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『寄席に行ってみたいけど、落語初心者なんだ。』


前回のnoteは、欲張り過ぎなほどに情報を詰め込み過ぎてしまいました。

でもそんな中、丁寧に読んでくださった方もいらしたようでありがとうございました!

今回のnoteは“わかりやすさ”を意識しつつ(笑)、落語が気になり始めたばかりの人に向けての内容をまとめてみたいと思います。

『寄席に行ってみたいけど、落語初心者なんだ』とちょっとドギマギしている人の何かお役に立てればと。



【これから落語に触れたいと思っている皆さんへ】

わたしは落語に沼ハマりするまでに10年以上の時間を要しました。

まだまだ、わたしも落語初心者なので語れるほどの詳しくはないのですが、わたしの『落語との出会い』や『こういうところを意識したらより楽しめるだろうな』と思うことをnoteに記しましたので、落語に踏み込む際のご参考にでもしていただけたら幸いです。


○落語は“第一印象”でほぼ決まる。

○初回で落語にハマらないと向こう10年は生落語を聴く機会は訪れない。

○落語自体は『能動的参加型芸術』なので前のめりで積極的に楽しみにいく覚悟で。

これらは、落語を好きになった今改めて思うことです。

とりあえず、この3点だけは胸に留めておくと良いかもしれません。




【寄席に行くべきか、落語会に行くべきか】

以前、落語情報をネット検索していたときに、とある落語ファンの方のブログで、落語初心者の方へのアドバイスが掲載されているものをいくつか見つけました。

そのうちの2つのサイトは、まったく異なるアドバイスを謳っていました。

「初心者は“寄席”に行くべし!」
「初心者は“落語会”に行くべし!」

当時はどちらが正解なのかなぁ、と思っていましたが、今は『どちらも正解』だと思うのです。

というのも、“聴いてみたい噺家さん”が決まっているかいないかで答えが変わってくると思うのです。


≪寄席がオススメな人≫

○まだこれといって気になる噺家さんもいないので、たくさんの高座を見比べてみたいという人。

○噺家さんよりも演目(噺)に興味がある人。

○浪曲、講談など、落語以外の演芸も観てみたい人。

○軽く4~5時間くらい舞台に集中できる精神力と体力がある人。

○音楽フェスや対バンなどで知らないアーティストが出てきても存分に楽しめるタイプの人。

≪落語会がオススメな人≫

○『この噺家さんの落語を聴いてみたい!』とすでに決まっている人。

○恐ろしく集中力が無い人。←わたしコレ。

○体力にもあまり自信がない人。

○まとまった長時間を取りにくい人。

○人混みや大人数が苦手な人。




わたしは

“聴きたい噺家さんがある程度決まっている”

ことと、

“あまりにも集中力が持たない”

ことから、落語会に行くことのほうが多いです。

ただ、

“時間が取れて好きな噺家さんが半数以上出演する場合”

“真打昇進披露興行が行われる場合”

は、たとえ開始から終了まで立ち見だったとしても寄席に行きます。




【わざと遠回りして楽しむことはゆたかなことかもしれない】

今はオンラインでたくさんの演目を聴くことができ、たくさんの噺家さんを知ることができるから、寄席も落語会もどこにいけば良いか選びやすいと思います。

自分の好みの噺家さんを見つけるまでにあまり時間もかからないと思います。

『自分の好きなものだけを最短距離で手に入れられる時代』

便利でムダの無い良い時代になりました。

が。

反面、“道草をする楽しみ”や“寄り道での発見”に疎い時代になったとも言えるかもしれません。

(だからこそ煮詰まった世の中に、時間にも心にもゆとりが必要だ、ということを気付かせるために、“コロナ”がやって来てくれたのかもしれないですね。)

せっかく落語の世界に触れる機会を持てるのならば、わざと遠回りしてみるのも悪くないかもしれません。

落語を聴いていると、江戸っ子もゆったりとした時間の中で、日々の何気無いささやかなことを大切にして、ひとつひとつの喜怒哀楽をじっくりと噛みしめながら人生や世の中を堪能していたように思います。

もしかしたら、遠回りこそが近道なのかもしれないし、遠回りの過程で得た何かは自分の人間としての幅を広げてくれたり、一度きりしかない人生に彩りを添えてくれるかもしれないですね。

わたしも落語という広い広い海をのんびりとたゆたいながら、もうしばらく落語ライフを楽しんでゆきたいと思います。

みなさまもステキな落語ライフを♪








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さや香 / 落語ジャーナル
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