![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28067453/rectangle_large_type_2_4c59ac57464159aed35e06a13e8aa69c.jpg?width=1200)
落語はオチが大事!・・・なのか?
わたしは、昔から星新一のショートショートが好きだ。
意外な結末が待っていて、こう、風刺というか皮肉めいたところが好きなのだ。
その流れからいくと、
『世にも奇妙な物語』も好きだったし、『笑ウせぇるすまん』も好きだった。
子供のうちから割りと“陰”な部分が多い子だったかもしれない。
落語演目の『死神』が元ネタになったストーリーが『世にも奇妙な物語』で放送されていたことがあるらしい。
なんとなく、その放送を観たような気もするが記憶が定かではない。
やっぱり、『世にも奇妙な物語』は落語と星新一で出来ているんだと思ってる。← なにか違う。
リバーシの、オセロの石が、最後パタパタパタ・・・とひっくり返って大どんでん返しの結果になったり
複雑な寄せ木細工が、スライド、スライドののちにピタリとハマって解錠されたり
パズルが、カチ、カチ、カチっ、はい!コンプリート!みたいに完成したりする爽快感が好きだ。
完全に感情で動く右脳派タイプなのに、意外にロジカルなものが好きである。
いや、むしろ完全に左脳の動きが止まっているからこそ、生命維持のためか“脳のバランス”を無意識に保とうとして、本能がロジカルなものに走らせようとするのかもしれない。
恐るべし人類の生命力!←
だからこそ、落語にも
“タンタカタンタンタタタタターンっ”
と言った、疾走感のあるロジカルなストーリー展開からの、大どんでん返しのオチを求めてしまう傾向がある。
ところが・・・
「今日の○○って噺、めちゃくちゃおもしろかったなー!でも、、、どんなサゲ(オチ)だったか覚えてないや」
ということが本当に良くある。
私の記憶力が残念なのか、サゲが印象的でない噺だったからなのか、本題のストーリーに書き消されて記憶に残らないことが多い。
落語のサゲは漫才やコントのオチと異なり、グッと押し出して引っ掛かりを残すものが少ないように思う。
やはり、落語は『まくら、本題、サゲ』のセットで魅せる話芸なのかもしれない。
マックの“シェイク、バーガー、ポテト”がひとセットのように・・・。
(↑うまくない。)
それでも、わたしは“サゲ”に期待してしまう。
そして、たまに「おおー!」と思えるサゲに出会えるとドキドキしてしまう♪
ちなみに、わたしのスキなサゲは以下の通り!
誰にも求められてない個人的な好みを勝手にランキングにしてみましたー☆ ←
【スキなサゲTOP3】
第3位
『粗忽長屋』
第1位
『磯の鮑』
(2020.6.12現在)
『粗忽長屋』は、SFチックなのがたまらない。何気無いようで深い。
“結末が曖昧パターン”の『世にも奇妙な物語』にも良くありがちな終末。
この終わり方がキライな人は、すごいキライだと思う。
「え?だからどうなったの!?」みたいな。
結論を100%求めるタイプの人にはオススメできない一作♪
『宗論』も『擬宝珠』も、いい感じにバカバカしい噺。
結構しょーもないことであれこれやっているところが人間味があって良い。
『宗論』は、落語だからギリOKな話題。
「おらぁ、信州(真宗)ぢゃなくて奥州だ」
というセリフで最後にサゲて締めるんだけど、
初めて聴いたとき、“奥州”を“欧州”だと思い込んでしまったわたしは、
「なんてグローバルなネタなんだ!!!外国人の番頭を雇ってるなんてイケてる!!!」
と勘違い。←
そりゃあ、方言強い外国人なんてダニエル・カールの専売特許だったよ。忘れてた。
『擬宝珠』は、もう設定が尋常じゃない。
“擬宝珠”というのは、爆風スランプの「大きなたまねぎの下で」の“たまねぎ”のこと。
武道館の上に乗ってる黄金のやつ。
黒柳徹子の頭に乗ってるほうぢゃないやつ。
その“擬宝珠”を舐めたくて舐めたくて病んでしまう若旦那の噺。←
もうこの時点でおもしろいのに、オチの“緑青と六升”を掛けているという、くだらなさの中に垣間見える知的な掛詞が良い。
そして、堂々たる1位は毎度お馴染み『磯の鮑』
“磯の鮑”と“伊豆のわさび”を掛けている上に、「痛くて涙がでましたわ!」と泣く花魁に「さっきのわさびが効いたんだ!」と返す与太郎。
あれ?ここで気付きませんか?
与太郎・・・バカぢゃないぢゃん!
言葉遊びのできる粋なヤツぢゃん!
でも、この噺の与太郎がバカでなかったとすると、総じてかなりの嫌なヤツになってしまうところがザンネン♪
・・・あ。今気づいちゃった。
もっと“ザンネンなこと”に。
わたし、たぶん、小学生男子並のダジャレが好きなだけかもしれない。
『掛詞』と言えば、
「古文に詳しいのかしら」
「歌に造詣が深いのかしら」
なんてなるけど、そうぢゃない。
はまじやブー太郎とかが、わるはしゃぎしそうなダジャレが好きなのだ。
うん。きっと、そうだ。
小学生のときに初めて
『アルミ缶の上に在るみかん』
を知ったときに、身体中に稲妻が走ったもの。←
そうか。
『落語のサゲ』という隠れ蓑を着て、『よくできた駄洒落』を探していただけなのかっ。
自分のことって、案外気付かないんだな。←他人事
もちろん、落語はダジャレ以外にも“サゲの種類”がたくさんあります。
しかし、わたしはそのサゲの種類の多さに圧倒されてしまい、サイトのページと瞳をそっと静かに閉じてみました。←
お勉強や分析が好き方はぜひご参考にされたし☆
もし良ければ、みなさんの『好きなサゲ・オススメのサゲ』も教えてくださいね!
↑ 気に入ってもらえたら、フォローしてくれると嬉しいです。
いいなと思ったら応援しよう!
![さや香 / 落語ジャーナル](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/21820757/profile_6315e8345598b13ab0bc2d871d528fe6.jpg?width=600&crop=1:1,smart)