DTMリーグ第一節観戦記【月音ゆきさん視点中心】-賢者は体が資本かも!

おはようございます!
大盛り上がりのドラフトを経て、無事9月4日に初戦が開幕したDTMリーグ。
参加要件が配信者限定ということで、コラボや検討会も盛り上がっていますね!!


今回は、私の所属するLIBE LILAから初戦を任され、トップを持ち帰った鉄壁の雀士、月音ゆき部長の視点を中心に、観戦記を書いていこうと思います。

そもそも、DTMリーグとは?気になる方は以下のポストをチェック!

DTMリーグ公式放送は下記リンクから!楯縞さんのチャンネルで放送されます。

※今回観戦記を書くにあたり、公式放送のスクショ使用許可をいただきました!ありがとうございます。
※観戦記は細心の注意と敬意を払って制作したいと考えておりますが、登板された方で、描かれ方に不具合・問題がありましたら恐れ入りますが個別にご連絡いただけますと幸いです。

9月4日 22:00 DTMリーグ開幕!

開始前

一度のメンバー顔合わせや練習会を経て、ご自身の大会準備でも忙しかったゆき部長の初戦登板!
初戦ということで、さすがに登板直前に開始される応援配信にも顔を出せないか……と思われましたが、なんと開始数分前にゆき部長合流!

「ちょっと開始が遅れるんだって~」
「運営さんも初めてのことできっと準備が大変なんだと思う!」

海のように広く、山のようにでっかい心。初戦登板前とは思えない余裕に、チームメイトの頬も緩みました。自分の登板でなくても緊張しているような小心者のらくだから見ると、あまりの尊さに後光でお姿が見えない……そんな心持ち。

本配信の演出、筆舌尽くしがたいよさ。ぜひリアタイください。

数分後、ゆきさんの柔らかい「いってきます」に、チームメイトは皆安心感を抱きながら親指を立てた。Good Luck!!


東1局

画面構成わかりやすいにゃ

親の犬童さんを含め、全員メンゼンで進めやすい手恰好。ここは鳴かずの聴牌めざして速度対決になりそう……?
ゆきさんの手牌は、悪くないものの、ドラなしの配牌、他家に若干速度でも劣りそうな愚形が残る。これが一体どう仕上がっていくのか……。

7巡目でこの牌姿。

応援配信で、らくだが「七対子!」と叫ぶ。七対子狂である。
アークKさんから、「ここは4sを切るのが両立できていいですね」という冷静な解説。……はい。今後ともそのようにさせていただきます。

ゆき部長も冷静にアークKさんと一致度100の4s切り。

北家ひらめちゃんさんの冷静な立直

が、次の瞬間、隣のひらめさんから立直。待ちは間6s。幸い切りやすい牌が多いため、七対子の聴牌には迎えそうだが……?

冷静に現物を切ってオリ選択。

引いてきた牌が切れないとみるや、万が一を夢想して8mを切ったりせず、しっかりと現物の2sを切っていく。
危険牌の3pを切らねばならない七対子はもう難しい。ならば、現物の2sを切りながら他の安全牌ができるのを待つという手堅い判断。

4人のせめぎ合いがはじまる……!

当たり牌を周りが回収し、ひらめさんの一人聴牌で東1局が終了。

東2局

手はよさげだが……?

赤引きで形は良い2シャンテン。7m待ちがやや難所か……?

以前めちゃくちゃ間違えていた何切る。

嬉しい6s引き。面子確定と安全度で4sを切ってしまいそうなところだが、ここはくっつき牌として強い4sを残し打9p。巡目の速さを加味して良形聴牌を狙いにいく選択だ。

特に自分がこういう形に苦手だったころ、「たくさんくっついている方が待ちが多くなる」と誤認しがちだった。同じ亜両面状態でも、今回はヘッド候補が十分で愚形残りのため、ここは広く4sを残したほうが良形聴牌率が高そう。

今でも愚形ターツがある場合にも引き気味に4sを打ってしまいがちな自分にとって、こういった巡目と打牌選択の関係を生で見られる機会はとても貴重!!アリガトウゴザイマスッ!!

ちなみにこの後。ゆきさんの手ではありませんが、親の空月さんの進行が丁寧で、すごい!と思いましたので……。

空月ハルキ選手の絶妙なバランス感覚

親の空月ハルキさんの手牌(白ドラ2)に対し、「北から仕掛ける?」という運営コメント欄からの疑問。
空月選手、ポンの発生を少しためらいそのままスルー。が、次点で出た9mは鳴く。しっかりと守備を意識し、北を残した白バックの仕掛けに、らくだ戦慄。北に飛びつかない我慢強さ、見習っていきたい……!

親が聴牌目前の中、全体にやや重めのツモでなかなか手が進まない子たち。

ゆき部長だけが、思惑どおり5sを引き入れ、萬子の愚形解消を始める。ピンフドラ1良形聴牌目前。親の仕掛けが怖いが、ここはまっすぐに手を進めていく。

アークKさん「北にラグがあって、親の手から北が出てきたのでそれが見えていたら対子落としに気付くかもしれないですね」

ラグ読み怖すぎ!!


親の欲しい白を引いてきたゆき部長。
なんとこの手をここでストップ!

鉄壁。そんな言葉がふさわしい危機管理能力。親はまだイーシャンテンではあるが、巡目を考えると万が一の放銃もありうる場面。

自身も良形のイーシャンテンだが、親の9mの仕掛けに対して生牌の白・發2枚勝負は難しいと判断してのオリ。2p4枚見え1pが全く見えていないという状況も、親の打点が読めずやや怖い。ここでのオリ判断はさすがの雀聖。

が、同巡切られた白が鳴かれ、親の空月さんが5・8s待ちの聴牌を迎える。
既に西を切っているゆき部長からは出ない5sだが……?

素晴らしい聴牌。脱帽。

白を切ってまっすぐに手を作っていた犬童さんと、親の空月さんの聴牌で親続行。

聴牌が見えればひるまずにまっすぐ立ち向かう犬童さんの強さも垣間見えた一局だった。そして、鳴き対応に見られるように、ゆき部長・ひらめさんの守備力も……。

この卓で出和了ができるのか。なんとも堅牢。運営配信でも、守備力の高さに感嘆の声が上がった。


迎えた1本場、ゆき部長は序盤に役牌を重ね、鳴いて速攻がかけられそうな手に。一方親のハルキさんも、急所の7mを引き入れてイーシャンテン。

この速度勝負、どちらに軍配が上がるのか……?

聴牌!一本!

【控室にて】
ばみさん「これは実質的な完全イーシャンテンですね」
アークKさん「たしかに、若干狭くはありますがそうですね~!」
のにうさん「……完全イーシャンテンとは? パーフェクトイーシャンテン……?」
アークKさん「あ、完全イーシャンテンというのは方言みたいなもので、人によって解釈が違うこともあるんですが、こういう無駄のない、タテヨコどっちを引いても聴牌できるイーシャンテンを”一般的に”そう呼ぶことが多いですね」

↑ 諸説あることは「断言」しない研究者的解説。Thank youです!


のにうさん「一般的に!?デファクトスタンダードってことです!?」

そうです。

デファクトスタンダード英語: de facto standard)とは、「事実上の標準」を指す用語である。de factoラテン語で「事実上、実際には」を意味する。(wikipediaより引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%89)

現場からは以上です。

そうこうしているうちに

ひらめさんが鳴いてタンヤオの聴牌。ゆき部長も、7sを鳴いて1・4s待ちの聴牌に取る。先ほどの守備力と打って変わって、和了が見えるとなればこの攻勢。

ゆき部長はまるで季節のように様々な一面を我々に見せてくれる。しみじみ。

5・8m 4枚 vs 1・4s 2枚  ファイッ!!

乱入クエスト「親リー」


ゆき部長、2p引きで撤退。

親の1pツモ切り(=不要牌、序盤の1p切は4pを持っている可能性がある)からの、4p宣言牌は、344の形から切り出しの可能性が否定できない。

1000点の手で戦うところではないと、冷静に受けていく。

ここは、立直したハルキさんからひらめさんの当たり牌5mが切られ、ひらめさんがタンヤオ1000点を仕上げる。
供託を回収し親の立直を流す、点数よりも価値の大きい和了。


ここまで、ゆき部長は、聴牌に向かうことはできるものの和了ることができない苦しい展開。なんとか和了りたいが……。

東3局

待ちに待ったゆき部長の親番。届いた手牌は……「リサイクルショップ!!」

らくだ「個人的には結構5mとか切っちゃいそう」
アークKさん「お~、でもアリですね。5m使ってもただの立直のみの手になっちゃいそうなので、役牌と純チャンを見ながら初手5mは」
らくだ(許された……!)

役牌ドラのときにありがちな全員苦しい1枚のドラ。

「アカギ」の一遍を思わせる、全員の動きを止める鬼の子、ドラの「發」……。
唯一發に縛られていないひらめさんが、軽快に鳴いて手を進め、あっという間に聴牌。親に和了らせず、早い手は素早く仕上げるという意志が垣間見える。

対する犬童さんも面前聴牌。タンヤオドラ1で立直をするが……

長らく聴牌していたひらめさんが今度はツモ和了。
東のみ1100点の和了だが、ここも犬童さんの立直を躱し、点数以上の価値のある和了。
東場、段位戦ではあまり見られないような平たい状況で4局へ突入ッ……!

東4局


う~ん、キツイ……?

東4局。ひらめさんの親番。
周りの手がそれなりに整っている中、2対子0メンツ、孤立牌は1・9牌ばかりとなかなかに厳しい手恰好。打点はドラドラあるのでできれば鳴きたいところだが、いかんせん鳴いたあともまだ遠い。

……と、マイナスに捉えがちならくだだが、ゆき部長は違った。

「ドラ4s使える、上手くいけば満貫が作れるから結構頑張りたいよ」

1巡目、配牌ドラドラ、まだ十分に夢を見られる。

一方で、空月さんの初手を見て、
「親の第一打、白? 結構怖いよ?」(打白に悩みながら)と分析。

……守備と攻撃、どちらもできての雀聖なのだ……。思考がマリアナ海溝並みに深い。
警戒しながらも、自身の満貫和了をめざして1枚目の中を鳴いていく。

それでいいッ……!それがBest……!

思惑通り、4sを引き入れてドラ3を確定させる。西を鳴かず安全牌として、という守備面もそろった進行に、ボタンがでたら絶対押し手のらくだは終始感心するばかり。

だが、懸念していたペンチャンを残したまま、親のひらめさんから立直。

ウゥ……

聴牌を迎えたが、ドラの4sは世界で一番切りにくい。どうする……ゆきさん……!
(ご本人の配信でもみぞおちにダメージを受けたかのごとき声が出ており、かなり苦しかったことがうかがえます。)

→A.西対子落としで回る!!


で、

立直で切れなかった上家の6sが、不気味に赤く光る。

5s4枚見え、8s4枚見えという状況を冷静に判断して聴牌を取るため上家から出た3mをチー、打6s。

だが、なんとそれが直前に変化した空月ハルキさんに直撃。なんたるピタゴラスイッチ。

「そっちーーー!?」 応援配信・ゆき部長の配信で響き渡った声は千里を渡ったという……。

苦しい配牌を鳴いて仕上げ、丁寧に回り、場をしっかり見ても、ダマ単騎(しかも河的にはかなりオリていそう!)!の放銃ばっかりはどうしようもない……。

素晴らしい攻守を見せながらも、麻雀の女神の悪戯によりラス目で南入。

南1局


親は戻って犬童レイナさん

ドラ5m。解説の八尾さんも、「こういう局は高打点が出るんじゃないですか?」とちょっとウキウキしている……!?

解説を困惑させた犬童さんのゲーミング狐スタンプ。

親の犬童さんが4sの裏目を引き、手が進まない。突如発現したスタンプに、4sの裏目で泣いてる……?との運営解釈。個人的にはウケました。

一方、ゆき部長は面前、ひらめさんは鳴きでかなり和了が見える形に手牌を育てていく。


空中戦やめて!!

が、なんと一巡の間に空中を牌が飛び交い、犬童さん・空月さんが聴牌を迎える。それも、4sの裏目をひっくり返すような高めチャンタでの聴牌。ゆき部長の6pが1巡間に合っている。
ゆき部長は、この攻撃的な仕掛けに不安をにじませながらも、手を進めていく。

そして、迎える聴牌。

「殴り込みじゃ~!」の言葉とともに満貫が見える立直!この立直が……?

犬童選手、難しい局面……!

犬童選手が、親番聴牌、立直現物待ちという好条件のため真っ向勝負。
結果的に押した3mで放銃になったものの、すばらしい押し。

対するゆき部長は、自身の打点を鑑みて、ひるまず真っすぐに手を進めきっちりと満貫手を仕上げた。4選手それぞれの思惑が盤上に見えた面白い一局!
リーグ戦の真剣勝負の面白さが詰まっていた。

そして、解説の八尾さんの予言通り、高打点の和了が出る局となった。

裏1枚乗って跳満!大きな和了に控室は沸き立った。

南2局

親は空月さん。画面右、ゆき部長の手は縦の重なりが多く、聴牌までは少し時間がかかりそうに見える。

河が1段目終わりに差し掛かったところで、空月さんからチーが入る。

發バックで果敢に仕掛ける空月さん

これに対し、そこまで自身の配信内で「中の牌(3~7牌)ばかりで守備力がないのであまり前に行きたくない」と言っていたゆき部長から、静かな分析がこぼれる。

・親が鳴いているなら前に出てもいいか……?
・一方で下家のひらめさんの立直を警戒

と、やはり精度の高い速度読みと守備力を見せてくれた。

そして、親の欲しがる發を持ってきたゆき部長。

まだ自身の和了もありうる。何を切るか……
6pを切って受け。この守備力がゆき部長の魅力!

持ってきた發を「切りたくない」と手元に抱え、6p切りを選択。
既に河は2段目に入っており、この手から鳴いている親の手を進めたり、放銃することのリスクを考えると、冷静な選択に思われる。
解説席からも、「月音ゆきさんのこの守備力はすごい」とコメント。

同巡、犬童レイナ選手の立直からの一発ツモ。

親が流れた状況自体はすばらしいが、点差が平たくなり難しい状況で南3局に突入。

南3局

2面子のよさげな配牌

純チャンを見ながらも、こだわらず三色や面前立直を視野に入れて広く持つ進行。一方、他家も配牌がよく、またしても速度勝負となりそうな状況だ。

ゆき部長は、河の状況を見ながら「これはのろのろしてると追いつかれちゃう」と、速度を確認し危ない不要牌を処理。

その直後、速度勝負を制した空月さんから5・8s待ちの立直を受ける。


点数状況・手牌を確認し、一旦1pで回るゆき部長だが……。

なんと急所の3sを引き入れて聴牌。
①リーチ、②ピンフドラ1でダマ(どちらも6mは勝負)、③そして安全牌を切ってオリ、というの3択に迫られる。

「絶妙に難しいこれ」

DTMリーグ特有の60秒という持ち時間を活かし、ゆき部長が出した答えは……。

「南3局だったらオリよう」

この守備力がゆき部長の魅力(n局ぶりn度目)

「南四局だと思ってた!」というお茶目な一面をうかがわせつつ、冷静に点差を確認してのオリ判断。
またしても解説席からは「堅い!!」と驚きの声が上がった。

何度も思うが、こういった細やかで丁寧な判断が勝敗を分けるのだと、雀豪のらくだは思うワケです……😭

そして、3着で迎える最終局。

南4局


ゆき部長から見た他家との点差

和了ればトップ、親以外のツモなら2~3着という状況。
DTMリーグは、1着の順位点のみ大きく、2~4着あまり差がないため、トップを取りに行くか、難しければ素点を守りたいか……?

ここで、両面3つと面子1つという好配牌。
有効牌をどんどん引き入れ、なんと3巡目でこの形。

これは……勝ったな……と楽屋で調子に乗っていました。

「ダマれるならダマだけど、立直が必要な状況(東・5m引き)になったら立直って言うかな」と、ゆき部長はこの時点での方針を決めて、聴牌を目指す。

迎えた6巡目。

絶好のツモで役あり聴牌。もちろん和了率を鑑みてダマ選択。

他家も順調に手を進め、巡目も深くなっていくが「ダマでゼンツ!」と力強い攻めを見せる。

結果は……

やったーーーー!!!

黄金の右腕が光るツモで、2700点の和了!
DTMリーグの終了条件は25000点返しのため、段位戦とは異なりここで終了。
トップを決めた!!


楽屋大盛り上がり


と、いうことで点差・結果は以下の通り。

運営さんの画像をお借りしてお送りしております


誰が勝ってもおかしくない接戦を制し、ゆき部長、記念すべき開幕戦トップ!!

「なんとか引いてこれた~🐰💪」
応援配信枠に戻られたゆき部長は、緊張を緩ませ、変わらず安心感のある声でチームメイトの歓声を受け止めた。

実家のような安心感!というお言葉に漏れず、あかるくチームの道行きを照らしてくれたゆき部長、今後とも、要チェックやで~~~!!


ゆき部長の視点配信では、終始配信内で打牌意図や状況などを説明しながら、攻め守り、メリハリのしっかりとついた丁寧な麻雀を魅せていただきました!!
配信者としても雀士としても、いろいろと学ばせていただきたいッ……!そんなことを思った一戦でした。


まずは筋トレから……ですか?

おわり!次節9月16日!よろしくお願いします!!


▼月音ゆきさんのチャンネル


▼書いた人


▼チームメイト!


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