好きな女の子を大枚叩いて指名して、ワクワクドキドキしながら待っているのに5股かけられた上に最後まで会えないとか凹むわぁw

さらにこの当時、喜瀬川に会えなかったからと言って返金制度はアリマセン♪・・・喜助も客もツライ!



それでも、喜瀬川の掌のうちでコロコロされつつも、魅力的な花魁だから同時に5人ものご指名が入る訳なのです。

余程顔貌の良い、水も垂れるような女だったか、もしくは、コールド・リーディングよろしく人心掌握術に長けた知的な女性だったのかもしれません。

まぁ、そこは現代の“夜のお姫様たち”と変わらないと思います。

『宮戸川』のお花ちゃん然り、喜瀬川花魁然り、いつの時代もちょっとゴーインなくらいのあざとさが可愛くてモテるのでしょう。

↑ 以前、noteに『モテる男の5か条』たるものをエラそーに記しました。

『モテる女の子の条件』は、まだまとまってないので挙げられないのですが、モテる女になりたければ、“倣え!喜瀬川とお花ちゃん”・・・ってコトでどうですか?ダメ? ←


さて、喜助の肩書きは『牛太郎』というのですが『妓夫太郎』から転じています。今で言うところのボーイさんや客引きのことです。略して『牛(ぎゅう)』なんて呼ばれたりもします。

ちなみに、『鬼滅の刃』に出て来る『堕姫・妓夫太郎』という鬼のキャラクターの名前はここにヒントを得ていますね。そもそも吉原が舞台になっているそうですね。

この堕姫カワイイな、おいっ。

(散々方々から「観ろ」と勧められた鬼滅の刃ですが、“吉原”の描写が多少出てくるのならばちょっと観ようかなと思う。)


喜助は現代に蘇ると、なぜかいつも“鬼”になるだっピ! ← だからちがうって。




ここ最近で拝聴した“喜瀬川”は・・・

『お見立て』
春風亭㐂いち
同期4人の【HR】@お江戸日本橋亭
ノリに乗っていて勢いがあり、会場に笑いの渦を起こしていました!

古今亭始
続・始勉強会@新潮講座神楽坂教室
やっぱり天才☆とにかく上手い!こんなにおもしろいお大尽初めてみました。

柳家花ごめ
連雀亭昼席
女性が演る喜瀬川を初めて聴きました!女性が演る廓モノに肯定的でない私でしたが、花ごめさんの『お見立て』スゴく良かった!

『五人廻し』
桂竹千代
竹丸一門会@赤坂シルビー
ずっと聴きたいと思っていた『五人廻し』を初めて聴けました!5人の個性がよく出ていてとても面白かったです♪


あーー☆ どの噺家さんの喜瀬川も可愛かったなーーっ♪

喜瀬川には噺家さんの個性はあまり出ないのだけれど、お大尽が三者三様でいろんな演じ方があって興味深いなぁと思いました。

次の喜瀬川チャンスは、春のお彼岸頃だろうか。

わくわく☆






誰でも参加できちゃう!
大人の文化祭やってます♪
2020年11月30日までに作品を作り
12月1日にみんなで投稿しよう!
2020年最後で最大のフェスティバル☆


二次元の『心灯杯』が
三次元の『心灯らくご会』になりました!
プロの噺家さんに高座にかけてもらうよ!
2020年12月20日開催
みなさん是非来てね♪









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