富士山の作った溶岩樹型の中を歩く
通訳ガイドのぶんちょうです。「溶岩樹型」とは溶岩によって偶然作られた洞窟のような地形です。地質学上も大変珍しいそうです。富士山のふもとにある「船津胎内樹型」では、その中を歩くことができます。
この胎内樹形は河口湖フィールドセンターの中の船津胎内神社に存在します。鍾乳洞のように中を進むことができるトンネルのような場所です。
どうして、こんな形の溶岩樹形が作られるのか不思議ですよね。富士山が噴火し、溶岩が付近に流れていきます。そこにある木なども当然、溶岩の流れに巻き込まれ、溶岩で包まれるような状態になります。そして木は溶岩の熱で燃え尽きてしまいます。すると溶岩が冷えて固まる時に木の形がそのまま残されるということなんだそうです。型抜きされて残ったと言うわけですね。面白い現象だと思うと同時に自然の脅威を感じます。
中はかなり狭く、這いつくばっていかないと進めない場所もあります。
這いつくばって行ったのは「母の胎内」で、行き止まりまで来るとこんな感じです。赤い字は「木之花咲耶姫」と書いてあります。富士山の守り神である、美しい女神様の名前です。火の中で出産したことから、火除けの神様、安産の神様として祀られています。
こちらはもうひとつ別の場所、父の胎内です。ここの樹型全体で70メートルくらいだそうで、ゆっくり行っても10分ほどで、すぐに外に出ます。
船津胎内は「中に入ると生まれ変わる」と伝えられているそうです。胎内めぐりは河口湖フィールドセンターの方がお世話してくださいました。