私と「たんたんごはん」
保育園児~中学生くらいまで、私は学年で1、2を争うおデブちゃんだった。
そんなに食べていた覚えもなく、お弁当箱は平均サイズ。
お菓子は食べていたけれど、ポテチは一袋を兄と半分こするくらいだったし、チョコパイなんて1個で十分だった。
母によると、私の新陳代謝はかなり悪かったらしい。
私としては、おデブの最大要因は幼少期の卵かけごはんへの過剰な愛だったのではないかと推測している。
初期:〇〇ごはんの王者
物心ついた頃からご飯が大好きだった。
大人になった今も変わらず、パンよりも麺類よりも断然米派である。
ただ、小さい頃はお米を偏愛し過ぎるあまり、おかずを食べずに「〇〇ごはん」ばかり食べていた。
当時のトップ3は以下の通り。
たんたんごはん(卵かけごはん)
バターご飯(白米にバターと醤油をON)
マヨご飯(白米にマヨネーズをON)
こんな3強ばかり食べていた私は、案の定ぷくぷくと立派に育っていった。
「このままでは成人病になる!」と両親が心配したため、
カロリーが間違いなくヤバい2位3位は封印。
たんたんごはんの食卓に上る頻度もぐっと下がることとなった。
※「生活習慣病」と呼ばれる前の昭和の話
中期:海外での再会
高校生にもなると「〇〇ごはん」への執着はなくなり、健康的な食生活を送っていた。
大学時代もまだまだぽっちゃりしていたが、1年間のアメリカ留学で体型へのコンプレックスはで完全に消えてしまった。
(詳細はまた別の機会に)
ご存じの方も多いだろうが、海外では生卵を食べる人が少なく、卵も殺菌処理をしていないものが主流である。
学生の頃も自炊していたので日常的にお米は食べていた。
しかし、生卵となると話は別である。
帰省する度「今のうちに!」とたまごかけご飯をむさぼっていた。
卒業後、アメリカ人の旦那と結婚し、一児を出産。
生もの解禁後も、Sushiは食べても生卵は一切食べなかった。
そんな、卵かけごはんとは無縁だったある日。
スーパーに売っているPasteurized Eggs(殻を低温殺菌処理した卵)ならサルモネラ菌が少ないということを知った。
ネットで調べたところ、
通常の卵よりはサルモネラ菌が少ない
ただ、全くサルモネラ菌が付いていない訳ではない(日本の卵とは違う)
白身を加熱すれば当たる可能性が低くなる
とのこと。
「やや加熱すれば、たんたんごはん食べれるやん!」と浮足立ったのを今でも覚えている。
それからというもの、
ちょっと値が張るPasteurized eggを半熟目玉焼きにし、
寒天と炊いて食感を良くしたカリフォルニア米の上に乗せ、
アジア系スーパーで入手した日本のお醤油をかけて食べる
ことが密かな楽しみとなった。
懐かしの「たんたんごはん」が、半熟目玉焼きVer.へと変化を遂げ、
海外での食生活を支える頼もしい友となった瞬間である。
後期:納豆との出会い
海外生活も10年以上経った頃、家族で日本に引っ越すことになった。
久し振りの日本生活は浦島太郎状態で、
卵かけごはんを「TKG」と呼ぶことや、専用のお醤油があることに驚かされた。
当たり前だが、売っている卵は殺菌処理されたものばかり(イェイ!)。
「生卵版の再来だ!」と心躍らせてたんたんごはんを口に運んだのだが、
悲しいことに生の白身を美味しいと感じられなくなっていた。涙
箸で一生懸命混ぜても黄身と一体感が出にくい白身…。
卵かけごはんは黄身だけ派の人が多いのも頷ける…。
とは言え、白身だけ別に調理するのはおっくうだし、
捨てるなんて良心の呵責に耐えられない(貧乏性)。
そのため、一口目で白身部分を食べ、黄身だけになった濃厚たんたんごはんを楽しむという方法で凌いでいた。
そんなある日。
ふと、納豆と生卵をご飯にかけていたことを思い出し、再現したところ大ヒット。
「納豆のネバネバが孤立しがちな白身を包み込み、見事に黄身と融合させてくれる!!」
「しかも、生卵は納豆のネバネバをサラサラにしてくれて、納豆だけよりずっと食べやすい!!!」
感動した私は、帰国して7年経つ今も週3ペースで「納豆たんたんごはん」を食している。
そのお陰なのか、血液検査の結果は毎年良く、骨密度もめちゃくちゃ高い。
おデブの要因として肩身の狭い思いをしていた「たんたんごはん」は、納豆という強力なパートナーを見つけ、私の健康維持の強い味方へと昇華した。
いつの時代も私を支えてくれてありがとう
卵かけごはんはメリットばかり。
忙しくても疲れても、一瞬で作れる
洗い物はお茶碗とお箸ONLY
トッピング変化で一生飽きない
どこでも手に入る
栄養満点
体調不良でも喉ごし良くて食べられる
これ以上の最強ごはんってあるのだろうか?
時代と共に形を変え、私の心と体を労わってくれる「たんたんごはん」。
これからも末永くずっとずっとよろしくね。